自転車を走らせる。 風も心地いいけれど一番に嬉しいのはどこからともなく聞こえる虫の声である。
なんて虫だっけ？ 鈴虫、まつ虫？ くつわ虫？ 何重奏だろう、秋やなぁやっぱり。
ひろとの保育園の敬老参観である。 敬老・・いつも抵抗があるが、仕方ないじじばばなのだから、４度目。
名前の登録をしていたけれど、悲しいかな夫は仕事が忙しくて行けないどんなに残念だろう。
園児の両親は見に行けない、じいちゃんばあちゃんのみ。 毎年夫がビデオ、私が写真の係り。
親たちは日ごろの子供の様子を見たいと言う期待いっぱい背に受けて～、えらいことだ、
ビデオ撮影者がいない！ 私、慣れていないし～。
前日の還暦パーティーでひろとママに「どっちにしようか」「写真でいいですよ」そりゃぁそう言うよね。
いつかの夫のように前の組は練習で撮れていたのに、肝心なひろとのは全く撮れて無かったと言う、
背筋が凍るような年があったし、私には撮りなれている写真を選ぶ、ママも。
けど写真なんて静止画像なんて、雰囲気伝わらないしね～。
早朝起きて、真新しい夫のデジカメの説明書を読んだ。 こうなったら次女の提案で一脚にコンデジで動画、
右手でもうひとつのコンデジでスナップを撮る！ シュミレーションをやった。
万が一うまく撮れなかったら・・せっかちな私だから、慣れているようでもその場ではあばあば・・。
ちょっと緊張してきた、運動会と違ってわずか１０分足らずの発表なのだから。
息子に電話したらやっぱり写真だけでは・・と、夫が来れないのでと長女の名前を書いたからと。
長女？ 園児の親が来れないのに、クレームくるんと違う？ いいや、長女が撮ってくれるのなら、
サーカスみたいに両手でカメラなんて～。 案の定若い人は一人もいなくて、私だってまだ若い方のばぁば。
自分の孫が出ると、あちこちで手を振る、立ち上がって写真を撮る（気持ちは分かるけど後ろの人見えない！）
手拍子や歌ったり会場は和やか、見ていても。 鹿児島のじぃじやばぁばもきっと見たいだろうなぁ。
三歳児は”ふしぎなポケット” ”犬のおまわりさん”の２曲。
我が家へ来た時も歌うのでなじみだが、身内びいきでなく一番声を張り上げて歌っている。
カメラの手が震える、おかしくって、嬉しくって、涙がこみ上げる。
昨年はやっている間みんなと合わせてしなくて、わざとらしく足をぶらぶら先生からも「ひろ君」って言われた。
私には心境なのか・・と思った、本人もそんな自分を分かっていたから。
「おじいちゃん、おばあちゃん元気でいてね、バイバイ」我が家で何度も聞いていた言葉がいじらしく思えた。
長女がビデオを撮ってくれたので安心。 クレームが来るかな（来ていたお母さんいたよ）とか言われ？
ごめん！ 許して！ 欲を言えば一眼持ってくれば良かった～、連写が簡単なのに～。
「写真でいいです」と言っていたが、３０枚ほどのスナップを見ても臨場感はやはりビデオ。 あ～良かった。
ひろとご苦労さん、１００点満点！ 成長やね、書きながらも目頭が熱くなる。 ほっとした一日 １３日記
