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聞き手・小山修三『梅棹忠夫 語る』

2011-01-22 08:47:00 | ノンジャンル
 昨日、エクセル航空のイブニング・ヘリクルーズというのに参加してきました。浦安ヘリポートを出発し、東京タワーやスカイツリーーを巡って戻ってくる15分ほどのフライトでしたが、東京の夜景を満喫しました。今度は季節を変えて、日没前の風景を見に行きたいと思います。

 さて、朝日新聞で紹介されていた、聞き手・小山修三さんの'10年作品『梅棹忠夫 語る』を読みました。「'08年に『米寿を祝う会』を開催し、梅棹さんをまな板に載せてシンポジウムをやろうという計画がもちあがった際、梅棹さんの体調に不安があるので、まえもって小山さんが聞き取りをして、梅棹さんが来られない場合はそれを読み上げるという次善の策を考え」た結果、できあがった本です。
 梅棹さんは小山さんによれば、日本文明を世界のなかに位置づけた『文明の生態史観』(1957)を書き、情報産業の時代がくることを予測した『情報産業論』(1963)と、情報とは何か、そして、その膨大な量を処理するための実際を示した『知的生産の技術』(1969)を著し、国立民俗学博物館の創設と館長としての活躍により記憶されるべき方であるそうです。テレビの勃興期には盛んにテレビにも出られたようで、写真を見ると確かに見たような気もします。そうした中でこの本を読んでいて、なるほどと思ったのは、「分類するな、配列せよ」「大事なのは検索」という言葉であり、インテリ、インテレクチャルという言葉を「知的」と訳したのは梅棹さんが初めてだったという事実であり、またへえ~と思ったのは、ロンドンにはゴミが多いということ、中国では道の端で列をなして人が大便をしているということ、などでした。
 カバーには「『知の巨人』が最後に語った熱きメッセージ」という言葉が踊り、朝日新聞での紹介記事でも大袈裟に推薦されていた記憶があるのに反し、本自体はすこぶる大人しいものでしたが、梅棹さんの先見の明があるのには驚きました。数時間で読める本なので、余った時間を過ごすには最適の本です。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)

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