一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

注文住宅を考えたら「住宅の考え方が180度変わる」住宅勉強会やセミナー、他では聞けない住宅や建築がわかるブログ。

木造2階建ての構造計算って?

2007年10月29日 21時03分30秒 | 住宅ノウハウ・実例
みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水です。

戸建て新築の完成検査の場合など、建築確認申請の書類と耐力壁の計算書を見せてもらいましょう。

通常の木造2階建てなら、書類と計算式があればその場でチェックすることも可能です。簡単ですが、これが木造2階建ての耐震性の構造計算に該当するのです。

現状では、建築確認申請時において、この耐力壁の計算書を添付しないように検査機関から言われることもあります。信じられないことですが、法的には現時点では義務付けられていません。そのため、添付されると余計なチェックや責任が掛かるから避けたいという検査機関もあるようです。


計算書が付いていても、計算の単位が間違っていて、実際の10倍の耐力があるというトンでもない数字になっていたことがあります。それでも、結論の数字はOKなので、検査が通ってしまっていたのです。

こういった場合は図面で耐力壁の量を見て、計算の数字と比べると、おかしいということがわかる人には、すぐわかります。単純に計算結果だけしか見ない人にはわかりません。意味をよく理解していない建築士にもわかりません。

申請書類には耐力壁となっていたのに、現場では壁が無かったことや、壁はあってもニッチが造ってあり耐力壁ではなかった、引戸を引込む壁になっていてやはり耐力壁では無かったということもありました。

再計算してみて、それでも足りれば良いのですが、そうではない場合もありました。


新築や中古の購入時に書類の確認はいろいろ必要ですが、みなさんの関心の高い耐力壁の計算書だけは、コピーで良いので売主に提出してもらうようにしましょう。




住宅設計 ミタス 一級建築士事務所のホームページ  

ALL contentsCopyright ® 2007 mitasu







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする