貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

春雨と二葉のなすび種 二首

2021-09-01 10:25:10 | 日記

春雨と二葉のなすび種 二首

令和3年9月1日(水)

 できた句は、

こまか成 

  雨や二葉の 

    なすびだね

 「こまか成」という表現が、

春雨や 

  ふた葉にもゆる 

   茄子(なすび)種(だね)

    これら二句、どちらがいいか。

 後者は漢字を用いて、

春雨とふた葉の茄子種とを、

かっきり書き分け、

写生に徹していて、感情をはっきり

言わずにいる。

 前者は「こまか成雨」と言って、

春を抜いて穏やかな、母の手のような雨

を描き、

二葉にもゆる力を持つ茄子ではなく、

赤ん坊のように「なすびだね」と

呼びかけている。

 どちらの句も素晴らしいと思えるが、

皆さんはどうでしょう。

 どっちが好き?とたずねられれば、

私は前者の句かな?