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三池祟史監督『太陽の傷』その2

2016-12-05 03:59:00 | ノンジャンル
 今日はロバート・オルドリッチの34回忌の日に当たります。素晴らしい作品を残してくれた彼に改めて、感謝したいと思います。

 さて、昨日の続きです。
  「片山さん、はじめまして。保護監察官の滝沢(佐藤藍子)です。神木君は仮釈放になりました。再犯行はさせません」「自分の目で確かめたい」「これが謝罪の手紙です。彼は独立する生き方を選びました」「まさか地元へ?」。
 電車を降りる片山。
 アパートの一室。男「ここなら1カ月くらい、いてもいいぞ。ただしもう協力はできない。俺の方にもマスコミが来てるし、家族もいる」「大さん、ありがとう」。キーを渡す大。「すまんな」。大、去る。水滴の音。血のしたたり。娘の遊ぶ姿。「パパ、遊ぼう」。片山、水道栓をギュウギュウに閉め、ハアハアと息をする。
 画面、カラーに戻る。吹奏楽の練習。オーバーラップで練習が終わり、帰る生徒たちとあいさつする女教師。
 職員室。兄の片山から電話。女教師「久しぶりね。今どこ?」「仮釈放の件、聞いたか? お前も危ない。横浜に来い」。電話が変わって男が出る。「~署の新田です。相談に乗らせてもらっています。カオリさんのことは私が守ります」カオリ「私にも守る子供たちがいるの。騒ぎを起こさないで」。
 片山、3人のうちの1人が働いているクリーニング屋をつきとめる。
 「神木とはもう関係ない。俺はあの店を継いで、結婚し、子供もいる」「須藤、手がかりになるのはお前しかいないんだ。何か思い出したらここへ連絡してくれ」。
 少年、次々に店頭のDVDやゲームを自分の袋に入れていく。店長「何やってんだ?」。少年、逃げ出し、店長追っかける。袋小路に追い込まれた少年。階段を上りだし、店長も階段を上ると、下から少年とは別の若者によって脚を切りつけられる。少年「おえ」。少年と若者は倒れた店長の両腕にもナイフを突き立てる。若者「このナイフ、買う?」。少年、札束を渡す。若者「持ってんじゃん」「お年玉貯めた」「へえ~」。少年と若者3人が去り、動けない店長は見送るしかない。
 夜。雨。カオリ「あなたの言う通り。子供を守るためなら、私も法律を破るかも」新田「何かあったらすぐに連絡してくれ」。
 商店街。子供連れの親。それを見つめる片山。
 クリスマスのネオン。住宅の庭でザクザクと音を立てている少年。レジ袋の中から猫の悲鳴。ギラリと光るナイフ。少年が振り向くと、無邪気な笑顔。しかし片山と認めると、怯えた顔になり、逃げだす。
 夜。カオリはソファに倒れ込む。起き上がり、外を見ると、大雨。
 ウィーンという音。製品を研ぐ若者たち。「石川、そろそろメシにしよう」。サーフボードをしまう石川。「仕事も慣れて来たし、そろそろ波乗りでもするか?」「あ、はい。よろしくお願いします」。
 幼児を抱き、家の中に入る男。片山が見ている。滝沢とその同僚の保護監察官が現れ、「神木君も須藤君も更生している」「ただ会いたいだけなんだ」「須藤君に近づかないように」「どうして皆、加害者の権利ばかり守ろうとする?」「弁護士に相談させて。神木君を担当していた赤津弁護士に」。
 赤津「報告する義務はない。かえってあなたが訴えられることになる」。
 滝沢「力になれなくて、すみません」。片山、滝沢を振り切り、夜の街へ。3人の若者。片山を捜す滝沢。若者たちを捜す片山は、ナイフを持っていた少年を見つけ、尾行。
 少年、滝沢とすれ違うと「滝沢さん、ケガしたくなかったら、お金をちょうだい」とナイフを突きつける。「あなた、まだ子供じゃないの。そんなもの、しまいなさい」。少年が滝沢を切りつけようとしたところに、片山が駆けつけ、少年を殴り倒す。「何してんだ? こんなところで」「片山さんを捜してて」。少年に「このナイフ、どこで手に入れた?」「あの人の……」。少年、逃げ出し、片山は追いかけるが、結局まかれる。へたり込む片山。そこへ滝沢。
 早朝。片山「神木の持っていたナイフによく似てる。あいつを見つけたら神木にたどり着く」滝沢「それは危険です」「本当に更生してるなら安心できる」「彼は偽名で生活しています。遠くから見るだけなら。声をかけないと約束してください」。
 「工場のオーナーも保護司です。もう一人の若者も保護観察中で、神木君と一緒に住み込みで働いています」。ウィーンという音。研磨。片山、車を降り、滝沢の制止も聞かず神木の元へ。「神木に会いたい」オーナー「そんな奴はいない。家宅侵入罪で訴えるぞ。まだ保護観察中だ」。
 神木、自室に逃げ込み、飴を舐めている。
 滝沢の上司「保護更生プランが台無しだ」。謝る滝沢。片山「人殺しが3年やそこらで更生できますか?」「娘さんのことはあなたにも責任があるのでは? 差し違えるつもりだったとか。いずれにせよ、神木には会わないでください。あなたを逮捕する可能性もあります」。
 滝沢の上司「片山を見張れ。どんな小さいことでも逮捕する」。
 クリーニング屋。電話「久しぶり。片山がそっちに行っただろう? 分かってるよ」「俺は何も言ってない」。(また明日へ続きます……)

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