元旦の長崎新聞に、県内全地方議員アンケートなるものの結果が大きく報道されていました。
県議、市議、町議計504人にアンケート用紙を配布、359人から回答が送られてきたそうです。
ということは回収率71.2%、まずまずですね。
質問は20項目で、議員定数や報酬について、平成の大合併や道州制について、現政権や次期政権について等々多岐にわたっています。
面白かったのは、約6割(58.8%)が民主党政権を評価しないと答えているのに、
次期首相に相応しい政治家は、ダントツ1位で小沢一郎(47票)。
2位は石破茂(24票)、3位志位和夫(13票)、その後4人続いて、8番目にやっと菅直人(5票)。
長崎県の議員さんたちは強いリーダーシップを重要視する人が多いようです。
ところで、県が力を入れている懸案の4大公共事業についての回答ですが、
新幹線長崎ルートについては、推進すべきが57.1%、
県庁舎の移転・新築については、推進すべき57.9%、
諫早湾開門調査については、実施すべきでない59.9%と、
いずれも県の方針を6割近くが支持していました。
ところが、石木ダム建設計画については、以下のような結果です。
推進すべきと答えたのは、約41%、半分以下です。これは意外でした。嬉しい意外です。
公共事業大好きの議員さんが多い中で、石木ダムに関してはそうでもない・・・?
石木ダムで水源確保を!とお願いしている佐世保市では、
市議の回答も推進が8割を超え圧倒的に多いのですが、それでも慎重意見もあるという。
ある保守系市議は、
「水は必要だが、強制収用は反対。代替案があればそれでもかまわない」と答えたそうです。
どなたの言葉か、なんとなく想像がつく気がしますが…とにかく拍手!です。
石木ダム検討の場の構成員となっている川棚町と波佐見町の町議さんは7割が推進ですが、
驚いたことに、両町のお隣の東彼杵町議さんたちは、全員「見直すべき」という結果!
「人口が減っているのでダムはいらない。国も財源がないので考え直す時代では」と回答。
Wow!素晴らしい!でも、どうして?
やはり利害関係がないと、議員さんですからまともな状況判断ができるということなのでしょうか?
それにしても、全員というのはねぇ・・・
なんか理由がありそうな・・・
で、ふと思いついたのですが、
東彼杵町というのは川棚町の隣で、大村湾を取り囲むような形をしていますよね。
もしかしたら、大村湾で漁業を営んでいる方が多いのではないでしょうか?
そして、石木ダムができると、川棚川の流量が減り、結果、大村湾に悪影響を及ぼすのでは?
と心配なさっているのではないでしょうか?
そういえば、先日の「石木ダム事業検討の場」で県の河川課職員が言ってました。
「河口付近の塩分濃度の増加は1%ほどの影響があると思われるが、
ナマコ等への影響は少ないのではないかというふうに考えております」と。
やっぱり…。
少ないというのはゼロではないということ。
1%と言えども、塩分が増加するということ、これは無視できないのではないでしょうか。
東彼杵町議さんたちの回答は大いに注目したいと思っているところです。