また昨日の続きです。
「朝。ベッドで目覚める青年。鹿。「じいさん、あんたを知ってるよ。“長老”だろ?」「食べろ」「エラニ村は?」「なくなってはおらん。誰に会いに行く?」「ソローミン。スピリドン」「奴は刑務所の中だ」「なぜ?」「もう6年。お前の父を殺したから。お前はアレクセイだな。孤児院を逃げたか」「何年の刑?」「15年。シベリアだ」「出所したら殺す」。歌うアレクセイ。「ここで暮らせば、たくましく」「生きてたら、また会おう」。
森の道を歩くアレクセイ。またたく星。
“ニコライ・ウスチュジャーニン 1897-1932”“党員としての活動中に人民の敵により殺害”の文字が書かれている墓。「レコードをかけるアレクセイ。女性が現われる。「村の人か? ここに住んでいるの?」。二人、笑う。「5000キロ先から来た。白鳥か」」「ガンよ」。アレクセイの腕を取る女性。
“エラニ村”の標識。
レコード。「ソチとかトゥプセ黒海もいい。レストランに音楽。女の子。タンゴ。タンゴは踊れるかい?」「いいえ」「教えようか? 来い。 タンゴなんかじゃない。君は田舎娘」「いいわ。教えて」。
「承知の通り6月22日にナチス・ドイツが侵攻した」「ラジオはないの?」「ここは地の果て。戦争だ」。3週間前から。集まる人々。
踊る二人。
アレクセイ「待ってくれ! ベルリンは? 入隊したい」「若すぎる」「登録してくれ」「船に乗れ」。
断髪パーティー。「アレクセイ!」ターヤ「戻ってきてね」「待っててくれる? ここで待つのかい?」「待ってるわ。ずっと」。泣き崩れるターヤ。敬礼。
「哀れな子供たちよ」。
「第1部 終」の字幕。
「第二部」の字幕。
沼の男「中佐!」。ボートに死体。「水をくれ」「ここでしたか」「2時間も叫んだが返事がない。ここで死ぬ気か? 敵に囲まれている」「我が軍はどこですかね」。死体をひきずる。銃声。身を隠す二人。「中佐! 生きてますか?」。
波。次々に着弾。戦車の車列。「助かった。我が軍だ」「助けたのはウスチュジャーニンという若者あ」「アレクセイ君。祖国は君を忘れない」。
実写フィルム。進軍する戦車と歩兵。飛行機。爆撃ミサイル投下。迫撃砲。爆発。夜景。ベルリン陥落。戦車に手を振る人々。花火。「祖国に勝利をもたらした兵士たちを歓迎しよう」と垂れ幕で飾られた機関車。銃を捨て、キスする若者。歌。再会する家族。
川に走り寄るターヤ。
「ニコライの息子 アレクセイ 1960年代」。カラー。川を浚渫する重機。「アレクセイ、お前は勲章持ちだな」「俺は少ない方だ」「故郷を何年離れてる?」「2年」「俺は20年ぶりだ。エラニは俺の故郷だ」。
「みんな、起きろ」。ウーニャ、水をかぶされて起こされる。「俺の故郷だ服を着てくれ」。
「エラニ村」。
「諸君、今夜俺の家に招待する。田舎料理をご馳走する」。板を踏み外して川に落ちる。皆、笑う。「ゆっくり水浴びしろよ」。
トラクターで到着するが錠はない。門を押す。「見事な細工だ。バクーにもない。カスピから来た石油堀りのご挨拶だ。労働者諸君、建設労働者から挨拶する。進歩の波はシベリアにも来た。住むところはあるけれど、女は婆さんばかり。落ち着いて眠れる。婆さん、歓迎のキスは?」「お前らは何しに来た? なぜ壊した?」「これは古臭くないか?」「苦労して作った。職人が。何世紀も経つ」「後で直してやる」。歌う女性。「婆さんしかいないと思ったが」「どうだろうね」「半年後は縁できるかも」「シベリアで一番の美人はソローミン家だろう」「それを確かめに帰ってきた」「あなたはアレクセイを知ってるのか?」「女の間では有名だよ」「君は従軍看護婦だな?」「いいえ」「ムルマンスクのレストランにいた?」「いいえ」「ではどこだ?」。歌う女。「思い出したぞ。ソチで会ったんだ」「違う。納屋でタンゴを教えてくれた」。頭を抱える男。「ラーヤか?」「ターヤよ」「こっちへ来い。ターヤだ。俺の幼馴染を紹介したい」。
「ごらん、尻軽女」「トーフィックを紹介するよ。俺の上司だ。バクーの石油堀り、知らない? 内気で労働勲章も見せない。スポーツマンで家族思いだ。娘が3人、息子が1人。一番上は28歳、一番下は赤ん坊。愛する人物だ」。
「感謝するよ」「こちらこそ」「何してるの?(中略)「この人は俺の伯父スピリドン・ソローミンだ。俺の父を殺した」「そうだ。それでソビエトに罰せられた。戦争中は囚人部隊」「罪は償ったぞ」「そうかい」「後悔もしてない」「そうか」「私をどうする気だ? 喉を切るか? 頭を撃つか?」「アレクセイ、心配ない。俺は何もしない。俺たちの石油を掘り出しに来た。村をアスファルトで覆い、大きなビルを建てる。あんたも俺もそこに住む。(中略)
(また明日へ続きます……」
「朝。ベッドで目覚める青年。鹿。「じいさん、あんたを知ってるよ。“長老”だろ?」「食べろ」「エラニ村は?」「なくなってはおらん。誰に会いに行く?」「ソローミン。スピリドン」「奴は刑務所の中だ」「なぜ?」「もう6年。お前の父を殺したから。お前はアレクセイだな。孤児院を逃げたか」「何年の刑?」「15年。シベリアだ」「出所したら殺す」。歌うアレクセイ。「ここで暮らせば、たくましく」「生きてたら、また会おう」。
森の道を歩くアレクセイ。またたく星。
“ニコライ・ウスチュジャーニン 1897-1932”“党員としての活動中に人民の敵により殺害”の文字が書かれている墓。「レコードをかけるアレクセイ。女性が現われる。「村の人か? ここに住んでいるの?」。二人、笑う。「5000キロ先から来た。白鳥か」」「ガンよ」。アレクセイの腕を取る女性。
“エラニ村”の標識。
レコード。「ソチとかトゥプセ黒海もいい。レストランに音楽。女の子。タンゴ。タンゴは踊れるかい?」「いいえ」「教えようか? 来い。 タンゴなんかじゃない。君は田舎娘」「いいわ。教えて」。
「承知の通り6月22日にナチス・ドイツが侵攻した」「ラジオはないの?」「ここは地の果て。戦争だ」。3週間前から。集まる人々。
踊る二人。
アレクセイ「待ってくれ! ベルリンは? 入隊したい」「若すぎる」「登録してくれ」「船に乗れ」。
断髪パーティー。「アレクセイ!」ターヤ「戻ってきてね」「待っててくれる? ここで待つのかい?」「待ってるわ。ずっと」。泣き崩れるターヤ。敬礼。
「哀れな子供たちよ」。
「第1部 終」の字幕。
「第二部」の字幕。
沼の男「中佐!」。ボートに死体。「水をくれ」「ここでしたか」「2時間も叫んだが返事がない。ここで死ぬ気か? 敵に囲まれている」「我が軍はどこですかね」。死体をひきずる。銃声。身を隠す二人。「中佐! 生きてますか?」。
波。次々に着弾。戦車の車列。「助かった。我が軍だ」「助けたのはウスチュジャーニンという若者あ」「アレクセイ君。祖国は君を忘れない」。
実写フィルム。進軍する戦車と歩兵。飛行機。爆撃ミサイル投下。迫撃砲。爆発。夜景。ベルリン陥落。戦車に手を振る人々。花火。「祖国に勝利をもたらした兵士たちを歓迎しよう」と垂れ幕で飾られた機関車。銃を捨て、キスする若者。歌。再会する家族。
川に走り寄るターヤ。
「ニコライの息子 アレクセイ 1960年代」。カラー。川を浚渫する重機。「アレクセイ、お前は勲章持ちだな」「俺は少ない方だ」「故郷を何年離れてる?」「2年」「俺は20年ぶりだ。エラニは俺の故郷だ」。
「みんな、起きろ」。ウーニャ、水をかぶされて起こされる。「俺の故郷だ服を着てくれ」。
「エラニ村」。
「諸君、今夜俺の家に招待する。田舎料理をご馳走する」。板を踏み外して川に落ちる。皆、笑う。「ゆっくり水浴びしろよ」。
トラクターで到着するが錠はない。門を押す。「見事な細工だ。バクーにもない。カスピから来た石油堀りのご挨拶だ。労働者諸君、建設労働者から挨拶する。進歩の波はシベリアにも来た。住むところはあるけれど、女は婆さんばかり。落ち着いて眠れる。婆さん、歓迎のキスは?」「お前らは何しに来た? なぜ壊した?」「これは古臭くないか?」「苦労して作った。職人が。何世紀も経つ」「後で直してやる」。歌う女性。「婆さんしかいないと思ったが」「どうだろうね」「半年後は縁できるかも」「シベリアで一番の美人はソローミン家だろう」「それを確かめに帰ってきた」「あなたはアレクセイを知ってるのか?」「女の間では有名だよ」「君は従軍看護婦だな?」「いいえ」「ムルマンスクのレストランにいた?」「いいえ」「ではどこだ?」。歌う女。「思い出したぞ。ソチで会ったんだ」「違う。納屋でタンゴを教えてくれた」。頭を抱える男。「ラーヤか?」「ターヤよ」「こっちへ来い。ターヤだ。俺の幼馴染を紹介したい」。
「ごらん、尻軽女」「トーフィックを紹介するよ。俺の上司だ。バクーの石油堀り、知らない? 内気で労働勲章も見せない。スポーツマンで家族思いだ。娘が3人、息子が1人。一番上は28歳、一番下は赤ん坊。愛する人物だ」。
「感謝するよ」「こちらこそ」「何してるの?(中略)「この人は俺の伯父スピリドン・ソローミンだ。俺の父を殺した」「そうだ。それでソビエトに罰せられた。戦争中は囚人部隊」「罪は償ったぞ」「そうかい」「後悔もしてない」「そうか」「私をどうする気だ? 喉を切るか? 頭を撃つか?」「アレクセイ、心配ない。俺は何もしない。俺たちの石油を掘り出しに来た。村をアスファルトで覆い、大きなビルを建てる。あんたも俺もそこに住む。(中略)
(また明日へ続きます……」