WOWOWで、内田吐夢監督の'65年作品「飢餓海峡」を再見しました。
昭和22年の津軽海峡に台風が接近している時、北海道の質店で火事が発生し復員兵姿の男が2人逃げ出します。彼らを待っていた犬養(三国連太郎)も一緒になって函館に列車で到着しますが、そこでは青函連絡船が沈没して海岸は水死者があふれ大騒ぎになっています。彼らはそのどさくさに乗じて漁師の船を借り出し本州をめざします。海岸で水死者の対応に当たっていた刑事の弓坂(伴淳三郎)は質店強盗放火事件の発生を知り、身元不明の2人の水死体が仮出所中の人間であることを突き止めます。犬養は恐山の近くを走る森林軌道列車の中で八重(左幸子)と知合い、娼婦である彼女の客となり、家族のためにこの仕事に入ったという親切な彼女に大金を残して去って行きます。弓坂は犬養を求めて彼女に会いに行きますが嘘をつかれ、彼女は友人のいる東京に出ることを決意します。嘘に気付いた弓坂は東京に彼女を追いますが、彼に気付いた彼女に逃げられて収穫なく北海道に帰り、ヤクザのケンカに巻き込まれて仕事を失った彼女は娼婦に戻ります。そして10年後、八重は篤志家として樽見と名を変えた犬養の写真を新聞記事の中で見つけ、今でも慕う彼に一言当時のお礼を言いたくて舞鶴の彼の邸宅を訪れますが、樽見に知らぬふりをされ、生きるはりがなくたったと泣きます。しかし樽見がうっかりして親指の傷を見せてしまうと、八重は「やっぱり犬養さんだ」と叫んで彼にすがりつき、彼女を振りほどこうとする樽見との間で揉み合い、最後には樽見が八重を抱きしめますが、八重は首の骨が折れて死にます。その現場を見た書生も殺した樽見は心中に見せかけて二人の死体を海に捨てます。水死体の不自然な様子に刑事の味村(高倉健)は疑いを持ち、八重の死体から樽見の新聞記事の切り抜きが発見され、八重の身元が判明し彼女の父から弓坂の存在を知ると、今では函館の少年刑務所長に身を持ち崩している弓坂を舞鶴に呼びます。彼の立ち合いの元、署長(藤田進)が樽見に参考人聴取をしますが、被疑者扱いされた樽見は怒って帰ってしまいます。その後味村らは手分けして物的証拠集めをした結果、大金をくるんであった古新聞と樽見の切った爪を八重が持っていたことが分かり、逮捕に踏み切ります。味村の追及をのらりくらりとかわしていた樽見は爪を出されて観念し、本当の話として、仮出所中の2人が強盗殺人をし、舟の上で同士打ちしたのであって、自分は巻き込まれただけだと主張し、それ以降は黙秘します。署長は持久戦に持ち込むことにし、弓坂は北海道に帰ることになりますが、その前に長年持ち歩いていた、樽見が下北でボートを焼いた灰を樽見に渡すと、樽見は興奮し出し、北海道に連れて行けと弓坂に懇願します。味村らは樽見を弓坂とともに北海道に連れて行くことにし、青函連絡船の上で弓坂が樽見に八重のために花を投げてくれと頼むと、樽見は花とともに海に身投げしてしまうのでした。
前半の左幸子が出ている部分が素晴らしく、特に三国連太郎にすがりつく場面は指の傷を発見した彼女の顔のアップから始まって、死んで床に横たわるまでがワンシーン・ワンカットで撮られていて、興奮で涙が出るほどでした。後半の事大的なうっとうしさとは一線を画す貴重なシーンだったと思います。左幸子の魅力をまだ知らない方には特にオススメです。
昭和22年の津軽海峡に台風が接近している時、北海道の質店で火事が発生し復員兵姿の男が2人逃げ出します。彼らを待っていた犬養(三国連太郎)も一緒になって函館に列車で到着しますが、そこでは青函連絡船が沈没して海岸は水死者があふれ大騒ぎになっています。彼らはそのどさくさに乗じて漁師の船を借り出し本州をめざします。海岸で水死者の対応に当たっていた刑事の弓坂(伴淳三郎)は質店強盗放火事件の発生を知り、身元不明の2人の水死体が仮出所中の人間であることを突き止めます。犬養は恐山の近くを走る森林軌道列車の中で八重(左幸子)と知合い、娼婦である彼女の客となり、家族のためにこの仕事に入ったという親切な彼女に大金を残して去って行きます。弓坂は犬養を求めて彼女に会いに行きますが嘘をつかれ、彼女は友人のいる東京に出ることを決意します。嘘に気付いた弓坂は東京に彼女を追いますが、彼に気付いた彼女に逃げられて収穫なく北海道に帰り、ヤクザのケンカに巻き込まれて仕事を失った彼女は娼婦に戻ります。そして10年後、八重は篤志家として樽見と名を変えた犬養の写真を新聞記事の中で見つけ、今でも慕う彼に一言当時のお礼を言いたくて舞鶴の彼の邸宅を訪れますが、樽見に知らぬふりをされ、生きるはりがなくたったと泣きます。しかし樽見がうっかりして親指の傷を見せてしまうと、八重は「やっぱり犬養さんだ」と叫んで彼にすがりつき、彼女を振りほどこうとする樽見との間で揉み合い、最後には樽見が八重を抱きしめますが、八重は首の骨が折れて死にます。その現場を見た書生も殺した樽見は心中に見せかけて二人の死体を海に捨てます。水死体の不自然な様子に刑事の味村(高倉健)は疑いを持ち、八重の死体から樽見の新聞記事の切り抜きが発見され、八重の身元が判明し彼女の父から弓坂の存在を知ると、今では函館の少年刑務所長に身を持ち崩している弓坂を舞鶴に呼びます。彼の立ち合いの元、署長(藤田進)が樽見に参考人聴取をしますが、被疑者扱いされた樽見は怒って帰ってしまいます。その後味村らは手分けして物的証拠集めをした結果、大金をくるんであった古新聞と樽見の切った爪を八重が持っていたことが分かり、逮捕に踏み切ります。味村の追及をのらりくらりとかわしていた樽見は爪を出されて観念し、本当の話として、仮出所中の2人が強盗殺人をし、舟の上で同士打ちしたのであって、自分は巻き込まれただけだと主張し、それ以降は黙秘します。署長は持久戦に持ち込むことにし、弓坂は北海道に帰ることになりますが、その前に長年持ち歩いていた、樽見が下北でボートを焼いた灰を樽見に渡すと、樽見は興奮し出し、北海道に連れて行けと弓坂に懇願します。味村らは樽見を弓坂とともに北海道に連れて行くことにし、青函連絡船の上で弓坂が樽見に八重のために花を投げてくれと頼むと、樽見は花とともに海に身投げしてしまうのでした。
前半の左幸子が出ている部分が素晴らしく、特に三国連太郎にすがりつく場面は指の傷を発見した彼女の顔のアップから始まって、死んで床に横たわるまでがワンシーン・ワンカットで撮られていて、興奮で涙が出るほどでした。後半の事大的なうっとうしさとは一線を画す貴重なシーンだったと思います。左幸子の魅力をまだ知らない方には特にオススメです。
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