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佐藤真監督『阿賀に生きる』

2008-10-03 18:16:11 | ノンジャンル
 DVDで佐藤真監督の'92年作品「阿賀に生きる」を再見しました。
 ダムの水を放流するという放送。雨の中、稲刈りをする長谷川さん夫婦。男は昔魚を採っていたという老女。川船頭していた男が風の説明をします。水俣病未認定患者の集まり。つつが虫除けの地蔵に祈る女たち。友人に茶をもてなす舟大工だった遠藤さん。点々とある田をトラクターで移動する長谷川さん夫婦。水俣病を起こした昭和電工は撤退し、それがあった町は過疎となったことが語られます。祭りで神輿を担ぐ若者たち。稲刈りを終え、酒を飲み、歌を歌う長谷川さん夫婦。仕事場で語る遠藤さん。餅作り名人の加藤のじいちゃんは一日に17臼を作ります。大半の住民が川舟の船頭だった町の人々が、未認定患者の原告として新潟地裁へ行きます。昭和電工で34年勤め上げ、現在は地滑り調査をしている江畑さんは、初めて労働者の立場から水銀たれ流しの実態を証言しました。江花さん夫婦が主催する演芸大会。現地調査をする裁判長。遠藤さんは舟造りを村人に教えます。漁について語る長谷川さんは寝てしまいますが、その話に触発され、鈎を流す漁を再現します。遠藤さんが造った舟の竣工式。遠藤さんの舟で魚を釣る男。加藤のじいちゃんの家は社交場です。そこへ魚を運んでくれていたじいちゃんの弟は遠藤さんの親友でしたが、71才で急死しました。明日死にたいという長谷川さん。冬。春に田を耕す長谷川さん。婦人たちの食事会で寝てしまう婦人たち。そして3年に渡る撮影を終えて村を去る撮影隊に長谷川夫婦は別れの挨拶をします。
 何ていうこともないドキュメンタリーですが、何気なく撮られた手が反り返っていたり、ねじまがっていたりするのがショッキングでした。佐藤監督は東京大学文学部哲学科出身で57年生まれということで、私の2年先輩であることを知り、親近感を覚えました。蓮實重彦さん夫妻が協力者としてクレジットされていますが、東大時代に何らかの接触があったのでしょうか? 同じ水俣病を撮り続けた土本典明監督よりも何かのんびりした味わいの映画でした。お年寄りが好きな方には特にオススメです。

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