殺人犯

観終わった後は衝撃が強すぎて、しばらく立ち直れませんでした。

ドリルで穴を開けて失血死させるという、連続猟奇殺人事件をおっていたクォン警部（郭富城：アーロン・クォック）は、非番の日に記憶を失くした状態で発見された。同じ場所では同僚の刑事がやはりドリルで穴を開けられた無残な姿で発見される。この事件の捜査をしていくうちに、自分が犯人らしい証拠が次々と出てきて記憶の戻らないクォン警部の心は疑心暗鬼にとらわれていく。警察内でもクォン警部を疑い始めて、同僚のクァイ刑事（張兆輝：チョン・シウファイ）に監視させる。果たして真犯人は彼自身なのか。。。

郭富城が3日徹夜してスチール撮影に臨んだというチラシの表情が、本当に心に邪悪な何かを抱えた人間のよう。そして心が崩壊していったクォン警部は、同僚で親友のクァイ刑事さえ死なせてしまう。正常な状態だったら、救急車でも呼んで助かっていただろうに。

しかし、まさかああいう結末が待っているとは『あり』なんでしょうか。賛否両論なのがわかります。ま、とりあえずはネタばれ厳禁で。

錢嘉樂（チン・カーロッ）を久しぶりにスクリーンで見られて楽しみました。監督の周顯揚（ロイ・チョウ）はこれが初監督作品。

クォン警部のフラッシュバックで記憶が瞬間だけ戻るシーンがいっちゃってる郭富城の迫真の演技に効果的なスパイスを効かせています。香港電影金像奨主演男優賞にノミネートされた郭富城、香港の四大天王の一人として劉徳華のようにもっともっと映画で活躍してもらいたいと思います。

そして珍しくこの作品は邦題と原題が一緒。中華圏映画は『投名状』とか原題でも問題なく、むしろ雰囲気がでていいと思うんだけど。

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6/10　シネマート六本木