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平田俊子『二人乗り』

2006-07-08 17:36:10 | ノンジャンル
 平田俊子さんの'05年作品「二人乗り」を読みました。
 第一話「嵐子さんの岩」では、美術関係のパーティーで知り合った自分勝手な男愁太郎と不倫し、おととし離婚した嵐子さんがその男のことを度々回想する。そこへ、以前に浮気して以来、出張の折りは必ず嵐子さんのところに泊まることになった嵐子さんの妹不治子の夫道彦がやってきて、悪いことをした人は岩にされてしまう、という言葉を信じて、愁太郎に似た岩を二人で探す、という話。第二話「二人乗り」では、母と同居する不治子のもとを、3ヶ月前に夫の道彦が去り、2ヶ月前には娘の菜菜も義理の祖父母の家に行ってしまう。義理の祖父母の家からの帰り、不治子は女優岡本葵と出会い、泊れるところを聞かれて、自分の家に泊まらせてあげることにする。二人は自転車の二人乗りで、家に向かう。葵は地図を見て町の様々なところへ出かける。そして二人は道彦の愛人ゆきえの経営するスナックへ行き、夫を返せというが、拉致があかない。菜菜は女優がいると聞き、家に戻ってくる。三人乗りに挑戦したりしているうちに、葵は次の目的地に向かって出ていく、という話。第三話「エジソンの灯台」では、道彦がゆきえの家にころがりこむが、そこには死んだ妻さと子のブラウスを着る父の栄二とその親友信男が出入りし、さと子の肖像画、さと子の観音像までゆきえの金で作らせてしまう。道彦は灯台に興味を持ち、まず犬吠埼灯台に行き、嵐子の家に向かう、という話。
 登場人物の中でなぜか嵐子だけが「さん」づけで、その意味がよく分かりませんでした。行動の動機も納得しがたいものがあり、ふられた男と同じ名前の地名があると知り、そこへ行く葵とか、鉄塔に登ることを考えてるうちに灯台に惹かれる道彦とか、あっさり離婚してしまう嵐子とか、どうも私の感性とは合わないものを感じました。皆さんはどう、感じられるでしょうか?

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