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阿曽山大噴火『裁判大噴火』

2008-06-12 15:43:57 | ノンジャンル
 昨日の朝日新聞の朝刊1面のトップに「生活保護107万世帯に 地デジ受信機 支給へ」という見出しの記事が載っていました。とてもいいことだと思います。ただ、記事の中でこれを実現するには大金がかかる、という記述があり、そんなに大金を出しても貧困層に楽しみを与えてあげよう、という意味でなのか、それともそんな大金をかけてまでやるべきことなのか、という意味でなのか、この記事を書いた記者の意図を図りかねる文章となっていました。こうした記事には、記事を書いている記者がこの出来事を肯定的に捕えているのか、否定的に捕えているのか、はっきりこちらに伝わる形で書いてもらいたいものです。

 さて、北尾トロ氏が著書の中で言及していた大川興業所属の傍聴マニア・阿曽山大噴火さんの'04年作品「裁判大噴火~若手芸人渾身の裁判傍聴記~」を読みました。北尾氏の「気分はもう、裁判長」と同じように、裁判の傍聴の仕方から始まり、いかに裁判が面白いか、様々なエピソードを交えながら述べていく本です。
 まず、笑ったのは、強姦の裁判中に、傍聴席から携帯電話が鳴って、その着メロが何と「ドラエもん」の主題歌で「♪あんなこといいな~ ♪できたらいいな~」と法廷中に鳴り響いてしまったこと。被害者がそこにいたら笑い事ではありませんが、何ともまぬけで、笑いました。
 それからこれは北尾氏の著作にも取り上げられていたかもしれませんが、自分が石原裕次郎の弟だと言い張り、車を盗んで小樽の石原裕次郎記念館に挨拶をしに行こうと思った、と語る誇大妄想狂の男。皆が笑いを我慢している中で、書記官だけが笑ってて、裁判官に注意されていたそうです。
 そして出会い系サイトで知り合った女性に払った金を女性を殴って取りかえした男に対するエロ丸出しの検察官の質問。検察官「出会い系サイトで知り合った女性とは、いままで何人ぐらいと会ったことあるの?」被告人「過去に四人です」検察官「えっ? そんなに‥‥。会った女性とは性交渉してるんだよね?」被告人「はい」検察官「そのぉ‥‥セックスの約束はどうやるの?」被告人「メールのやり取りで」検察官「具体的にはどうやるの?」被告人「メールに『フェラをしてほしい』とか『騎乗位でして欲しい』って打って送ってました」検察官「で、女性はどんな反応示すの?」被告人「『いいよ』とか‥‥」検察官「ふーん。断る女性はいなかったの?」被告人「断る人はいませんでした」検察官「へぇ~!」と、もう検察官、出会い系サイトで援交やる気まんまんです。
 他にも自分が刺した夫が自分の首を締めながら謝ったという訳の分からぬ話とか、超能力を認めてしまった裁判とか、初傍聴の人を見つけては案内人を務め、裁判の今後の日程表を人にあげられるように常に持ち歩く傍聴マニアのおじさんとか、弁護人からも責められる痴漢とか、面白いネタ満載です。また、東京地裁だけでなく、地方の地裁の様子を探るため、松本、甲府、静岡まで遠征し、陪審員制度を考え、裁判のテレビ中継についてもコメントし、裁判に関することテンコ盛りの本でした。1日で読んでしまいましたが、満足です。
 そして著者は宗教マニアでもあるそうで、法の華の裁判では、法の華の実態にも少し触れていて、お経が般若心経のぱくり(「はんにゃ~はらみた~」が「はんにゃ~てんぎょう~」になってる)というのは余りにひどさに笑ってしまいました。いづれは著者の宗教に関する本も読んでみたいと思っています。
 阿曽山大噴火さん、オススメです!

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