まっしゅ★たわごと

街歩き、建築、音楽、フランス、それに写真の話題を少々

【新宿】黒タマゴを食べに大涌谷へ01《ロマンスカーLSE》

2017年06月28日 21時54分17秒 | 東京


いろいろ思うところがあって、前日の夜に急遽、座席を予約した。1980から走っている往年のロマンスカーは今年で37歳になる。そろそろ引退するかもしれんからね。



ロマンスカーと言えば、前面展望のある先頭車両と、



内側に開くドアと横に細長い窓、



短い車両と連接車、それにこのカラフルな外装と話題に事欠かない。



展望車はこんな感じ。当時の技術からするとガラスの真ん中にどうしても方立が入ってしまうのは仕方のないこと。



人気の展望席は未だに予約困難な座席なのであろう。



車両と車両の間はこんな感じになっていて、昔の東京モノレールみたいにホロがネック(首)にならないような広がりを持たせたデザインになっている。前の扉が自動で開くときに向う側のドアも連動で開くようになっている。



一見カラフルなデザインではあるが、色彩的には目的地の先にある箱根登山鉄道の車体の色とあっているのとそれぞれの色のバランスが良いので今の時代にあってもカッコよさを失っていないように思う。また、昨今のアルミステンレスの車両のアルミホイルのようなキラキラした車体と違って鉄にペンキを塗ったこの車両のネズミ色感はとても新鮮である。



と、いっぱい褒めたが実際の乗り心地はというととんでもなく良くない。リクライニングは倒せないくらいに狭いし、テーブルも使えるものではない。カップホルダーもこぼしそうな位置にあるし、昭和の時代のデザイン性ってこんな感じやったなあとある意味なつかしさを感じる。



30分早い特急が時刻表だとVSEなのだけれども、運用上LSEになっていた。





「スーパーはこね」のヘッドマークよりも、



「はこね」と大きな文字で書かれている方が似合うね。



正面のお顔。



編成は中途半端な11両編成。



少しあとの記事で他のロマンスカーについても書いてみようと思う。

【新宿】黒タマゴを食べに大涌谷へ02《ロマンスカーの系譜》

2017年06月28日 21時53分57秒 | 東京


特急用ホームの先頭部分に歴代のロマンスカーの絵が並べて描かれているのは、



来年2018年の3月に新型特急70000形が登場するからだと思う。



初代ロマンスカーが1992年まで現役だったということも驚きだが、初代SEのデザインを踏襲している最後の世代が、今回乗車したLSEなのである。



その次の世代であるHiSEや



次の次のRSEがなぜLSEよりも短命のうちに引退したのかは不明だけれども、並びからすればLSEが来年の3月以降から順次、定期運用からは外されてしまうことは必至のように思えてならない。



EXEもMSEもどちらかというと通勤ライナー運用を目論んだような形式だし、そこから考えると純粋な観光用のロマンスカー運用で考えるならば、2005年のVSEの登場から数えるともう十年以上も経っていて、もしかしたら前面展望型として「LSE⇒VSE⇒新型車両」と繋がっていくのかなあと勝手に思っている。(赤いシルエットのCGを見る限りでは、そこのところのフォルムはぼかされていてよくわからないのだけどね)

【新宿】黒タマゴを食べに大涌谷へ03《往路1~箱根湯本まで》

2017年06月28日 21時53分43秒 | 東京


切符売り場に表示されている特急用の発車時刻表は各特急のフェイスが描かれていてわかりやすい。実際、今回の日帰り旅行に向けてLSE・VSEを覚えてはみたが、かなり手強かったのである。



代々木八幡駅は、駅ホーム10両化改良工事を進めるべく、相対式ホームから島式ホームにすべく工事中。



これだけ急カーブなのに島式ホームにするのってちょっと危なくないかい?とも思うけど、これから作るホームであればホームドア付になるのかもしれないなあとも思いつつ、いやしかし、こんなカーブにホームドア付けれるの?ともいろいろ疑問が出てくる。真相はいかに。



代々木上原を出てすぐに謎のモスクを発見。



けっこう立派なモスクなので今度ストリートビューで見てみることにしよう。



代々木上原の先から梅ヶ丘までは連続立体地下化工事が行われている。内側の2線が目下工事中の緩行線なのかな。トンネル入るときは内側が緩行線・外側が急行線なのに、トンネル出るときは内側が急行線・外側が緩行線になっているってちょっと面白い。下北沢駅で急行線と緩行線のホームがそれぞれ上下で重なるようにホームを配置しているのは駅を設置する場所の問題だけなのかと思っていたら、トンネルの入口と出口で配線構造を逆転させるためというのもあったのかと思うと、ちょっとヤラれたなぁって感じである。

完成は来年2018年の3月なのだとか・・・これって新型特急の完成時期と一緒なのね。



途中、海老名付近の車両基地。昔は白地に青いラインが一般車両のデザインだったが、現在はほとんどの車両が金属色に青のラインになってしまってちょっと寂しい。



グーグルで調べたら伊勢原駅の手前やった。



柱脚が立ってはいるが、諸々の工程を考えると、



開通はまだしばらく先になりそう。



この辺りは全く土地勘がないので、どこを走っているのかもよくわからない。そもそも、伊勢原市は最近まで伊勢崎市と混同していたし。。。



酒匂川を渡って海手側に直角カーブした先の、もうすぐ小田原だね~ってところで白い車体の青帯を発見するも、よく見たら廃車同然の姿で放置されていた。



そんなこんなで、小田原に到着。ここから先は箱根登山鉄道の線路なのだけれど、ちょっと車両運用が変わっているので、これものちの記事で整理したいと思う。



新幹線とは小田原駅の手前と小田原駅を出てからと2回交差をする。



途中の駅で30分前に出発したスーパー箱根の折り返しのLSEとすれ違う。



LSE車同士のすれ違いも最近ではほとんどレアな景色なんだろうね。考えただけでものすごくロマンチック。。。ポッ。



いろいろなことをすっ飛ばして箱根湯本駅に到着。この先は文字通りの登山電車にお乗り換え。

【箱根湯本】黒タマゴを食べに大涌谷へ04《往路2~強羅まで》

2017年06月28日 21時53分26秒 | 東京


箱根湯本から先は、最大3両編成の箱根登山電車に乗り換えとなる。前方に見えるのは少し前に投入されたばかりのアレグラ号。ロマンスカーを降りる登山電車乗り場にはもの凄い人の数が並んでた。



せっかくなので発車直前のアレグラ号に飛び乗る。朝の通勤電車並みの込み具合だが、前方の窓が大きいため、ドアの位置に立っていても景色がわりとよく見えるのが嬉しい。



急こう配をしばらく登って、幾つかの駅を後にしたところで、



1回目のスイッチバックのある信号所で停車。



反対方向からはアレグラ号が下りてきた。基本単線の山岳部では、何か所か列車同士の行き違いができる施設があって、ここの信号所でも列車の行き違いをしているのである。



上からの列車が停車すると、こちらの列車が線路を渡り先に出る。見る見るうちに今まで登ってきた線路が遥か眼下に小さくなっていく。



紫陽花が綺麗に咲く地帯を抜けると、



2回目のスイッチバック。ここでも列車同士の行き違いがあるが、ここは駅を兼ねているので、ここで下車してスイッチバックをする電車をカメラに収めようとする人たちでごった返している。



画像としてはアップしないけれど踏切の周囲にはたくさんのカメラの持った人がいて、危険なことをしないようにガードマンさんがメガホンをもって制止している風景が展開されている。



3回目のスイッチバックは1回目と同様に駅のないただの信号所である。



古参の車両とすれ違う。「こんなに古いタイプもまだ走っているのか」と思った。



この辺りに半径30mという超ド級の急カーブがあるという。急カーブ過ぎて、一両後ろの車両が窓の外に見える。



終点近くになると平地を走るようになる。この辺りの感じは阪急甲陽線の苦楽園~甲陽園間の風景に似ていると思う。



強羅に到着。手前のホームが臨時用、奥のホームが通常使い用のホームっぽい。箱根湯本駅からの所要時間はおよそ40分。車窓風景がいろいろ有り過ぎて、そんなにかかった感覚が全然ない。そんなに時間がかかるのなら帰りの時間もちゃんと見ておかないと危険だなと思った。(体感的には15分くらいかなって感じなのでね)



終点の標識の前には金太郎の置物が、、、ん?誰が置いた??

【強羅】黒タマゴを食べに大涌谷へ05《魅惑のアレグラ号》

2017年06月28日 21時53分00秒 | 東京


箱根登山鉄道のいちばん新しい車両は2014年にデビューしたというアレグラ号の魅力は何といっても、この大画面前面曲面ガラスである。(「面」かぶりすぎ!)



3両編成で運行するときは2両編成1ユニットに



両運転台型の一両が増結されている。箱根登山鉄道の場合は、中間車であろうとも運転台同士であろうとも、基本的に車両間の移動はできない構造になっているので、特に支障はないようである。



側面の扉と両端側の客席の窓が足元まで降りているので軌道脇に咲き誇る紫陽花や鉄橋から眼下の景色を見下ろす時などは絶景なのである。



それにしても、登山電車にしてはキレッキレのデザインなのだが、全く違和感なく山の景色にマッチしているのが素晴らしい。



何でも、小田急ロマンスカーVSE、MSEのデザインなども手がけた『岡部憲明アーキテクチャーネットワーク』が手がけたのだとか。うん、納得。

【強羅】黒タマゴを食べに大涌谷へ06《往路3~早雲山まで》

2017年06月28日 21時52分42秒 | 東京


ケーブルカーへ乗り換えとなる強羅駅では、



何と立派なケーブルカー乗車待ちの列がとぐろを巻いている。小田急ロマンスカー、箱根登山鉄道、ケーブルカーと乗り換えるたびにハコの大きさが小さくなっていくのだから、仕方のないことだ。ハコの大きさと列の長さは反比例し、また待ち時間は二次関数的な曲線で急な斜面を駆け上がって行くのである。恐るべしハコ根登山鉄道!



レトロな車両の模型を横目にひたすら並ぶ。極寒の真冬でも、灼熱の真夏でもない日の訪問で助かったなあと思う。



クセのある駅名看板。
強羅の「強」の字が不思議なカタチをしていることよりも私が気になったのは、



公園下のふりがな。『こうえんしも』なのだとか。ちなみにその次の駅である公園上は「こうえんかみ」と読むらしい。いろいろと新鮮!



ようやくやってきたケーブルカーにおしくらまんじゅう状態で乗り込むも



何とか最後尾窓側をゲット。



ここのケーブルカーは何の変哲もないただの直線勾配を登るケーブルカーなのだが、ななななんと!中間駅があるのだ。



行き違いの上方と下方にそれぞれ2つずつ中間駅があって、



各駅ごとに両側の扉が開閉するしくみになっている。



なぜ、両側の扉が開くのかと言えば、線路を横断する設備が装備されていないからである。生駒にあるケーブルカーは踏切があるが、ケーブルが常に往来している上を跨ぐのはかなり危険な感じなので、本来であれば踏切を付けないのが正解なのだと思う。



それぞれ両側のホームには待合所なるものがあるが、車内アナウンスによれば「万が一間違って反対側のホームに降りてしまった場合は、無理をせず次のケーブルカーを待って反対側のホームに出てください」ということなのであるが、次のケーブルって一体どんだけ待つねん!!って感じなのである。



2両編成のケーブルカーで車体も長いので行き違いのところもけっこう大きい。この車体は1995年製のケーブルカーとしては日本初となる冷房車なのだとか。



行き違い後、こちらの車両が駅に停まると、向うの車両も駅に停まるのが当たり前のことなのだけど、ちょっと新鮮。



早雲山駅に到着。列車種別が「各駅停車」になっているが、「急行」とかあるのかと時刻表を探してみたが、今のところ急行運転はしていない模様。改札を出るとすぐにロープウェイのりばがあって、チケットを見せると「おしぼり」のようなものをもらえる。



「おしぼり」のようなものは改札の後ろにもたくさん積まれていて「ナニこの中途半端なサービスは?」って思っていたら、周りの人たちもみんなそれを話題にしていて、よくよく文字情報を読んでみると「メディカルシート」という火山性ガスによる事故を防止するためのアイテムなのだとか。



ゴンドラは神戸のハーブ園に行くときのタイプみたいな感じのもので、2本のロープに2本の腕でぶら下がるようになっていて揺れはほとんどない。途中、無人専用のゴンドラが「火山性ガス計測中」との張り紙が貼った状態でやってくる。

実はほとんど何の下調べもせず、ただただ『黒タマゴ、黒タマゴ』と、ただそれだけを念じながらやってきたので、この先どのような光景に出くわすのか全く分かっていなかったのである。

【大涌谷】黒タマゴを食べに大涌谷へ08《往路4~大涌谷へ》

2017年06月28日 21時52分03秒 | 東京


「メディカルシート」とか「火山性ガス計測中」とかって、しばらく前の未だ記憶に新しい火山性活動の余波なのかなと思って完全に油断していた。ゴンドラが前方の稜線まで登り切ったその刹那、眼前の光景が暗転した!!



異様なほどえぐれた山肌から



不気味に湧き上がる煙たちを横目に



我々を乗せたゴンドラはただただ機械的に次の駅に向かって空中を滑っていくのである。



もし風向きが変わったら?もし煙量が突発的に増大したら?もし大量の熱気とともに噴火をしたら?と思うと、それはもう恐怖でしかないのである。

【大涌谷】黒タマゴを食べに大涌谷へ09《わくわく大涌谷~前編》

2017年06月28日 21時51分44秒 | 東京


とうとうやってきた念願の黒たまご。昨年の年末に会社の人のお土産で1/8個だけ食べた。少し前に硫黄の風味のある塩を購入した。そんなこんなで、無性に黒たまごを食べたくなったのである。



5個セットで500円。ばら売りはしていないようである。手に取るとかなりアツアツで最近まで保温気に乗っかっていたっぽい。



1個食べると寿命が7年延びると言われているタマゴを3つ食べたので21年、翌日に残りの2個を食べたので、都合35年分の延命を図ったということになるが、果たして。。。



名物と言われりゃ食わずにはおれないと自分に言い訳をして黒チョコソフトクリームもお買い上げ。単なるチョコレートのソフトクリームだけど、街のチョコソフトよりもチョコレート濃度が高いように思われる。ま、これもクレミアと同じ日世のソフトクリーム。業界最大手だけあって抜かりなし!



これはちょっと。。。



大涌谷という観光スポットの半分は屋外でとても硫黄臭く、残りの半分はお土産屋さんになっている。



カンブリア宮殿で見た小田急vs西武による「箱根山戦争」の西武側の乗り物を発見。ビジュアル的にはロープウェイの一人勝ちっぽいが谷の風向きによればこちらのバスが大活躍するのだろうね。



黒チョコソフトクリームを食した後、もっと奥側にある売店に行くと緑色のWASABIソフトクリームを発見。これは外国人向けなのね、きっと。



更に奥側にあったの「たまごソフトクリーム」に一目ぼれ!だがしかし、さっきソフトクリーム食べたばかりなので泣く泣く断念。次来たときは絶対にコレな!



とまあ、悠長に食べ歩きしているそばの至る所に、このような注意喚起の看板が。



いやいやいやいや、噴石なんて注意のしようがないっしょ。



ゴンドラに乗り合わせたおばさんたちが、昔はもっといろいろ行けたしゴボゴボしている水辺の近くまで行けたとか言っていたので時代と共に危険地帯が移り変わっているのかなとも思った。



黒たまごを買い求める人たちの列。ついさっきまではこの半分以下の列だったので、もしかしたらラッキーやったのかもしれない。



天気の良い日にはこの先に富士山がドドーン!といてる予定。



芦ノ湖まで足をのばせば、こんなラグジュアリーな景色を拝めるのだと思うと、ここの景色はとても一言では言い表せないくらいに悪い夢に出てくる景色のようである。

【大涌谷】黒タマゴを食べに大涌谷へ10《わくわく大涌谷~後編》

2017年06月28日 21時51分29秒 | 東京


江戸時代には地獄谷と呼ばれていたという。



現在は蒸気(火山性ガス)を利用して、温泉を造成しているらしく、たまに人影が見えたりすることもあるのだとか。



いやしかし、これだけの臭気のある中で作業しないといけないのは本当に地獄の谷なのかもしれない。



えぐられた谷底をパノラマみたいに見下ろす光景は圧巻だが、



山肌は硫黄の粉で黄色くなっているし、



帰宅して改めて画像を見てみると手に取るように近くにある事物が、実はけっこう高低差のあるところにあるのだという、ものすごく遠近感を錯覚しているような感じがした。山の木々がないだけでこれだけ斜面に現実感がなくなるのかと思うとものすごく不思議な感じがする。



ゴンドラと谷の関係。



展望台と谷の関係。







『魍魎の匣』の映画版を彷彿とさせる地獄絵図。



少しずつ疲労感が出てきたのと、箱根湯本まで至る復路の工程計算をしてみるとけっこうギリギリっぽいので、1時間ほど滞在してすぐに下山を決め込む。



早くもUターンラッシュの兆しは見え始めていて、早々に帰りのロープウェイに乗り込む。



これだけの硫黄成分を含んだ煙が四六時中モクモクと宙に舞っている場所があるなんて、ちょっと想定外であった。



自然ってスゴイなって改めて思った。



インスタで地獄絵図っぽく加工してみた。この1枚が大涌谷のベストショットかも。