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ジャン=リュック・ゴダール監督『カラビニエ』

2011-04-07 08:39:00 | ノンジャンル
 ジャン=リュック・ゴダール監督の'63年作品『カラビニエ』をDVDで見ました。
 ボルヘスの文章の字幕。荒れ地の一軒家にジープで2人の狙撃兵がやって来て、兄弟に王様からの徴兵令の手紙を渡し、戦争に行けば何でも手に入るといいます。戦争の記録フィルム。女に服を脱がせ、四つん這いにさせて馬乗りする弟。森の中で3人の市民を銃殺する彼ら。アパートの管理人を射殺する兄。弟は映画「列車の到着」を見て、思わず顔を腕で隠し、女性の入浴シーンでは、スクリーン上の女性を追って場内を左右に動き、やがて女性が浴槽に入ると、舞台に上がって覗き込もうとし、スクリーンを愛撫しているうちに、破ってしまいます。野営中に見張りをしていた弟が2人組に襲われ、逆にすぐに捕えますが、一人は帽子を取ると金髪が流れ出した女性で、「兄弟よ」という彼女に、彼らは撃つのを一瞬ためらいます。王様の手紙で車を買おうとした兄は現金がないとダメだと言われ、強盗や殺人を犯して金を集めます。二人は母と妹が待つ家に帰ってきますが、兄は寝た娘の父親に襲われて片目を失っていました。彼らは世界中の写真をカバンに詰め込んで来ていて、宝物だと言い、ジャンル別に母と妹に一枚ずつ示し、やがて彼らは写真をばらまいて喜びます。しばらくすると狙撃兵がまたやって来て、兄弟に勲章を渡し、戦争に勝って花火が上がったら、戦利品を取りに来るように言います。花火が上がり、喜んで町へ出かける4人。町では王党派の男は処刑され、女は髪を切られていました。一人の狙撃兵は兄弟の目の前で連行されます。もう一人の狙撃兵に戦利品のことを尋ねると、狙撃兵はそんなことは知らないと言い、王様からの手紙を渡すと、秘密の話があるからと兄弟を建物の奥に誘うと、そこで二人を射殺するのでした。
 黒い画面が度々挿入され、戦争のニュース映像や戦死体の写真の多用、銃撃戦の音と映像の対意的な使用など、面白く見ることができました。詳細については、山田宏一さんの『ゴダール、わがアンナ・カリーナ時代』を是非お読みください。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)

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