石井輝男監督・脚本の'64年作品『ならず者』をスカパーの東映チャンネルで見ました。
一匹狼の殺し屋を高倉健、香港の麻薬密売組織の首領を丹波哲郎、彼を裏切る中国人女性を三原葉子、売春Gメンを杉浦直樹、マカオの賭博師を江原真二郎、小悪魔的な女性を加賀まりこ、肺病病みの娼婦を南田洋子、悪者の人身売買組織の首領を安部徹が演じていて、屋外のシーンは全編香港とマカオの現地ロケで行い、石井監督ならではの銃撃戦も見られ、赤木春恵がオーナーの安宿と、南田洋子の住む薄暗い部屋の美術も雰囲気がよく出ていて、見る価値があると思いました。
またエドワード・ズウィック監督、デミ・ムーア主演の'86年作品『きのうの夜は‥‥』もスカパーのBSイマジカでみました。恋愛ドラマのようで、最初の25分を見た段階で先を見るのを断念しました。現在の恋愛ものは(特にアメリカ映画は)苦手です。
さて、朝日新聞で紹介されていた、ジェフリー・S・ローゼンタールさんの'05年作品『運は数学にまかせなさい』を読みました。
監修者まえがきから引用させていただくと、「この本は全部で十七章からなり、その粗筋(あらすじ)はつぎのようになっている。まず冒頭では、ランダム性(デタラメさ)が確率にいかに大切な役割を果たすかを述べている。つぎに、偶然の一致が確率論の立場からどういう意味を持ち、意外と思われることの多くがじつは私たちの錯覚に過ぎないことを指摘する。そして、カジノのような賭博に確実に勝つ方法があるかどうかを検討し、そこでは『大数の法則』と呼ばれる確率論の法則がいかに大切な役割を果たすかを指摘する。これによって、サイコロ賭博、ブリッジ、ポーカー、ブラックジャックなどのカードゲームを確率論の立場から見るとき、長期にゲームを続ければ、客は確実に損をすると強調する。このカードゲームを出発点として、殺人、病気の伝染などの話に移り、その時間的な推移状況が『回帰分析』と呼ばれる統計手法で求められることを示す。また、火災保険に入るか入らないかの行動にたいしては、意思決定論のなかの『効用』の概念が無視できないことを述べる。面白いことに、この効用を使うと、宝くじを買うか買わないかの行動も解析される。つぎに、確率論の中心テーマである正規分布に移り、それが中央極限定理から導かれることを示す。この正規分布を駆使すると、今後に起こる確率を事前に予測したとき、その誤差の範囲を求めることができ、それによって、大統領選挙などのさまざまな事前予測が的中したかどうかの判定ができる。(中略)なお、最後の第17章では、日常生活のなかから確率に関する問題を十五問取り上げ、読者に解答を求めている。読者の解答と正解を比べれば、この本に対する読者の理解度が求められるという寸法である」
へえ、と思ったのは、41人以上だと生まれた月日が同じ人がいる確率は90%を超えること、多く事物があると、まったくの偶然からその一部がそこここで集まりがちになることを「ポアソン・クランピング」と呼ぶこと、ランダムな出来事が多くなればなるほど平均値に近づくことを「大数の法則」と呼ぶこと、50%の確率のものが3つ重なれば、0.5×0.5×0.5×=0.125となり、p値が12.5%となるが、これが5%より少なくないと、ダンダムの結果の誤差内と考えられるのが一般的だということ、DNA鑑定は少数の「目印(マーカー)」だけが識別・照合されるので、誤差は必ず生ずること、「モンティ・ホール問題」という面白い確率の問題が存在すること、スパムメールに対するフィルタは、スパムメールに存在する確率の高い語句やその組み合わせでスパムメールである確率を計算して、スパムメールを割り出していることなどでした。
既に知っている部分が多い反面、初めて知ることに関してはよく分からない部分が多くありましたが、日常的な例が多く取り上げられていて、楽しく読め、また最終章の問題もほとんど正解できたので、まあまあ理解できたのかな、とも思います。数学嫌いな人でも、楽しく読める本だと思いました。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
一匹狼の殺し屋を高倉健、香港の麻薬密売組織の首領を丹波哲郎、彼を裏切る中国人女性を三原葉子、売春Gメンを杉浦直樹、マカオの賭博師を江原真二郎、小悪魔的な女性を加賀まりこ、肺病病みの娼婦を南田洋子、悪者の人身売買組織の首領を安部徹が演じていて、屋外のシーンは全編香港とマカオの現地ロケで行い、石井監督ならではの銃撃戦も見られ、赤木春恵がオーナーの安宿と、南田洋子の住む薄暗い部屋の美術も雰囲気がよく出ていて、見る価値があると思いました。
またエドワード・ズウィック監督、デミ・ムーア主演の'86年作品『きのうの夜は‥‥』もスカパーのBSイマジカでみました。恋愛ドラマのようで、最初の25分を見た段階で先を見るのを断念しました。現在の恋愛ものは(特にアメリカ映画は)苦手です。
さて、朝日新聞で紹介されていた、ジェフリー・S・ローゼンタールさんの'05年作品『運は数学にまかせなさい』を読みました。
監修者まえがきから引用させていただくと、「この本は全部で十七章からなり、その粗筋(あらすじ)はつぎのようになっている。まず冒頭では、ランダム性(デタラメさ)が確率にいかに大切な役割を果たすかを述べている。つぎに、偶然の一致が確率論の立場からどういう意味を持ち、意外と思われることの多くがじつは私たちの錯覚に過ぎないことを指摘する。そして、カジノのような賭博に確実に勝つ方法があるかどうかを検討し、そこでは『大数の法則』と呼ばれる確率論の法則がいかに大切な役割を果たすかを指摘する。これによって、サイコロ賭博、ブリッジ、ポーカー、ブラックジャックなどのカードゲームを確率論の立場から見るとき、長期にゲームを続ければ、客は確実に損をすると強調する。このカードゲームを出発点として、殺人、病気の伝染などの話に移り、その時間的な推移状況が『回帰分析』と呼ばれる統計手法で求められることを示す。また、火災保険に入るか入らないかの行動にたいしては、意思決定論のなかの『効用』の概念が無視できないことを述べる。面白いことに、この効用を使うと、宝くじを買うか買わないかの行動も解析される。つぎに、確率論の中心テーマである正規分布に移り、それが中央極限定理から導かれることを示す。この正規分布を駆使すると、今後に起こる確率を事前に予測したとき、その誤差の範囲を求めることができ、それによって、大統領選挙などのさまざまな事前予測が的中したかどうかの判定ができる。(中略)なお、最後の第17章では、日常生活のなかから確率に関する問題を十五問取り上げ、読者に解答を求めている。読者の解答と正解を比べれば、この本に対する読者の理解度が求められるという寸法である」
へえ、と思ったのは、41人以上だと生まれた月日が同じ人がいる確率は90%を超えること、多く事物があると、まったくの偶然からその一部がそこここで集まりがちになることを「ポアソン・クランピング」と呼ぶこと、ランダムな出来事が多くなればなるほど平均値に近づくことを「大数の法則」と呼ぶこと、50%の確率のものが3つ重なれば、0.5×0.5×0.5×=0.125となり、p値が12.5%となるが、これが5%より少なくないと、ダンダムの結果の誤差内と考えられるのが一般的だということ、DNA鑑定は少数の「目印(マーカー)」だけが識別・照合されるので、誤差は必ず生ずること、「モンティ・ホール問題」という面白い確率の問題が存在すること、スパムメールに対するフィルタは、スパムメールに存在する確率の高い語句やその組み合わせでスパムメールである確率を計算して、スパムメールを割り出していることなどでした。
既に知っている部分が多い反面、初めて知ることに関してはよく分からない部分が多くありましたが、日常的な例が多く取り上げられていて、楽しく読め、また最終章の問題もほとんど正解できたので、まあまあ理解できたのかな、とも思います。数学嫌いな人でも、楽しく読める本だと思いました。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
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