スペインかぜ(スペイン風邪、英語: Spanish Flu (influenza) )は1918-1920年に世界各国で極めて多くの死者を出したインフルエンザによるパンデミックの俗称である。第一次世界大戦時に中立国であったため情報統制がされていなかったスペインでの流行が大きく報じられたことに由来する(スペインが発生源という訳ではない)。1918年パンデミックとも呼ばれる。
1918年1月から1920年12月までに世界中で5億人が感染したとされ、これは当時の世界人口の4分の1程度に相当する。その中には太平洋の孤島や北極圏の人々も含まれた。死者数は1,700万人から5000万人との推計が多く、1億人に達した可能性も指摘されるなど人類史上最悪の感染症の1つである。アメリカ合衆国ではパンデミックの最初の年に平均寿命が約12歳低下した。近年の研究により、スペインかぜはH1N1亜型インフルエンザウイルスによるものと判明している。(H1N1によるパンデミックは、スペインかぜと2009年の新型インフルエンザの2回である)
第一次世界大戦中の士気維持のため、ドイツ、イギリス、フランス、アメリカ合衆国での病状や死亡の初期報告は検閲により最小限に抑えられた。一方で中立国スペインにおける伝染病の影響は自由に報道され、アルフォンソ13世の重病を初めとする多数の記事はスペインが特に大きな被害を受けたという誤った印象を生み出した。ここから「スペインかぜ」という呼称が広まった。しかし歴史的、疫学的データは地理的起源を確実に特定するには不十分であり、その起源には諸説ある。
日本におけるスペインインフルエンザの被害
1918(大正7)年8月-1919(大正8)年7月 2116万8398人 死者25万7363人 1.22%
1919(大正8)年9月-1920(大正9)年7月 241万2097人 死者12万7666人 5.29%
1920(大正9)年8月-1921(大正10)年7月 22万4178人死者 3698人 1.65%
合計 2380万4673人 死者38万8,727人 1.63%
若年成人が死に至りやすい傾向が見られた。一般にインフルエンザの犠牲者は乳幼児(0–2歳)、高齢者(70歳以上)、免疫不全者に集中することから、これはスペインかぜの際立った特徴と考えられる。この数字を見ると、一般的に身体弱者とされる5歳以下の小児と61歳以上の比較的高齢の者の感染割合が全年齢階級に対しそれぞれ約13%、4%であり、全感染者に対する年齢階級別死亡割合も約16%、6%と低いと感じられよう。しかし、この時期の日本人の平均寿命が、現在よりもはるかに短い44-45歳であったことを考慮しなければこの統計の正確な解釈はできない。すなわち大正期における日本人の平均寿命を考えれば、61歳以上の人間の絶対数が少ないのである。
感染、死亡割合共にもっともボリュームゾーンとなるのは21歳以上40歳以下の青年層で感染が35%弱、死亡が40%弱と全体のほぼ4割を占めている。が、現在で考えれば彼らは青年であっても、当時の社会では青年~壮年を含む広範な年齢階級であった。つまりスペイン風邪によって、大正時代の日本社会は労働力の中核を担う青年・壮年層で最も多くの死者を出し、続いて20歳以下の「ティーンかそれ以下」と合わせて感染者全体の8割弱、死者全体の同じく8割弱が倒れたのである。
アメリカの記録では、1918年から1919年までのスペインかぜによる死者数の99%は65歳未満であり、ほぼ半数が20歳から40歳の間である。65歳未満の死亡率は65歳以上の6倍であった。1920年になると65歳未満の死亡率は65歳以上の半分まで減少したが、それでも死者数の92%が65歳未満であった。日本の記録でも同様の傾向が見られた
『ウィキペディア(Wikipedia)』より
※スペインインフルエンザは日本でも1919年から1921年まで2年超続いている。新型コロナウイルスは5月6日で終息するだろうか!
ウイルス感染が話題になりかけた頃、専門家という人物が新型コロナウイルスは高齢者が感染しやすく死亡率も高いとメディアに話している。それを聞いた若者が「若者は感染しない、感染しても死なない!」と解釈して動き回り感染拡大に繋がった恐れがある。その時に「この新型コロナウイルスは1918年に世界中で5億人が感染したスペインインフルエンザに似ている。日本でも感染者2380万4673人 死者38万8,727人、死者数の99%は65歳未満であり、ほぼ半数が20歳から40歳の間である。65歳未満の死亡率は65歳以上の6倍であった。」だったと言っておれば、若い人も危機感を持ち感染者数も少し減っていたかも知れない。
アメリカではつい最近までマスクは病人がするものとマスクを付けていなかった。ウィキペディアでは記事の最後にアメリカの状況を写した写真も貼り付けてあった。
・マスクを身に着けているシアトルの警察官。
・身を守るため、マスクを付けるアルバータ州の農民。
・マスクをしていない人の乗車を拒否するシアトルの路面電車。
今も昔もマスクは強制ではないはずなのに、していない人の乗車拒否、感染防止の必死さが伝わってくる写真です。
その中に日本の写真が一枚
・早期治療を呼びかける日本のポスター。
今も小中高生にウイルス感染予防のポスターを募集すればどうだろうか、偉い人がネット、テレビで呼び掛けるより効果が有るかも知れない、それにポスターを描くための下調べでウイルスについて調べれば、その知識が予防にも効果があるだろう。