日々雑感 ~写真と思い~

今日と言う日は、二度と来ない。 
だから今日を大切に・・そんな私のデジカメ散歩 

* 三人のお正月  *

2009年01月11日 | 雑感


8時息子夫婦のマンションへ迎えに行き、伊丹の大阪国際空港へ夫と見送りに行く。
9時45分、3人を乗せたANAが飛び立った。 関空と違って乗った飛行機を見送ることが出来るから嬉しい。
息子が元日2からお店なので遅れた3人のお正月。 年に2度の里帰り、嬉しいだろうなぁ。 
私も、そうだった。 新幹線で3人連れて帰るので、一足夫より先に帰省するのだ。
子供たちが小さい時は大変だったが、それよりも帰る嬉しさでいっぱい、どうってこと無かった。
3泊4日だが、楽しんで来て欲しい。 見送るたびに孫の成長した姿、ご両親や姉妹みなさん喜ばれるだろう。
写真は夫。 


伊丹まで行くので、ついでに三田まで足をのばせて。
何日か前から、神戸の1人暮らしの婦人のところで”すき焼き”をしましょうと約束していた。

JAパスカルさんだで新鮮なお野菜や材料調達し、三田牛のお店”肉のマルセ”でお肉を色々求めた。
帰りから雪がちらちら、六甲の山では吹雪いてきた。  やばい~! 車に向かって叩きつける。
 


婦人の所でも昼間雪がちらついたそうだ。 着くや否や、夫は近くの温泉へ行った。 
婦人と話をしながら、買って来た水菜や切り干し大根を炊き、お肉の時雨煮や何日分かの料理を作る。 
1人では中々お野菜が炊けないので、お惣菜は目を細めて喜ばれる。  こんな事くらい・・。

お正月は行く所もないし、じっと家にいたと言う。 私は賑やかなお正月だったのに。
身体の方は相変わらず頭がふらふらしたり、足元がおぼつかなくなっている。 
1人なので何かあったとき・・と、最近不安で眠れないと言う。 夢にお母さんが出てくるようになったと言う。
そんな話を聞くとせつなくなる。 「そんな、心配しなくても大丈夫よ」なんて励ますことも言うのはた易いが、
この年の月の経過は違う。 身体に自信のない本人にしてみれば不安は当然である。 
私たちだって、もし婦人に何かあったらどうしてあげられるだろうと話しているのだから。

結婚せずにいたのでプライドを持って生きて来られただけに、家具でも何でもいいものを置いておられる。
「立派なソファは欲しいと言う友だちがいるので約束したけれど、食器棚はあんたがもらってね」と言う。
ご自分の貯えまで・・暗証番号まで笑いながら、まるで私にそれとなく教えるように言っているのか。 
聞いたって何かあったって引き出せはしない(もうやめて・・)泣く訳にはいかないが悲しくなった。
「お母さんも心配しておられるのよね、大丈夫、何かあったらすぐに飛んで来るから、どうにかあっても
夫がどないにでもするから・・」笑顔で言ったものの、婦人に対してそんな言葉で良かったのだろうか、
今どんな言葉がベストなのだろうかと思う。 身体に来ている状態を思うと励ますしかない。

夫が温泉から帰って”すきやき”をした。1人だから当分食べたことが無いと、嬉しそう、3人のお正月。
いつもそう、会ったときには覇気がない、時間が経つと顔色まで良くなってきたような気がする。
27日には83歳の誕生日を迎える。 お刺身が好きなので、では誕生日は”手巻き”をしましょう。
私たちの実家の母たちは、兄嫁さんたちがちゃんとしてくれているので、本当に幸せである。
私たちに出来ること、ささやかだけど母達の身近で出来ない分させていただかなければ。
震災の後どんどん年を重ねていかれるお年寄りの1人暮らし方たちが多いが、婦人と同じ不安でいっぱいだろうな。
夜帰るときにベランダから身を乗り出していつまでも手を振っていた。 まんまるい月が白く輝いている。
夫には2人で話したことは言えなかった、なぜか。 帰りはいつもせつなくて悲しい。
3人の遅ればせながらのお正月、婦人の美味しそうに食べ嬉しそうな笑顔がせめてもの救いである。      13日記