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松永史談会2024年4月例会のご案内

2024年04月16日 | 松永史談会関係 告知板
松永史談会2024年4月例会のご案内

日時 4月26日 金曜日 午前10-12時
場所 蔵
話題 松永史談会2023-12月例会提供話題の続編として今回は青木茂「中世港町における航運活動-高野山領備後尾道を中心にして-」(『魚澄先生古希記念論集-国史学論叢』、1959)及び柴垣勇夫編『中世瀬戸内海の流通と交流』、2005、塙書房所収(兵庫・岡山・広島の県立博物館・考古学主導)の矢田俊文・藤田裕嗣(ここでは掲載論文ではなく、同氏の「安芸国沼田庄の市場と瀬戸内流通網」、歴史地理学136,1987を取り上げる)・松井輝昭氏らの論攷を検討しながら、中世瀬戸内海における経済(物流/交通)圏域論の現状とその問題点(具体的には史料の歪みや研究者自身の抱える歪みの所産、及び歴史研究者が陥りやすいパレイドリア現象の兆候)を洗い出しながら、松永史談会が実践してきた環境-歴史-文化という<思考の三角形>(⇒博物誌的)側面から中世備南地方に於ける新たな地域史研究の在り方を探って行く。

パレイドリア( Pareidolia)現象:視覚刺激や聴覚刺激を受けとり、普段からよく知ったパターンを本来そこに存在しないにもかかわらず心に思い浮かべる現象、こうした現象はThomas Gilovich流に言えば「わずかなこと(=史料断片)から肯定的な(=自分の仮説に合致する)情報を探し求めたり、信じている(=自分の立てた仮説が動機付けとなって)と、そのように物事は(=なんでもない史料なのに当該仮説に合致した証拠資料のように)見えてくる。そして自分が信じたいもの(例えば自分が取り組んできた尾道・厳島)(=それらの港が瀬戸内交通の要衝であったと思えてくるといった風に)信じようとする」傾向とでも言い換えることが出来よう。
従って今回は網野善彦・宮本常一氏や予てより注目の中世瀬戸内海域史研究の第一人者山内譲氏にはちょっと失礼という感じの話題提供となる。なお、4月例会の話題は5月例会予定の佐伯道之 編「世羅郡下調べ書出帳集成 芸藩通志編集資料」、1998(→『芸藩通志』に見る頼杏坪の地誌編纂のセンス)の紹介のつなぎとして提供するものである。

これまで関連記事
①歌西金寺境内の伝「和泉式部供養塔」から見た松永湾
②続「中世歌島荘研究の成果と課題」
③松永史談会2023年11月例会のご案内-第一報-  杉原保
④2023-6例会「庵室考-中近世移行期の沼隈郡新庄および神村における社会史の一断面-」
⑤2022-11例会: 毛利氏の「海の御用商人」尾道・渋谷与右衛門の知行地・新庄つる木浦について-中近世移行期における松永湾北岸域の風景点描(1)-
⑥2022-5 「中世沼隈郡新庄今津における『弁財天女の霊廟』-薬師寺蔵今津金剛寺本尊如意輪観音像の拝観に事寄せて-」

❽松永史談会11月例会のご案内-第一報-網野善彦ほか編『瀬戸内の海人文化』(『海の列島文化・9』小学館、1991)及び地方史研究協議会編『海と風土』、雄山閣、2002を中心にこれまでの地域の風土性を炙り出そうとしてきた様々な瀬戸内研究(写真紹介文献類は一例)を回顧(成果及び課題の整理)しながら、松永史談会が行ってきた地域史研究をIntra-regional(地域内的)及びInter-regional( 相互地域的)な視角から再論理化していく方途を探っていく。その試みの手始めとして、11月例会では 環シナ海経済文化圏に関わる問題を提起。
❾伊予-備後の田頭氏と「因島中庄田頭氏家伝」(全面的にrewrite予定)、松永史談会会報2021-1/2(号外)//非表示
❿松永史談会2023-12例会:網野善彦ほか編『瀬戸内の海人文化』(『海の列島文化・9』小学館、1991)及び地方史研究協議会編『海と風土』、雄山閣、2002を中心にこれまでの地域の風土性を炙り出そうとしてきた様々な瀬戸内研究(写真紹介文献類は一例)を回顧(成果及び課題の整理)しながら、松永史談会が行ってきた地域史研究をIntra-regional(地域内的)及びInter-regional( 相互地域的)な視角から再論理化していく方途を探っていく
など多数。
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