時の流れの中に!

少子高齢化の中で高齢者はどう生きて行けば良いのか。

認知症を予防する  世界の高齢化 番外

2017-10-22 10:01:06 | 認知症
北欧の福祉大国デンマーク、人口:約562万人 

高齢者率:約15.4%(日本は約25%)

高齢者同居率:約6%

認知症診断数:現在80,000人ほど。毎年約15,000人が新たに認知症

と診断される。

現在、デンマークでは約7万人~8万人の人が認知症の診断を受けて

おり、毎年約1万5千人程度が新たに認知症と診断されている。

高福祉高負担を支えているのは国民が支払う税金であり、デンマーク

では租税方式による社会保障を充実させている。例えば、所得税は、

国税、県税、市税を合わせて所得の5割以上が徴収され、付加価値税

(消費税)は25%(日常必需品以外)となっている。

1988 年以降は、高齢者・障害者住宅法に拠った居住場所の保障もな

されており、高齢期の安定的な住環境の提供を実現している。

デンマークは、社会福祉に「穴」がなく、安心して暮らせる社会なの

で、高齢者は、自分の子供と同居しているケースはほとんどありませ

ん。医療も介護も、国の責任であり、家族にその負担が強いられるこ

とはない。デンマークにも、苦しい時代がありました。高齢化率10%

を超えた1960年代には、日本の特別養護老人ホーム(特養)に近い

介護施設(プライエム)が多数建設され、大規模化していきました。

1982年に「高齢者三原則」が採択され、老人ホーム的な介護施設

(プライエム)の新規建設が禁止されます。誰も、隔離されない社

会を目指したのです。財源の問題も顕在化して「在宅介護」への大

きな舵取りが開始されました。

認知症高齢者向けサービスとして整備されてきたのが、認知症ユニ

ット(日本で言うグループホーム)や認知症専門のデイホーム(通所

型サービス)です。

認知症ユニットは、「ケア付き認知症高齢者住宅」であり、高齢者

が施設を「自宅」として利用しながら、専門職による手厚いケアを

受けることが出来るのが特徴です。

日本の認知症専門医のデンマーク訪問の番組を見ました。ケア付き

認知症高齢者住宅で暮らす認知症の人たちを紹介していました。

みなさんは穏やかで明るく、とても認知症を患っているようには見え

ません。これが理想の認知症高齢者の暮らしなのかと思いましたが、

少し違和感を覚えました。あまりにも穏やかで明るすぎるのです。

私にはトラウマのように蘇る出来事がありました。

特別養護老人ホームで暮らす叔母を訪ねた時、認知症を発症して変わ

り果てた叔母を見てショックを受けた。甥の私を見ても何の反応もな

い、仲の良かった叔母の兄(私の父)の写真を見せても反応なし、叔

母との思い出を話しても無視された。これまで築き上げてきた人生を

全て忘れ去り、楽しみもなく、何か不満を感じれば怒りとなり大声で

喚き散らす。人間の尊厳も失わせる認知症の恐ろしさを知った。

デンマークでは、このような症状の人は居ないのか、それともテレビ

収録のために隠しているのか、それは分かりませんが番組を見終わっ

て消化不良の気分を味わいました。

それに、完璧な福祉施策ですが疑問を感じています。社会福祉が充実

しているので、高齢者は自分の子供と同居しているケースはないとな

っている。家族と離れて暮らすのが良いのだろうか、私は、多くの家

族が支えあって暮らすのが認知症予防になると考えています。

中には夫婦だけで暮らしたいと言う人もいるでしょう、それはそれで

良いと思います。老後の生活パターンを決める必要はありません。

だからこそデンマークの高齢者同居率約6%は偏り過ぎていると感じ

ました。認知症人口8万人に対して毎年1.5万人は多すぎます。

近い将来に問題となるのではと思っていますが、よその国のことなの

で何も言えません。


※認知症について色々と調べているが、その中でどうしても認知症を

発症した叔母の姿が頭から離れません。穏やかだった叔母が何故、狂

暴に変わったのか、その原因を調べてきました。認知症を発症後に変

貌した家族のケアに行き詰まり事件となった事例がニュースで流れて

います。この狂暴型認知症を中心に事例を調べてきましたが、世界の

国ではどうなっているのだろうと関心を持っているが見つけることは

出来ませんでした。

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