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5日目
早朝、スプリットの港からカーフェリーに乗ってコルチュラ島へ約4時間の大航海
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フェリー内では素敵なダイニングで朝食をいただきながら海を眺めたり、
ラウンジでツアーのおばちゃま方と談話したり…
(そこで、数人のおばちゃまと出身校が一緒だったり、関係があったりで
何かといろんな共通点が多く一気に距離が縮まり和気あいあい
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あーっという間に時間が流れ、美しい城壁に囲まれた島に到着しました。
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午前中はまだ薄暗く雨まじり…
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せっかく離島に来たのに雨なんて~と思い観光していたら、
城壁内の旧市街への入り口、
トミスラフ広場城門「モレシュカパビリオン」大階段から結婚式を終えたご一行が
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ここコルチュラ旧市街は全長200m、島全体の人口は約2万人も満たない。
城壁内は中世そのままのたたずまいを残し、小さく静かな街。
この階段を上り、城門をくぐるとメインストリートがありまっすぐ進むと
その中心部にはこの街のシンボルである聖マルコ大聖堂があります。
そこから放射線状に細い路地が幾本も走り、城壁外へとつながる。
どれも1分ほどで海に突き当たるというほど短く、
街をぐるぐる歩いてもあっという間に見終わってしまうほど小さい。
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ですが、どの路地もひとつとして同じものはなく、
なんでもない路地裏風景が旅情あふれる美しい表情を見せてくれるので、
ついつい立ち止まってカメラを構えたくなってしまうのです。
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午後はほとんど自由だったので、
気ままに歩いて島の空気や景色をめいいっぱい楽しみました。
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その途中のこと。
わたしたちツアーの観光中、シンボルである教会も閉まっており、
その周りにある博物館も宝物館もクローズ。
どうやらオフシーズンのようで予約しないと開けてくれないのだとか。
もー。せっかく来てるのだから予約しておけばいいのにぃ…とがっかりしながらも、
解散して数時間後、もう一度中心部を歩いていたら、
フランス人観光客の団体が博物館前でうじゃうじゃ。。。
ちょうど添乗員らしき女性を発見したので、声をかけてみたら
「ここ、開館してるの?」
「えぇ、今から私たち入るのよ、あなた入りたいの?
だったら一緒にいらっしゃいな。いいわよ、どうせ団体だしわからないわ!」
「ママもいるんだけど…」
「いいわよ、いいわよ、いらっしゃい」
…と、いかにもフランス人的ウィンクをして私の手を両手でひっぱてくれたのです。
ただ、私たちの添乗員からは冬季閉館って聞いてたから、
オヤ?と思って聞いただけだったのに、
親切なマダム添乗員のご厚意でママまで無料で、
しかも現地のフランス語ガイドつきで観光することになってしまったのです~
博物館といっても、当時の貴族の館内に生活用具や暮らしが分かるものが展示してあるだけ。
そのマダムと一緒に見ながら、あとはおしゃべりに
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「どうしてフランス語を話せるの?」
「フランスには来たことがある?」
「私のツアー、お年寄りばっかりでしょ?うふふ」
「クルーズで回っているの、2週間よ。ギリシャやヴェネツィアも回ったの」
…と、笑うと目もとがくしゃくしゃになるマダムは私に質問&特有の早口フランス語攻め。
忘れかけてたフランス語の引出しを頭の片隅から大慌てで引っ張り出し、
なんとかボチボチ会話をしながら、館の最上階当時の台所にやって来たら、
展示物であるひとつになにやら見覚えのある型が…。
マダム「あ~~!これはまるでパスカルダニョーだわ!」と先に指差し。
私 「そうそう!私もそう思った。パスカルダニョーの型!」
マダム「え
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私 「うん、美味しかったし、可愛くて大好き!」
マダム「まぁぁあ~!私の故郷なのストラスブール。アルザスのお菓子よ!」
と、大興奮で盛り上がるマダム。
そう、説明いたしましょう。
パスカルダニョー(Pascale d'agneau)とは、陶製の羊の型で焼いた
ビスキュイで、アルザスで復活祭に並ぶ地方菓子。
その姿がなんとも愛らしく、型もとっても珍しく可愛い。
ちょうど先月まで通っていたコルドンの地方菓子講座で習ったばかりのお菓子でした。
大抵のフランス人の皆さまはご自身の故郷大好き。
それがこんなところで見知らぬアジア人と故郷のお菓子話で意気投合したものだから、
もうあとは大変な盛り上がりでした
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お菓子のことやら、故郷のことやら、私のフランス滞在時の話まで…。
そのまま宝物館までご一緒し、マダムったらご自分の団体さんがどんどん進むのに
関係なく私の手を握りおしゃべりしっぱなし。。。
「いいの、どうせガイドさんが連れてくれるし、船はすぐそこにあるから」
ありゃりゃ。
最後は広場にて、お客さんのカメラを取り上げ私を激写。
「私の家族に見せるの!!」(ってアナタ…ヒトのカメラでしょ)
お別れ時にはお約束のハグしてビズ(ほっぺにチュッチュね)
長年の友とお別れするように彼女は最後まで振り返り振り返り手を振ってくれて
「また絶対にフランスにいらっしゃいよぉぉぉ
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A bientot!!!(またね) Mayuko~~~~~!!!!」
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えぇ、えぇ行きますとも
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心あったかい、明るくて素敵なマダムに出会えてすっかりこの島も私の中で
思い出深いかけがえのない場所となりました。
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ふと上を見上げるといつの間にか青空が広がっていました。
明るい日差しの太陽は彼女の笑顔みたい。
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このコルチュラはあの偉大な旅人、マルコ・ポーロの生地。
いえ…厳密には解明されておらず根拠がないのですが、
地元伝説では固く信じられており、町中「マルコポーロ」というお店ばかり!
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もしそれが真実ならば、この海から世界を旅したマルコ。
そうして「東方見聞録」が後世に残されたのだと想像したら、
ちょっとワクワクしませんか?
その夜、やはり「マルコポーロ」という名のホテルで
壮大な歴史ロマンに抱かれながら、ぐっすり眠りにつきました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/shootingstar.gif)
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