貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

歌枕『夏苅りの葦の玉江』

2019-03-17 09:11:32 | 日記

歌枕『夏苅りの葦の玉江』

平成31年3月17日(日)

 歌枕を追い続ける芭蕉。

 歌枕となる証の古歌。

 まず、後拾遺和歌集の一首。

「夏刈の 玉江の芦を ふみしだき   

  群れいる鳥の 立つ空ぞなき」

 そして、

 藤原俊成(古今和歌集)の歌。

「夏刈の 芦のかりねも あはれなり

    玉江の月の あけかたの空」 。

 さらに、

 忠房親王の歌。

「夏刈の 玉江の芦の 短夜に

   見る空もなき 月の影かな」 。

 承元元年(1207)、親鸞聖人は、

越後に流されたが、その道すがら

沿道の人々に一向念佛を説かれる。

 越後の親鸞聖人七不思議の一つに、

「片葉の葦」というのがあるが、

越前にも七不思議があり。

 その片葉の葦は、先年までここ

花堂玉江一帯に繁茂していて、

聖人の遺跡として長く伝承されて

いる。

 玉江二の橋の竣工を記念して、

有志相計り聖人の御遺徳を偲んで、

この石碑を建立したという。