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ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督『静かなる叫び』その1

2018-11-17 05:16:00 | ノンジャンル
 11月13日の東京新聞の一面に「防衛省、地権者に無断伐採 委託業者、石垣島、駐屯地建設で」という記事が載っていました。希少種の宝庫である森を、地元の反対が強まる前に強行して伐採したとのことです。このところの安倍政権の横暴さは目に余るものがあります。何とかしてこの動きを止めていかなければなりません。

 さて、WOWOWシネマで、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督・共同脚本協力の2009年作品『静かなる叫び』を見ました。
 コピーをする女子学生たち。銃の乱射。
 血まみれの左耳を押さえて、音が聞こえなくなった女性学生。
 「モントリオール理工科大学で1989年12月に起きた悲劇に基づいているが、登場人物は架空のもの」の字幕。
 額にライフルの銃口を当て、引き金を引く青年。空砲。ルームシェアしている友人は外出する。冷蔵庫の中を見つめる青年。
 椅子に吸わり、スープを弄ぶ青年。向かいの窓越しに、外出する女性の姿を見る青年。
 「15分で書いた。乱文で済まない。今日僕が自殺しても理由は金銭面じゃない。仕事を探さず蓄えが尽きるのを待ったのも政治的信念のため。僕の人生を破滅させたフェミニストをあの世に送る。この7年間喜びを感じず、冷めた心で男まさりの女どもを妨害すると決めた。士官候補生として入隊できていたら、軍の武器で乱射事件を起こしたはず。兵士のローティより先に。(燃やした紙を洗面所に)だが社会性欠如で入隊は不可。よって計画の実行を今日まで待った。学業を続けようとしたが、結末を知る僕は無関心だった。それでも成績は良好。レポートは提出せず試験勉強をしなかったのにだ」。
 1989年12月のカレンダー。「“イカれた殺人者”と言われるだろう。でも僕は理性的な人間だ。ただ死神が来て極端な行為に走らせたのだ。(マガジンに銃弾を入れる。)国のために無理して生きる必要はない。科学以外では昔が好きな性格だ。女性の特権を手放さないフェミニストに怒りを覚える。安い保険や産前産後の特別休暇を享受し続けながら、男の権利まで奪う。もしオリンピックが男女の区別がなければ、多くの競技で女子は消える。だからフェミニストは性別の壁を残す。ご都合主義で、男が築き上げた知識を利用して、はばからない。連中はいつだって事実を歪曲する。“世界大戦中、前線で戦ったカナダ男女を讃える”? 当時、女は前線に立てなかったのに? そのうちカエサル軍やガレー船漕ぎも、半分は女性になって、嘘で歴史が塗り替えられる。これが開戦事由だ。短い手紙ですまない」。
女学生のヴァレリー、外出着をステファニーのアドバイスで替え、「仕事は自分で奪うものよ」と勇気づけられる。
 雪。大学。ヴァレリーは友人に挨拶しながら、自分のロッカーに行く。
 車内の青年。「母さんへ 許してください。仕方なかったんだ」。その紙を自宅のポストに入れる。
 大学の図書館。
 「ヴァレリー・ドンピエールさん」。面接室に向かうヴァレリー。面接官は「モーリス・マルティーノです」と自己紹介し、握手すると、ヴァレリーは椅子に座る。書類を見て「機械工学のインターン希望? 珍しいね。女子学生には土木工学の方が簡単だ」「航空業界で働くのが夢なんです」「子育てする時の話だ。途中退職されては構わん」。
 トイレの個室に入り、気持ちを落ち着かせるヴァレリー。
 学生でにぎわう学食に現われた青年は一旦車に戻る。
 ステファニー「結果は?」ヴァレリー「受かったわ」「すごいじゃない」。
 「子どもを望むと言えば受かってない。ずっと見下されていた」「元気を出して。あなたは優秀で勉強家よ」。
 学食でヴァレリーにノートを借りるヒゲの学生。
 コピーの順番待ちをしていて、『ゲルニカ』の絵に見とれるヒゲの学生。
 自家用車内の青年、緊張している、「僕の人生を破滅させたフェミニストをあの世へ送る」。ジャケットの内ポケットにそう書いた紙を入れ、外ポケットに弾丸を入れる。震える青年。吹雪の中、車を降り、校舎に向かう青年。
 廊下の椅子に座る青年。受付の女性から「要件は?」と聞かれ、歩き出す。
 エントロピーの授業。
 ライフルを持ってその教室に入っていく青年は威嚇射撃をし、「そこまでだ。女は左、男は右に行け。男は外に出ろ。女は残れ」と言う。
 ヒゲの学生、猛ダッシュで警備室に行き、「人質事件だ。すぐ警察に通報を」と言う。
 学食でも発砲。パニックに。
 戻るヒゲの学生。廊下には血痕。教室に戻ると、女子学生は皆殺されている。コピー機に瀕死の女子学生を見つけ、「すぐに戻る」と言う。射殺体のそばを通るヒゲの学生。包帯を他人のロッカーからごっそりと持ち出し、コピー機のところへ戻り、出血を止めようとする。血だまり。廊下で発砲を受け、騒動に気づいていないサークル室に逃げこむヒゲの学生。
 車を運転するヒゲの学生。大俯瞰の画面。
 「母さん」「突然どうしたの?」。(中略)(明日へ続きます……)

 →サイト「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto

P.S. 今から約30年前、東京都江東区で最寄りの駅が東陽町だった「早友」東陽町教室の教室長、および木場駅が最寄りの駅だった「清新塾」のやはり教室長だった伊藤達夫先生、また、当時かわいかった生徒の皆さん、これを見たら是非下記までお知らせください。黒山先生、福長先生と私が、首を長くして待っています。(また伊藤先生の情報をお持ちの方も是非お知らせください。連絡先は「m-goto@ceres.dti.ne.jp」です。よろしくお願いいたします。

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