増村保造監督の1959年作品『氾濫』をDVDで観ました。
サイト「MOVIE WALKER PRESS」のあらすじに加筆修正させていただくと、
真田佐平(佐分利信)は接着剤サンダイトを発明し、一躍、平技師から三立化学の重役になった。会社の株を贈られ、立派な家も買った。種村(川崎敬三)という若い学徒の研究論文を読まされたが、学界の雑誌に載せてもいいものだったので、英訳をすすめておいた。一方、真田の妻文子(沢村貞子)は急に生活が変ると派手ずきになった。娘のたか子(若尾文子)と同じに浮かれたように毎日を過ごす。
突然、真田に西山幸子(左幸子)から連絡があった。戦争中、彼女は勤労動員つきの教師としてこの工場へ来て、空襲の夜、彼と結ばれた。今、彼女は子供を連れていて、あなたの子だといった。二人はまた元のようになり、旅館でたびたび会った。
一方、種村は真田にもっと近づこうとした。大学の研究室の材料をごまかしたりする貧しい生活から抜け出すためだった。彼は従妹の京子(叶順子)と性的関係を持っていたが、彼女は真田たか子と同級生だった。種村は真田家のダンス・パーティに、京子と同行し、たか子と踊った。彼はダンスがうまかった。たか子は彼の論文の英訳を引き受けた。
一週間後、二人は会い、映画を見に行った。暗闇で種村の手が動いた。寿司屋の小座敷で、彼は彼女を押し倒した。
一方、サンダイトの売行きがのびなくなった。会社は真田の新しい防錆剤に期待した。彼の研究は失敗を続け、会社はドイツの商社との技術提携にふみきった。真田の友人・久我教授(中村伸郎)は学界のボスだが、真田に博士と教授の資格を売りに来た。情事の金に困っていたのだ。文子は娘のピアノ教師・板崎(船越英二)とホテルへ行き、高級な恋愛をしている気になった。が、彼は単なる色事師でしかなかった。
京子は真田にたか子と種村のことを話した。真田は種村を呼び、娘と彼を結婚させ、京子には手切金を出すことにした。また、種村の論文のアイデアは会社がドイツから買った特許の不備な点を補えるかも知れぬと励ました。真田から断わられた久我が種村を手なづけ彼のアイデアを三立化学に売りつけ、自分の名を貸し名義料をとり、それを行きつけのバーのマダムに手切れ金として払った。
真田は重役をやめ、平技師に戻った。妻の情事を知らされ、責めると、妻は彼の情事のことを言いたてた。たか子も種村から捨てられた。真田は家を出、幸子のもとへ行った。彼女は結婚申込みを受けつけなかった。金のない彼には用がない。子供も亡夫の連れ子だった。真田はまた家へ戻った。平技師としての地道な研究生活が待っていた。妻も娘も、また昔のつつましさに戻った。三立化学のホープとなった種村は社長の娘と結婚するのだった。
男たちが皆不誠実な者ばかりで、彼らにもて遊ばせられる女性の悲劇が描かれていました。畳みかけるようなセリフ回しはここでも健在でした。
サイト「MOVIE WALKER PRESS」のあらすじに加筆修正させていただくと、
真田佐平(佐分利信)は接着剤サンダイトを発明し、一躍、平技師から三立化学の重役になった。会社の株を贈られ、立派な家も買った。種村(川崎敬三)という若い学徒の研究論文を読まされたが、学界の雑誌に載せてもいいものだったので、英訳をすすめておいた。一方、真田の妻文子(沢村貞子)は急に生活が変ると派手ずきになった。娘のたか子(若尾文子)と同じに浮かれたように毎日を過ごす。
突然、真田に西山幸子(左幸子)から連絡があった。戦争中、彼女は勤労動員つきの教師としてこの工場へ来て、空襲の夜、彼と結ばれた。今、彼女は子供を連れていて、あなたの子だといった。二人はまた元のようになり、旅館でたびたび会った。
一方、種村は真田にもっと近づこうとした。大学の研究室の材料をごまかしたりする貧しい生活から抜け出すためだった。彼は従妹の京子(叶順子)と性的関係を持っていたが、彼女は真田たか子と同級生だった。種村は真田家のダンス・パーティに、京子と同行し、たか子と踊った。彼はダンスがうまかった。たか子は彼の論文の英訳を引き受けた。
一週間後、二人は会い、映画を見に行った。暗闇で種村の手が動いた。寿司屋の小座敷で、彼は彼女を押し倒した。
一方、サンダイトの売行きがのびなくなった。会社は真田の新しい防錆剤に期待した。彼の研究は失敗を続け、会社はドイツの商社との技術提携にふみきった。真田の友人・久我教授(中村伸郎)は学界のボスだが、真田に博士と教授の資格を売りに来た。情事の金に困っていたのだ。文子は娘のピアノ教師・板崎(船越英二)とホテルへ行き、高級な恋愛をしている気になった。が、彼は単なる色事師でしかなかった。
京子は真田にたか子と種村のことを話した。真田は種村を呼び、娘と彼を結婚させ、京子には手切金を出すことにした。また、種村の論文のアイデアは会社がドイツから買った特許の不備な点を補えるかも知れぬと励ました。真田から断わられた久我が種村を手なづけ彼のアイデアを三立化学に売りつけ、自分の名を貸し名義料をとり、それを行きつけのバーのマダムに手切れ金として払った。
真田は重役をやめ、平技師に戻った。妻の情事を知らされ、責めると、妻は彼の情事のことを言いたてた。たか子も種村から捨てられた。真田は家を出、幸子のもとへ行った。彼女は結婚申込みを受けつけなかった。金のない彼には用がない。子供も亡夫の連れ子だった。真田はまた家へ戻った。平技師としての地道な研究生活が待っていた。妻も娘も、また昔のつつましさに戻った。三立化学のホープとなった種村は社長の娘と結婚するのだった。
男たちが皆不誠実な者ばかりで、彼らにもて遊ばせられる女性の悲劇が描かれていました。畳みかけるようなセリフ回しはここでも健在でした。
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