夜来の雪・・馬も驚き
令和3年6月9日(水)
30度越えの暑さになりそう。
昨日は午後一雨来たので、
涼しくなったが・・・。
今日はどうかな?
馬をさへ
ながむる雪の
朝(あした)哉
雪が降り積もった朝は、
全てが新鮮で、旅人ばかりか、
その馬でさえも普段と印象が
変わり、じっと見つめることだ、
の意。
享元年(1684)作。
熱田雛宮(名古屋)での吟。
夜来の雪が止んだ朝とするのが適当。
雪で世界が一変しことへの驚きが
率直にされている。
◎ 『野ざらし紀行』の句である。
天和四年、貞享元年(1684)の冬景色。
雪の朝というのだから、
前日は雪が降らず、朝起きてみたら
一面の雪景色で、吃驚した。
人間が驚いたのに加えて、
馬まで吃驚して雪景色を眺めている。
馬の驚き心を中心にして
雪を描いたところが、
滑稽味もあって、
秀逸の句だ。
もう降り止んでしまって、
朝日が輝いているいたのか、
曇って粉雪が舞っていたのかは
分からない。
前者の方が驚きが強くて、
馬の驚きも伝わってくる。