まてぃの徒然映画+雑記

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イップ・マン 最終章 葉問 終極一戦

2013-12-11 23:32:44 | 香港映画(あ~な行)

壮年から晩年の葉問を演じるのは黄秋生アンソニー・ウォン、『グランド・マスター』の梁朝偉トニー・レオンや章子怡チャン・ツーイーに負けないほどハードなトレーニングを積んだであろう詠春拳の切れ味はお見事。

第二次世界大戦後、香港に移住してからの葉問の姿を淡々と描いています。屋上に住むあたりは、甄子丹ドニー・イェンの『葉問2』のあたりと時代がかぶってますね。白鶴拳の総帥、曾志偉エリック・ツァンとの1対1の手合せは、2人とも年齢を感じさせない切れと激しさで、ワクワクさせてくれます。

獅子舞対決では、林立する丸太を足場にした曾志偉の立ち回りがお見事。ラストの九龍城での大乱闘も門弟が総出で九龍城を牛耳るグループと渡りあい、迫力あるシーンです。

全編を通して、アクションよりも葉問の生きる姿勢に焦点が当てられていて、人間性を語るエピソードが随所に表れます。語り部役の息子イップ・チュンが田舎娘と呼ぶジェニー(周楚楚チョウ・チュウチュウ)との交流をはじめ、金銭的に苦しいときも香港で成功している昔の知り合いを一切頼らなかったり、弟子たちがジェニーとの付き合いを快く思っていないと知ると、弟子が借りていた部屋を退去したり、初めて妻(袁詠儀アニタ・ユン)が香港に来た時と初めて息子が香港に来た時に、自分が香港で初めて食べたのと同じプレートランチを食べるところなど、葉問の性格をよく表現しています。

袁詠儀は『プロテージ 偽りの絆』のときは妊娠してたから、今は子育ての真っ最中なのかな、ちょっとふっくらとしていました。後年、ブルース・リーがアメリカで成功して香港に凱旋帰国した時も、葉問は師匠風を吹かすわけでもなく偉ぶるわけでもなく、他の弟子たちと変わらず淡々と接するところにも、ぶれない葉問の性格がよく出ているなあと。

晩年に、木人相手の組手をビデオ撮影させていたのは初めて知りました。詠春拳をきちんと後世に残したいという使命感からでしょうか、映像は決して鮮明とは言えないものの、世界遺産レベルの貴重なものだと思います。日本に嘉納治五郎のビデオは残ってないのでしょうか。

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