


土曜日いつものように遅く起きた朝。
「今日何するー?」
で始まる私達母娘の会話。。。
さてはもう!?パリも飽き気味,,,なんてことはないのでしょうけど
そろそろ近郊に足を延ばしてみたいとのこと。
ワインが大好きな家族だし、そろそろ葡萄もいい感じに実ってるだろうし、
私が約2年前に行ったブルゴーニュワインの郷BEAUNEに急遽行くことに決めた。
大忙しで、アパートからネットで今夜の宿を決め、
近くのトーマスクックで2時間後のTGVを取って、
荷物をまとめていざ出発!
まずはリヨン方面への玄関口、パリのSNCF(国鉄)駅 Gare de Lyonへ。
そこから直通で約2時間、あっという間に到着!
ほんとに便利ねー。東京から名古屋って感じでしょうか。
あぁ、懐かしい。こんな小さな街人生でもう一度来るなんて思いもしなかった。
でも、ワイン好きにはたまらなく素晴らしい街なのよね。
その日は夜8時に到着した上に、ホテルのブッキングで
またもやつたないフランス語を駆使する羽目に。。。

やっぱり英語は通じない(いや英語はもっとつたないけど、相手の
英語も酷過ぎて何語かさっぱりわからん)
挙句、決定したのが私が12世紀からのオドロオドロしい建物の
まるで女中部屋のような離れの部屋で、
母と姉は別のホテルの部屋を一つづつ。
ネットではトリプルのファミリールームを予約したのになーぜー!

ま、フランスだしよくあるよくある、と流しましょう。
さすがに離れの恐ろしい部屋は泊まれないので、
母の部屋にお邪魔いたしました。(何故かベットだけは全てダブルだった)
さ、翌朝からトリプルの部屋に変更してという交渉と
ワインツアーの申し込みの二つをフロントに言いに行くが、
だ・だめだ、、、。一度に二度も難しいことをお願いすると
二つのことがだめになることが良く分かるくらいのパニック状態!(複雑な表現)
とにかく部屋だけ交渉して解決したので、ツアーは一応お願いしたけど
街のインフォメーションに行くことにした。
あっさり、ツアーも決定し、少々お高かったけどこれが目的なので
致し方ない。。。存分に実りの秋の葡萄畑を楽しもうではないか!
英語とフランス語を素敵に操るマダムの運転でミニバンに乗り、
午前中はコート・ド・ボーヌ(Pommard,Volnay,Meursault,Puligny Montrachet,Santenay...)を見学。
前、来たときは12月だったので収穫後の畑を眺めてましたが、
今回は目の前にたわわに実る美しき葡萄があるではないですか!
これよ!これなのよー!と一粒ぱくっ(多分いけません、あ、もちろん無等級畑)
うまい。へぇーーーー!美味しいんだ。と大感動!
ワインにするブドウって、日本のワイン用のブドウを思って、
すっぱくて、フルーツには程遠いものを想像してたのでびっくり。
甘くて、ふくよかな味がして、でも種の味もしっかりしてる。
同じシャルドネやピノノワールが畑によって味は変わるし、種の大きさも変わる。
そうか、そうか、だからブルゴーニュワインって単一種のブドウから
成るものが多いけど、こんなにもお味の違いやランクの違いが出てくるのね。
シンプルだけど複雑。分かりやすいのに奥が深い。納得。
午後はいよいよハイライト。
コート・ド・ニュイ(Fixin,Gevrey Chambertin,Cros de Vougeot,Romanee conti,Vosne Romanee,Nuits St-Georges)を見学。
今度はこの一つ一つの街をレンタカーでゆっくり一泊づつしながら
周りたい、なんて贅沢な夢を掲げてしまうくらい素敵。
ワインはもちろん最高等級畑のGrand Cruから1er Crusなのでそれは素晴らしい。
人生できっと一度も飲めないであろうロマネコンティ様の畑を
今回はしかと写真に収めました。(いつかUP致します

お隣の畑のワインは1本200ユーロで、ロマネコンティ様は1年にたったの
500本しかとれませんから1本3000ユーロ

うーん、一粒1ユーロ?
落ちてた粒を同乗してたブラジル人のおにーちゃんが食べちゃってました。
「トレボン!」だって。そりゃそーでしょ。食べなくたってトレボンだわ。
さてさて、カーヴにも2軒立ち寄り、ワインもしこたま買い込み
いい気分でホテルへ。
夜は夜で大騒動。。。レストランはハズレだわ、エキストラベッドは壊れてるわ、
枕は足りないわ、シャワーヘッドは壊れてるわ。。。
もう!私はツアコンじゃないのよーーー

翌日はこの街のハイライトであるオテルデュー(オスピス・ド・ボーヌ)の見学へ。
前回はこの建物が見たいがためにボーヌに来たというくらいなので、
家族も建物の美しさに大満足でした。
私も2回目だったので、ゆっくりじっくり見ることが出来ました。
けっこう初めての時って見落としてるものなんですね。。。
ここは中世ヨーロッパ、百年戦争が幕を閉じた時代、貧困と飢饉に苦しんだボーヌ
市民の士気を高めるために当時ブルゴーニュ公爵の宰相であったニコラ・ロランという人物によって建設されたホスピスです。
ホスピス維持のためにワイン醸造、塩田により収入を得、多くの芸術家に建物の
装飾の仕事を与えたそうです。それによりワイン醸造も今日まで知られており、
屋根の装飾が素晴らしいのもその為なのだそうです。
その後、街角で美味しいブルゴーニュ地方料理をいただき、
最後の仕上げ、マルシェ・オー・ヴァン(ワイン市場)へ。
ここは10ユーロの入場料を払うと、ステンレスで出来たタストヴァン
(テイスティングカップ)をくれ、洞窟のようなカーヴを自分の好きなだけ
テイスティングして周ることが出来るという、これまたワイン好きには
たまらないアミューズメントなのだ!
最後にそれらのワインはもちろんお買い上げ可能であり、
他にもミレニアムを選択して好きなワインを買うことも出来る。
私は今回カシスの名産地でも知られるこの地で、とっても美味しい
クレームドカシスを購入しました。
通常15°のアルコールらしいのですが、これは20°で
とても香りがあり、とろけるような舌触り、普通のクレームドカシスとは
全く違うもの?と思うくらい素晴らしいお味でした。
これで、カクテルはもちろん、お菓子に入れたらどんなに美味しいのかしら!
と想像しただけでもくらくらしてしまいました。
これだけは絶対に日本へ持って帰ろうっと

帰りはDIJONで乗り換えのため、少しだけ街を散策。
2泊3日の旅、なんとか無事にパリに戻れて良かった。
一つ、風邪をこじらせたのか変な咳が止まらない。。。

これもパリの汚れた空気のせい?
やっぱりフランスの田舎は最高だと改めて思いました。
種々のトラブル(多分それはフランスに限らず、細やかな日本や合理的なUSのような国以外では当たり前のことなんだと思う。)にめげず、エライ、エライ。
そしてワインや土地にまつわるお話し、とっても興味深いです。
何ごとにも理(ことわり)があってそれは全てのことに共通なのね~。「理」を解することこそが「理解」なのですな。納得。
ママ&お姉ちゃんにもよろしく!
風邪?気をつけてね。
いろいろあるのが旅行なのかもね。
交渉って大変だよね。。。
タイでも思いました*
酒屋としても、ワインの勉強は興味深いです♪
そうだねー、もう最近は何事にも驚かなくなった
自分に驚いてます。
大して勉強はしてないのでお恥ずかしい聞きかじり
ですが、やっぱり新しいことを知ったり、さらに
深めたりすることは楽しいことだと思います!
風邪?なのかな。ありがとー医者に行く勇気がなく咳し続けてるわ。
yu-mixちゃん
ほんと旅行もなんかなきゃ楽しくないのかも。
タイもトラブル多そう~。
ワインの勉強なんて
ほとんどないのでお恥ずかしい限り。
ただお味見だけは存分にして参りました!てへ。
最初のコメントは私のでした。
TGVが通ってないからアクセスに時間がかかるのだけれど、ヨーロッパにご滞在中にぜひ行っていただきたいおすすめなエリアです。
パリから電車だとコルマールまで約6時間(!)もかかりますけど。