貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

秋風、耳朶で感じ取る

2021-06-29 15:14:17 | 日記

秋風、耳朶で感じ取る

令和3年6月29日(火)

 火曜日は、主として食料品の

買い物デー。

 最近は生協のみが多い。

 鮪の冊のいいのが最近は少ない。

 魚ももう少し新鮮なのが・・・と、

かつてを懐かしむ。

 夏野菜も家庭菜園の収穫で間に合う

し、やはり新鮮さとみずみずしさが

段違い!!!

 さて、今日も秋風!立秋の風。

秋来にけり 

   耳をたづねて 

      枕の風

    立秋の朝、ひんやりとした風が、

枕元の耳を訪ねて来た、

の意。

 延宝五年(1677)の作。

 歌が風の音で秋の訪れを知ると、

詠んだのを受け、

風の方から知らせに来たとする。

 「音」の抜けとも、敢えて触角の句

にしたともとれる。

◎ 立秋の朝、寝室の枕元で、

微かに涼しい気配があった。

 秋の来たことは目でははっきり

察知できないが、閨(ねや)で

微かに感じる冷気が耳には感じ

られた。

 この場合、働いたのは音ではなく、

耳(じ)朶(だ)に触れた冷気であるのが、

芭蕉の抜きん出た感覚。

 芭蕉の若き日の傑作である。

◎ 古今和歌集、藤原敏行。

「秋来ぬと 

  目にはさやかに 

      見えねども、

  風の音にぞ 

     おどろかれぬる 」

 が作意の源か。

 風の音や冷気で、秋を知る。

 芭蕉はひとひねりして

秋は耳から来たと詠む。

 寂しさとわびしさを同時に感じるなあ!!!

 


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