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クリント・イーストウッド監督『パーフェクト・ワールド』

2021-04-27 02:48:00 | ノンジャンル
 昨日WOWOWで放映した「第93回アカデミー賞授賞式」を観ました。外国語映画賞を受賞したデンマークの監督は、映画の撮影を始めて4日後に、車の脇見運転で娘を失い、その娘のためにこの映画を撮ったと言って、声を詰まらせていました。また助演男優賞を受賞した黒人男性は、「この世界を変えていくには、一人一人やるべきことがあるはずだ」と主張していましたし、メイクアップ賞を受賞した黒人女性は「教育を受ける権利を失っていても夢をあきらめなかった祖先に感謝する。これからは、この舞台に白人以外の人が普通に立つようになるはず」と述べ、実際に既に今年からそうなっていました。
 また第一次世界大戦後のスペイン風邪の流行に対し、メアリー・ピックフォードとジーン・ハーショルトが映画人・テレビ人たちを病気から守り生活を成り立たせるための基金、MTPFを設立したという事実も紹介され、その基金は認知症になった人に安住の地を与え、年金をもらえなかった同性愛者にも生活の援助をするなどして今年で創設100周年を迎え、今年のジーン・ハーショルト友愛賞も贈られていました。
 監督賞に選ばれた中国系の女性は、「人間は生まれながらにして善である」と述べていました。
 追悼のコーナーでは、マックス・フォン・シドー、クロリス・リーチマン、ダイアナ・リグ、ミッシェル・ピコリ、そしてエンニオ・モリコーネの名前がきちんと押さえられていました。

 さて、クリント・イーストウッド監督の1993年作品『パーフェクト・ワールド』をNHK・BSプレミアムで観ました。
 ウィキペディアの「あらすじ」に加筆修正させていただくと、
「1963年秋のアメリカ合衆国テキサス州。刑務所から脱獄したテリーとブッチ(ケヴィン・コスナー)は、逃走途中に民家へ押し入り、8歳の少年フィリップを人質に逃亡する。しかし、ブッチはフィリップに危害を加えようとしたテリーを射殺し、二人で逃避行を続ける。自らの父がかつて一度だけ寄越したアラスカ州からの絵ハガキを大事に携行していたブッチは、フィリップを連れてアラスカ(パーフェクト ワールド)を目指す。一方、事件を指揮することになった警察署長ガーネット(クリント・イーストウッド)は、州知事の命令で派遣された犯罪心理学者のサリーと共にブッチを追跡する。
 途中で車を乗り換えたブッチは洋服店に立ち寄り、フィリップのために新しい服を買うが、そこで警戒中のパトカーに発見されてしまう。ブッチは車でパトカーを大破させて逃亡しようとし、フィリップは『出てこいキャスパー』の変装衣装を手に躊躇いながらも彼と共に逃亡する道を選ぶ。厳格なエホバの証人の信者である母親の影響でハロウィンなどのイベントに参加できなかったフィリップは、ブッチに父親に対するような感情が芽生えていく。同じ頃、ブッチの追跡に失敗したガーネットは応援が到着するまでの間サリーと語り合い、保安官時代にブッチを車泥棒の罪で4年間少年院送りにした理由を聞かれる。ガーネットは、「ブッチの父親が暴力を振るう危険な男であり、少年院にいる方が彼にとって安全だったのだ」と説明する。
 畑の中で野宿していたブッチとフィリップは、近隣の農家マックに見付かり、彼の家で一晩過ごすことになる。マックの妻、そして孫と打ち解けたブッチとフィリップは、ラジオで正体を知ったマックに対して「騒がなければ黙って出て行く」と告げる。ブッチは朝になり約束通り家を出ようとするが、マックが孫に暴力を振るう姿を見て激怒し、彼を殴りつけて銃で脅し「孫に”愛している”と言え」と迫る。ブッチはマック一家を縛り上げ、マックに危害を加えようとするが、それを止めようとしたフィリップに銃で撃たれ負傷する。ブッチは銃を捨てて飛び出したフィリップを追いかけ、野原の中で彼に追い付く。そこにガーネット率いるテキサス警察とFBIが到着し、周囲を取り囲む。
 ガーネットはフィリップを解放するように言い、それに対してブッチは「母親がフィリップをハロウィンに行かせる」という条件で彼を解放しようとする。現場に到着したフィリップの母親は要求を受け入れ、ブッチはフィリップを解放する。ブッチはその場から逃げようとするが、彼が射殺されることを危惧したフィリップは、二人で警察に投降しようとする。それを見たガーネットは丸腰でブッチの元に向かい、ブッチは別れの品として父親からもらった絵ハガキをフィリップに渡そうとする。しかし、その仕草を「銃を取り出そうとしている」と判断したFBI捜査官が発砲し、ブッチは射殺される。激怒したガーネットとサリーはFBI捜査官を殴りつけ、フィリップは母親に連れられてヘリコプターに乗り込み、ブッチの遺体を悲しげに眺めていたのだった。」

 すぐれたロードムービーであり、ケヴィン・コスナーとフィリップ役の子供の交流が温かく描かれていました。

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