チタンの素晴らしさと、使い方や感想、
そして、「よくある質問とその回答」などを書き綴って行きたいと思います。
ミラクルチタン(チタンオンラインショップ 店長日記)
2019.09.22 マハティール・モハメド著「立ち上がれ日本人」を読んで。
(1)
私は、以前は本をよく読んでいたが、この数年、本を読まなくなっていた。
原因の1つはスマホにあると思う。
電車に乗って、本を取り出すよりも、スマホを取り出して見た方が手っ取り早く、
世間の動きも分かる。
それで、買っただけで読まない本が積み上がったままとなってしまった。
ところが、数ヶ月前、来客準備の為に片付けようと思って、本を整理していたら、以前
古本屋で買って来て、たまたまカバーを付けていない本があった。
それが、このマハティール氏の「立ち上がれ日本人」だった。
私はいつも、新刊書には本屋でカバーを付けてもらうし、古本屋で買ったものは、家に帰
ってから、その為に置いている包み紙などを利用して自分でカバーを付けるが、これは、
たまたまそれをしていなかったので、表題がすぐ分かった。
(カバーをかけていない効用もあると知った。)
この本は15年程前に出版されて、以前から読みたいと思っていたものだったので、古本屋で
見付けた時は喜んで買った。100円だった。
しかし読んでいなかったので、相当遅れてしまったが、この本を読んだ。
読んでみて本当に良かった。衝撃と言っても良かった。
「アジアはいつも日本を仰いでいた」と著者は言う。
しかし、戦いに負けた今はどうか?
いつも、弱者に寄り添い力を尽くしてきた我々の先祖の様に、我々は今も、弱者であるアジア、
アラブ、アフリカの為に、毅然として言うべきことを言っているか?
心痛む思いであった。
一旦、政界を離れたマハティール氏が、又再び、90才と言う高齢でマレーシアの首相に帰り咲いた。
そのやむにやまれぬ国を愛する気持ちに敬服する。
そして、マハティール氏は、昔から自分の意見を堂々と世界に発信する政治家として一目置かれていた。
日本は、敗戦と言うたった1つの強烈な経験から、その決意が萎えてしまった。
日本が敗戦した時、アジアの知識人達が「日本民族は必ず立ち上がる。100年、又は1000年後には。」
と言ったと言う言葉。
まさかそんな年数が?と思ったものだけれど、実際、敗戦の灰塵から蘇るには100年が必要だったことは、
今の現状が証明している。今まだ、道半ばである。国の誇りを取り戻すには。
そして、国民が国を愛し、毅然として、世界に貢献する日本に立ち戻るまでには。
多くの人に、ぜひ読んで欲しいと思った。
(2)
(1)の本の興奮覚めやらず、その流れで、本屋で宮田律著「イスラム唯一の希望の国日本」を
見付けた。
これを読んで、胸が詰まる思いがした。
イスラム教のこと、その信者(ムスリム)のことが、ようやく少し分かって来た。
私はイスラム教のことを全く知らなかった。ムスリムの苦悩を全く理解していなかった。
イスラム教は、激しい宗教であるかの様に思われているが、事実は、元々はとても穏やかな宗教
であることも知った。 イスラムは、平和な手段で商業活動を通じて広められた。
「コーランか剣か」の様な闘うイメージは、ヨーロッパによって作られた歪められたものだとか。
人種と宗教が入り交じっているヨーロッパ大陸では、争いにより絶えず支配する民族が入れ替わる
が、イスラム王朝では、ユダヤ人に対しても差別をしなかった。むしろ彼等を重用したと言う。
支配層であるムスリムが、差別的な言動をクリスチャンに対して行うことは無かったと言う。
ムスリム・アラブ、キリスト教、ユダヤ教徒、3者の平和な共存があった。
しかし、逆に、キリスト教が支配している時は、ムスリムは差別され迫害を受けたと言う。
これが今に続いて来たのであろうか?
十字軍のことには触れられていないが、武力に勝っていたキリスト教にムスリムが苦しんだことは
想像出来る。
「イスラムの人は、日本に絶大な信頼を置いている。」 と著者は力説している。
エジプトのシシ大統領は、日本人のことを「歩くコーラン」と言った。
2014年アルジェリアの大統領選挙の時の選挙公約は、「アルジェリアをアフリカの日本にする。」
だった。
それで思い出すのは、以前、日本が第二次世界大戦で負けたが、その後、アジアの国々が次々に
独立を果たしたが、その時、当時のエジプトのナセル大統領の言った「アジアには、日本があった。
しかし、アラブには日本がない。」と言う言葉!
その有名な、そして何とも悲痛な言葉に昔、衝撃を受けたことを思い出す。
昔,イスラム文明は中世ヨーロッパの発展に多大な貢献をした。
ギリシャ、ローマの文化の継承者は、アラブのムスリムだった。
数学では、「0」の数字と少数、そしてアラビヤ数字がヨーロッパで用いられる様になった結果、
数学の解法が容易になった。
アルコール、アルカリなど、化学用語の多くの言葉はイスラム世界で生まれたことも、昔から有名だ。
そして、「協力」「相互扶助」「献身」等の価値観がムスリムの考えだが、日本と同じ価値観を
持っているムスリムが、日本を近しく感じるのはもっともだと思う。
この本も、本当に素晴しかった。読んで良かった。
そして、極めつけは、
(3)「天井のない監獄 「ガザの声を聴け!」(清田明宏著)
国連職員で、パレスチナ難民550万人の命を守る日本人医師の日々の活動。
そして、それを通して、日本人に伝えたいこと。
戦争しか知らない子供達のこと。明日への希望の無い若者達の絶望を伝えている。
献身的にパレスチナ難民を守ろうとする一人の日本人医師清田明宏氏と仲間の医師達の努力。
私は、何も知らなかったことを痛感している。
やはり、読書はどんなに大切だったかを、つくづく知った。
日本人と価値観を共にするアラブの人々のこと、そしてその苦悩を理解し、日本が力になることが
出来たら、どんなにアラブの人々が救われることかと思った。
上の3冊は、本当にお薦めの本です。ぜひぜひ、お読み頂きたいと思います。
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