溝口健二監督の'46年作品『女性の勝利』をWOWOWシネマで見ました。
女性弁護士のひろ子(田中絹代)は同僚の女性弁護士と司法の民主化に取組もうとしています。ひろ子の婚約者だった自由主義者の山岡は戦時中に思想犯として懲役5年の刑を終え、出所しますが、結核を悪化させ、そのまま入院します。山岡が刑務所に入る時には彼との関係を絶つと母(高橋豊子)と約束していたひろ子でしたが、母との約束を破っても、これからも山岡を支えていくと彼女は宣言し、母もひろ子を山岡と結婚させるつもりだと言ってくれます。
ある日、ひろ子の家に赤ん坊をおぶった女性が肉を売りに来ますが、それはひろ子が女学校の時の同級生の浅丘でした。それを指摘された浅丘は逃げるように去って行きます。彼女は病気で寝たきりの夫と年老いた母を一人で支えて生きているのでした。フェイドアウト。フェイドイン。
山岡はひろ子に、自由を自分のものにすることが大事だと語ります。山岡に師事する学生たちも見舞いに来ます。ひろ子の姉・みち子(桑野通子)の夫である河野は検事で、戦時中に山岡を有罪と断罪した過去を持ち、戦後も検事を務めていました。みち子が山岡を見舞うと、山岡は河野への反感から彼女を追い返します。
河野は帰宅すると、みち子が山岡を見舞ったことを叱り、自分のおかげでひろ子が弁護士になれたことを忘れるなと、みち子に言います。
しばらくして、また路上で浅丘に会ったひろ子は、浅丘から彼女の窮状を聞き、別れますが、浅丘が家に帰ると夫は死んでいました。
初七日を済ませた浅丘はひろ子宅を訪れ、遠慮する浅丘をひろ子は家に上げますが、浅丘はすやすやと眠るわが子を見て不憫に思い、抱きしめていたら子供が窒息死しまったこと、自分も夫とわが子の待つところへ行こうとしたが、残る母のことを考えて思いとどまったことをひろ子に言って泣き崩れ、ひろ子は彼女をなだめて出頭させることにします。
浅丘に面会に行ったひろ子は、浅丘の母を自分が面倒みると言って浅丘を安心させます。一方、河野は女を馬鹿にする発言を家でし、みち子は障子の陰でそれを聞きます。
山岡の結核はひどくなる一方、みち子は自分の誕生日なので自宅に来てほしいとひろ子を呼び出し、河野と対面させます。河野は法にしたがってさえいればいいという自分の主張をひろ子に押し付けようとしますが、ひろ子は男性中心主義の封建社会を打破する司法の民主化を主張し、みち子が仲を取り持とうとしますが、ひろ子は席を立ちます。河野は改めてひろ子を呼び、今回の裁判で自分が負ければ、ひろ子らが作る弁護士会に詰め腹を切らされ、出世できなくなるので、今回の裁判だけは手を引いてくれとひろ子に頼みますが、ひろ子は断り、別の人に浅丘の弁護人を替わってほしいと言うみち子に対しても「私はお姉さんを軽蔑します」と一刀両断に斬り捨てます。恐ろしい妹を持っていると言って、みち子をなじる河野の母。(明日へ続きます‥‥)
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
女性弁護士のひろ子(田中絹代)は同僚の女性弁護士と司法の民主化に取組もうとしています。ひろ子の婚約者だった自由主義者の山岡は戦時中に思想犯として懲役5年の刑を終え、出所しますが、結核を悪化させ、そのまま入院します。山岡が刑務所に入る時には彼との関係を絶つと母(高橋豊子)と約束していたひろ子でしたが、母との約束を破っても、これからも山岡を支えていくと彼女は宣言し、母もひろ子を山岡と結婚させるつもりだと言ってくれます。
ある日、ひろ子の家に赤ん坊をおぶった女性が肉を売りに来ますが、それはひろ子が女学校の時の同級生の浅丘でした。それを指摘された浅丘は逃げるように去って行きます。彼女は病気で寝たきりの夫と年老いた母を一人で支えて生きているのでした。フェイドアウト。フェイドイン。
山岡はひろ子に、自由を自分のものにすることが大事だと語ります。山岡に師事する学生たちも見舞いに来ます。ひろ子の姉・みち子(桑野通子)の夫である河野は検事で、戦時中に山岡を有罪と断罪した過去を持ち、戦後も検事を務めていました。みち子が山岡を見舞うと、山岡は河野への反感から彼女を追い返します。
河野は帰宅すると、みち子が山岡を見舞ったことを叱り、自分のおかげでひろ子が弁護士になれたことを忘れるなと、みち子に言います。
しばらくして、また路上で浅丘に会ったひろ子は、浅丘から彼女の窮状を聞き、別れますが、浅丘が家に帰ると夫は死んでいました。
初七日を済ませた浅丘はひろ子宅を訪れ、遠慮する浅丘をひろ子は家に上げますが、浅丘はすやすやと眠るわが子を見て不憫に思い、抱きしめていたら子供が窒息死しまったこと、自分も夫とわが子の待つところへ行こうとしたが、残る母のことを考えて思いとどまったことをひろ子に言って泣き崩れ、ひろ子は彼女をなだめて出頭させることにします。
浅丘に面会に行ったひろ子は、浅丘の母を自分が面倒みると言って浅丘を安心させます。一方、河野は女を馬鹿にする発言を家でし、みち子は障子の陰でそれを聞きます。
山岡の結核はひどくなる一方、みち子は自分の誕生日なので自宅に来てほしいとひろ子を呼び出し、河野と対面させます。河野は法にしたがってさえいればいいという自分の主張をひろ子に押し付けようとしますが、ひろ子は男性中心主義の封建社会を打破する司法の民主化を主張し、みち子が仲を取り持とうとしますが、ひろ子は席を立ちます。河野は改めてひろ子を呼び、今回の裁判で自分が負ければ、ひろ子らが作る弁護士会に詰め腹を切らされ、出世できなくなるので、今回の裁判だけは手を引いてくれとひろ子に頼みますが、ひろ子は断り、別の人に浅丘の弁護人を替わってほしいと言うみち子に対しても「私はお姉さんを軽蔑します」と一刀両断に斬り捨てます。恐ろしい妹を持っていると言って、みち子をなじる河野の母。(明日へ続きます‥‥)
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