1月28日、石木ダム検証に係る「検討の場」の第2回会議が開かれました。
会場は、今回は川棚町。
石木ダム建設予定地のある町です。
私たちの要望を取り入れてもらえたのかな?
とちょっと喜んだけど、会場となったのは国民宿舎「くじゃく荘」の会議室で、やっぱり傍聴者は30人まで。
川棚町には「川棚公会堂」という広い施設があります。
ここなら人数制限なんてしなくていいし、駅から歩いて数分の便利な場所にあるのに・・
どうしてそこでしないんだろう・・不思議です。
「くじゃく荘」はJR小串郷の駅から、かなりの距離をてくてく歩いて行かなければなりません。
長崎からわざわざ傍聴に来られたFさんは、たっぷり30分はかかったとおっしゃってました。
この日ここで、どういうことが検討されたのか・・詳しくは「石木川まもり隊」のブログをご覧ください。
予想通り、石木ダムの代替案がいくつか示され、その詳細が説明され、それらとダム案を比較して、
ダム案がいかに低コストであるかを印象付けるものでした。
その数字がどのように導き出されたのかは不明ですが・・・
予想外だったのは、会議の最後の場面での川棚町長の発言でした。
今後のスケジュールとして、関係住民への意見聴取について説明がありましたが、
「それとは別に、いわゆる反対地権者と呼ばれる人たちの意見を聞く場を是非設けてほしいが、
いかがでしょう」
というものでした。
えっ!? 私は一瞬耳を疑いました。
川棚町長は、
1月13日に反対派住民と意見交換をしたこと、その中で住民からそのような提案がなされたこと、
自分もそう思うので、是非そのような機会を作って頂けないか、と再度プッシュしました。
私はちょっと感動してしまいました。
たしか、山口町長さんは、町長になる前は、ダム推進の町民の会の会長さんだった方なのに、
町長になったら立場をわきまえ、自分の意向とは別に、
様々な町民の意見を、公平に吸い上げようとなさっているのだろうか?
だとしたら・・・
会議が終わって仲間同士の話の中では、違った見方もいろいろ出されていましたが、
私は素直にそう感じました。
ただ、この後に佐世保市長が念押ししました。
「その地権者というのは、13戸の方という意味でしょうか?」
「私は13日に反対派の方とお会いする時も、川棚町の方とお会いしていろいろ意見交換したい
ということで…(聴き取れず)したのですが、そういう考えでおります」
これは佐世保市民でありながらこの日の会へ参加した私へのイヤミかな?
こういう質疑を公開会議の場で語ることによって、
反対地権者というのは、ダム建設予定地に実際に住んでいる地権者のことですよ、
それ以外の共有地権者は、この対象ではありませんよ、
ということについて、釘をさしておいたのでしょう。
以前の、事業認定申請直前の、「事前説明会の時の轍は踏まないぞ!」という意思が透けて見えました。
とすると、やはりみんなが言うように、シナリオがあって、それぞれの役割分担があって、
それにそって質問したり、意見を言ったりしているのでしょうか。
そうかもしれない…と思いつつも、川棚町長の本心でもあるような気がしてなりません。
川棚町長や中村知事には、自治体の新しい長として、過去の長が引いてきたレールの延長ではなく、
新たな道をめざしてほしいと思うのです。
かつては、日本中の川という川に、イケイケドンドンでダムを造り続けてきた時代があった。
でも、この狭い日本列島、もうこれ以上造る場所はない、人口も減ってきて、造る必要もない。
その変化を感じ取ってほしい。
真の政治家であるなら、未来を見つめてほしい。
知事や町長の見識と政治家としての良心が、
そこに住む人の人権を守り、そこにある宝物=自然を守り、長崎の未来を守る
と思うから。