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クエンティン・タランティーノ監督『ジャッキー・ブラウン』

2011-01-25 06:29:00 | ノンジャンル
 クエンティン・タランティーノ監督・脚本の'97年作品『ジャッキー・ブラウン』をWOWOWで見ました。
 カルフォルニアで銃の密売をしているオデール(サミュエル・L・ジャクソン)は、相棒で仮釈放中のボーマンがまた捕まってしまったことで、彼が刑務所に戻るのを防ぐために自分を売るかもしれないと思い、射殺します。オデールの金の運び屋をしていた客室乗務員のジャッキー(パム・グリアー)は、バッグにあった5万ドルと警察に仕込まれた麻薬を証拠に囮捜査で逮捕されますが、オデールから紹介された保釈金業のマックスから、警察に協力すれば1~2ヶ月の懲役と保護処分で済むことを教えられ、火器局のレイ捜査官(マイケル・キートン)に、オデールの逮捕に協力する代わりに、国外就労のための渡航許可と免責を要求し、受け入れられます。釈放されたジャッキーは、ボーマンと同じように自分を殺しに来たオデールの銃を奪い、2回に分けて金の受け渡しをジャッキー自身が行い、警察をはめる計画をオデールに示し、運ぶ金50万ドルの10パーセントをジャッキーが受け取ることとなります。一方、オデールの愛人メラニーはオデールの新しい相棒になったルイス(ロバート・デ・ニーロ)に金を横取りする計画を持ちかけ、ルイスはすぐにそのことをオデールに報告しますが、オデールは最初からあの女は信用していないと意に解しません。マックスはジャッキーに話を聞くと、50万ドルの持ち逃げを考えるように言います。「1回目の受け渡し」の字幕。レイらが監視する中、ジャッキーはカフェでオデールの差し向けた黒人の少女シェロンダと紙袋を交換し、レイらはシェロンダを尾行しますが、その後、隣のテーブルに座っていた女が同じ紙袋を持って立ち去るのをジャッキーと、それを覗いていたマックスが確認します。ジャッキーは話が違うとオデールをなじりますが、隣の女も自分が差し向けたシモーンであったことを明かし、謝ります。ジャッキーはレイに、オデールが捜査の手が伸びているのにビビッて運ぶ金を5万ドルに減らしたと嘘を言い、差額を着服することにします。そんな中、オデールはシモーンが1万ドルを持ち逃げしたことをジャッキーに知らせ、代わりにメラニーを送ることにしたと言います。「現金の受け渡し」の字幕。ジャッキーは50万ドルを自分のカバンの底に隠し、紙袋に入れた5万ドルにだけレイに印を付けさせます。本を詰め込んで重さを調節した紙袋を試着室でメラニーと交換した後、ジャッキーはカバンの中の50万ドルの半分を交換した空の紙袋に入れて置きっぱなしにし、カバンだけ持って店を出ると、メラニーに紙袋を持ち逃げされたとレイに訴えます。メラニーを連れたルイスは、紙袋を交換した後テンパっているのをメラニーにからかわれ、頭に来てメラニーを射殺してしまいます。オデールはルイスと合流した後、メラニーが死んだことを確認しなかったこと、紙袋に4万ドルしか入っていないこと、交換場所でルイスがマックスを目撃していたにもかかわらず何の疑いも持たなかったことを知って、ルイスを射殺し、すべてはメラニーとマックスの企みと知ります。ジャッキーはシェロンダに渡すはずだった紙袋をメラニーに奪われたとレイに話し、レイはオデールをボーマンとメラニーとルイス殺しの容疑者として逮捕することにします。連絡してきたオデールにマックスは会い、オデールの金を守るためにジャッキーに金を山分けしようと持ちかけたと言い、ジャッキーも金も自分の事務所だと言います。事務所で迎え撃つジャッキーは明りを消してタバコに火とつけます。マックスを盾にして事務所に入ってきたオデールは、隠れていたレイに射殺されます。「3日後」の字幕。50万ドルを手に入れたジャッキーに、マックスは手数料の10パーセントしか要求せず、一緒にスペインに行こうという誘いも断ります。別れた二人の悲しい表情で映画は終わります。
 モータウンサウンドをバックに鮮やかな青の制服姿のジャッキーを横移動で撮る冒頭の場面から心踊り、フェイド・アウト、フェイド・イン、オーバーラップなどを多様した編集にも好感が持てました。血もルイスが射殺される時に車のフロントガラスに飛び散る程度で、『イングロリアス・バスターズ』などよりも、この位の方が私は面白く見られると思いました。『ジャッキー・ブラウン』、オススメです。

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