今朝の朝日新聞にレバノンで9年ぶりに総選挙が行われるとの記事が載っていました。「人口約600万で18の宗派が存在するレバノンでは、対立を避けるために、宗派ごとに国会議員の数が決められている。1943年にレバノンが独立した際、キリスト教マロン派とイスラム教スンニ派が交わした国民協約に基づく。国の要職も宗派のバランスが配慮され、大統領はマロン派、首相はスンニ派、国会議長はシーア派に割り当てられるのが慣例となっている」とのこと。これも知恵だなと思いました。
さて、川崎アートシアターで、山根貞男さんが推奨していた、ミヒャエル・ハネケ監督の’17年作品『ハッピーエンド』を見ました。
パンフレットのあらすじを転載させていただくと(一部改変させていただきました)、
「スマートフォンの撮影画面に映し出されるバスルームの女性、そしてハムスター。画面上に映し出されるチャットによると、女性は撮影者に愚痴ってばかりいる母で、ハムスター同様、彼女にも薬を盛って“静かにさせた”と。
事実、薬物中毒に陥った母の入院により、ひとりぼっちになった13歳の少女エヴ(ファンティーヌ・アルドゥアン)は、母と離婚した父トマ(マチュー・カソヴィッツ)のもとに身を寄せる。カレーに住むブルジョワジーのロラン家は、瀟洒な邸宅に3世帯が暮らす。建築業を営んでいた家長のジョルジュ(ジャン=ルイ・トランティニャン)はすでに引退している。家業を継ぐのは、娘のアンヌ(イザベル・ユペール)。その息子ピエール(フランツ・ロゴフスキ)も専務の肩書を与えられ、母のもとで働いている。トマには、アンヌと別れた後に再婚した妻アナイス(ローラ・ファーリンデン)と、幼い息子ポールがいる。また、幼い娘のいるモロッコ人のラシッドと妻ジャミラが住み込みの使用人として働いている。
アンヌの会社が管轄する工事現場で地滑りにより作業員が負傷する事故が起きる。事後処理に当たるピエールは、謝罪に行った先で作業員の息子に殴られ、職場を放棄。逃げ回る息子に対し、アンヌは『人望も家名もある未来の社長。すべてはやる気次第だ』と叱咤激励するが、埒が明かない。
一方、トマには妻に隠れてセクシャルなメールを交わす愛人がいるようだ。
食事のたびに一家はテーブルを囲むが、家族は父ジョルジュの苦悩を知る由もない。自殺が未遂に終わり、車椅子生活を強いられると、見ず知らずの移民や床屋に手助けを懇願するが、敢えなく断られる。
そんな折、ジョルジュの85歳の誕生会が開かれる。音楽好きのジョルジュもいつになく演奏を楽しむが、このチェロ奏者こそトマの愛人だった。彼女の演奏が終わると、アンヌはトマの1歳を迎える息子ポールとエヴを新しい家族の一員だと招待客に紹介する。ビュッフェ・タイムになると、母と弁護士の恋人ローレンス(トビー・ジョーンズ)との睦まじい様子を目にしたピエールが、母への腹いせに悪趣味な冗談を披露して場を乱す。
そんなロラン家の面々を冷静に観察するエヴは、父トマに愛人がいることに気付いていた。再び父親に捨てられ、施設に入れられることを恐れるエヴは自ら薬を飲んで自殺を謀り、病院に付き添うトマは、ことの顛末を知って動揺する。
トマに頼まれたジョルジュは回復したエヴを書斎に呼ぶ。自殺の理由を問うても答えない孫娘に対し、ジョルジュは美しかった妻(エヴにとっては祖母)の写真を見せ、話し出す。病身の妻を殺したという衝撃の告白にうながされ、エヴも臨海学校で母からもらった精神安定剤を使い、嫌いな友達を殺そうとした、そして今では後悔していることを打ち明ける。
海辺のレストランではアンヌとローレンスの婚約披露宴が盛大に催される。アンヌのスピーチが終わった頃、ピエールがアフリカ移民たちを連れて現われ、場を混乱させる。そんな取り込んだ会場から、ジョルジュとエヴはこっそり抜け出してゆく。ジョルジュは海に入っていく斜面を押していくようにエヴに言うが、海面に届く前にエヴは車椅子を止める。もっと車椅子を進めるように命じるジョルジュ。エヴにその気がないと知ると、ジョルジュは自らの手で車椅子ごと海に入っていき、肩の辺りまで海につかる。エヴはスマホを取り出し、祖父のその様子を動画で録画し始める。ジョルジュに駆け寄るアンヌとローレンスの姿がエヴのスマホで撮られているところで映画は終わる。
何と言ってもジャン=ルイ・トランティニャンの老けぶりと、衝撃のラストシーンにショックを受けました。川崎アートシアターでは、11日まで20時上映スタート、上映時間は約2時間です。近くにお住みの方で映画好きの方にはおススメです。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
P.S 昔、東京都江東区にあった進学塾「早友」の東陽町教室で私と同僚だった伊藤さんと黒山さん、連絡をください。首を長くして福長さんと待っています。(m-goto@ceres.dti.ne.jp)
さて、川崎アートシアターで、山根貞男さんが推奨していた、ミヒャエル・ハネケ監督の’17年作品『ハッピーエンド』を見ました。
パンフレットのあらすじを転載させていただくと(一部改変させていただきました)、
「スマートフォンの撮影画面に映し出されるバスルームの女性、そしてハムスター。画面上に映し出されるチャットによると、女性は撮影者に愚痴ってばかりいる母で、ハムスター同様、彼女にも薬を盛って“静かにさせた”と。
事実、薬物中毒に陥った母の入院により、ひとりぼっちになった13歳の少女エヴ(ファンティーヌ・アルドゥアン)は、母と離婚した父トマ(マチュー・カソヴィッツ)のもとに身を寄せる。カレーに住むブルジョワジーのロラン家は、瀟洒な邸宅に3世帯が暮らす。建築業を営んでいた家長のジョルジュ(ジャン=ルイ・トランティニャン)はすでに引退している。家業を継ぐのは、娘のアンヌ(イザベル・ユペール)。その息子ピエール(フランツ・ロゴフスキ)も専務の肩書を与えられ、母のもとで働いている。トマには、アンヌと別れた後に再婚した妻アナイス(ローラ・ファーリンデン)と、幼い息子ポールがいる。また、幼い娘のいるモロッコ人のラシッドと妻ジャミラが住み込みの使用人として働いている。
アンヌの会社が管轄する工事現場で地滑りにより作業員が負傷する事故が起きる。事後処理に当たるピエールは、謝罪に行った先で作業員の息子に殴られ、職場を放棄。逃げ回る息子に対し、アンヌは『人望も家名もある未来の社長。すべてはやる気次第だ』と叱咤激励するが、埒が明かない。
一方、トマには妻に隠れてセクシャルなメールを交わす愛人がいるようだ。
食事のたびに一家はテーブルを囲むが、家族は父ジョルジュの苦悩を知る由もない。自殺が未遂に終わり、車椅子生活を強いられると、見ず知らずの移民や床屋に手助けを懇願するが、敢えなく断られる。
そんな折、ジョルジュの85歳の誕生会が開かれる。音楽好きのジョルジュもいつになく演奏を楽しむが、このチェロ奏者こそトマの愛人だった。彼女の演奏が終わると、アンヌはトマの1歳を迎える息子ポールとエヴを新しい家族の一員だと招待客に紹介する。ビュッフェ・タイムになると、母と弁護士の恋人ローレンス(トビー・ジョーンズ)との睦まじい様子を目にしたピエールが、母への腹いせに悪趣味な冗談を披露して場を乱す。
そんなロラン家の面々を冷静に観察するエヴは、父トマに愛人がいることに気付いていた。再び父親に捨てられ、施設に入れられることを恐れるエヴは自ら薬を飲んで自殺を謀り、病院に付き添うトマは、ことの顛末を知って動揺する。
トマに頼まれたジョルジュは回復したエヴを書斎に呼ぶ。自殺の理由を問うても答えない孫娘に対し、ジョルジュは美しかった妻(エヴにとっては祖母)の写真を見せ、話し出す。病身の妻を殺したという衝撃の告白にうながされ、エヴも臨海学校で母からもらった精神安定剤を使い、嫌いな友達を殺そうとした、そして今では後悔していることを打ち明ける。
海辺のレストランではアンヌとローレンスの婚約披露宴が盛大に催される。アンヌのスピーチが終わった頃、ピエールがアフリカ移民たちを連れて現われ、場を混乱させる。そんな取り込んだ会場から、ジョルジュとエヴはこっそり抜け出してゆく。ジョルジュは海に入っていく斜面を押していくようにエヴに言うが、海面に届く前にエヴは車椅子を止める。もっと車椅子を進めるように命じるジョルジュ。エヴにその気がないと知ると、ジョルジュは自らの手で車椅子ごと海に入っていき、肩の辺りまで海につかる。エヴはスマホを取り出し、祖父のその様子を動画で録画し始める。ジョルジュに駆け寄るアンヌとローレンスの姿がエヴのスマホで撮られているところで映画は終わる。
何と言ってもジャン=ルイ・トランティニャンの老けぶりと、衝撃のラストシーンにショックを受けました。川崎アートシアターでは、11日まで20時上映スタート、上映時間は約2時間です。近くにお住みの方で映画好きの方にはおススメです。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
P.S 昔、東京都江東区にあった進学塾「早友」の東陽町教室で私と同僚だった伊藤さんと黒山さん、連絡をください。首を長くして福長さんと待っています。(m-goto@ceres.dti.ne.jp)
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