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松永史談会2018年4月例会配付資料(解説)

2020年11月16日 | ローカルな歴史(郷土史)情報

【注記】松永史談会2018年4月例会配付資料
本史料内には執筆者河本四郎左衛門によって仕組まれた偽史言説(田盛大明神祭礼)の一端が含まれている。
京都大学図書館デジタルアーカイブ中の「文化15年当村風俗御問状(幕府の右筆であった屋代弘賢が日本各地の風俗,習慣を知るため配付した調査票)御答書」影写版(谷村文庫 「ト」より入る 全文公開


平山敏治郎「備後国今津村風俗問状答書」解説




















歴史民俗学者平山敏治郎氏は『当村風俗御問状御答書』の史料紹介の労をとられた。それを受け、ここでは若干の注記と解説を行ったが、今後必要な作業としては例えば①この種の作業の徹底と史料批判(言説分析)、②周辺地域の諸事例を視野に置きながら西国街道筋の一藩政村沼隈郡今津村の一年(統治/共同体規制と言う側面から見た藩政時代の年中行事)と③『当村風俗御問状御答書』が書かれた当時の時代的、及び社会的背景等について検討を進めていく必要があろう。

平田篤胤門下で、塙保己一『群小類従』の編纂校訂、『寛政重修諸家譜』などの編纂に従事した幕府の右筆屋代弘賢(1758-1841)情報を得て山崎美成のもとにいる(異界からの帰還者少年)寅吉の談話をまとめた篤胤の異界談『仙郷異聞』。平田篤胤や屋代弘賢、その知人で『南総里見八犬伝』を書いた滝沢馬琴らは仙郷(あの世)に関して、今日的に言えばドクサ(魑魅魍魎・妖怪を実在するものと考えるような臆断の世界)を共有していた。江戸中期人たる賴山陽も同じような虚実混淆の知の地平を生きていた。『当村風俗御問状御答書』はそういう人たちの生きた時代の産物。

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