何の予備知識もなく、この写真だけを見せられると、阪神間に住んでいる人間は地元の山側を思い出すのではないかと思う。つまり六甲山系の麓付近。
私の場合は、芦屋であれば東芦屋町や六麓町、西宮であれば苦楽園、神戸なら保久良神社へ続く道や布引付近をイメージする。
実はここ、東京都千代田区なのである。千代田区と言えば、一般に丸の内、霞が関、永田町、神田あたりを想像すると思うのだけれども、実はそうでない街並みもあるのである。
1~3つ目の写真を撮った位置から2~3分歩くと、こういう見晴らしのいい場所に出る。
ここはどこ?の答えは、上の案内板の現在地より少し左方向に進んだ、ちょうど直角に折れ曲がっているあたりである。
外濠の内側にある城壁の跡地を公園として利用している。パリやローマの街中でときおり見かける城壁のあとみたいで素敵!!こういう史跡が自然なカタチのまま手つかずで残されているのは何とも嬉しい限りで、こういう場所に出会うと、その昔、ここは江戸城の城郭の中だったのだなと実感できる。
そして、また・・・
外濠の堀の部分を一部埋めて、都合4本の線路が通っている中央・総武線の四ツ谷~御茶ノ水間の偉業にも思いを馳せるものがあり、また、そこを毎日通勤で通ることに一抹の喜びを覚えたりするのである。
御茶ノ水に通うようになったときに父から「山の上ホテル」と山の名前にちなんだ喫茶店のことを聴かされた。父も大学時代、御茶ノ水に通いワンゲル仲間とその喫茶店によく通ったとか。ちょうどJR御茶ノ水駅前にちょっといい感じの純喫茶があってしばらく前から気になっていたのだが、店名を見ると地味に「穂高」と書いていたので、再度確認してみると父が通っていたのはこの喫茶店であることが分かった。
とある週末、四ツ谷界隈を散策した後に訪れてみる。お昼ごはんを食べてなかったので、サンドウィッチとかあるかなあと思ってみたら、
なんと!食べ物はトーストだけとな。シンプル!!
父が通ったのはおよそ50年ほど前。半世紀前の面影がどこにあるのかわからないけれど
音楽もかからず静かなのがとても良いね。お客さんも概ね静かな感じで落ち着いた店内である。
シンプルだけど素敵なトーストと淹れたてのコーヒー。
居心地のいいお店を見つけたなと思う。
秋の空気になった今日、店の前の扉と線路側の窓が開け放たれ、お堀からの空気が店内を流れ(空調を効かせてないことも合わせて)リラックスできたよ。喫煙可能なお店なので、そこのところはやむを得ないのだけれども、しばらくは定期的に通いたいスポットである。
穂高
山手幹線道路も歩道部分の未拡幅場所の整理がかなり進んでいるようで、もう少しすると車線及び歩道の拡幅工事が始まるのかなと思いながら更に東方面に歩いて行く・・・
まだまだかなあと少しへばりそうになってくる頃合いを見計らってヤツは出現するのである。
いつ来てもお店の前には並んでいる人がいるのだけれども、
駅から歩いてきた甲斐があったぁ!!
我慢して並んだ甲斐があったぁ!!
そんな風に思ってしまう程、美味しいランチが出てくる。カレーは甘辛く複雑な味の妙が楽しめて、白身魚フライは今までの人生でいちばんふくよかでジューシーで、ハンバーグはさすが洋食屋さんというくらいニクニクしくて美味なのである。今までこのお店に足を向けなかったのが不思議なくらいで、これからは「これまで」を挽回すべく足しげく通いたいものである。
山猫軒
ヤノベケンジ氏の作品の過去と近未来をつなぐノスタルジックな世界観は夕焼けをバックに撮るのがいちばん似合うと思う。
だから日中の快晴にも関わらず、少し赤みがかった写真をたくさん撮ってみたのだ。
しかしながら思う。これをここに置くことの意味は何か?
県民が、市民が、区民が望む望まざるに関わらず設置される芸術作品はアクが強過ぎると考えものだなあと思う。
いずれ目が馴染むのか、心が馴染むのか、そこで生活する人たちも馴染むのか、はたまた、受け入れられるのか??
そう思いながらも、コレには応募してきた。けっこう良い名前にしたと思うよん☆
掬星台から見下ろすと結構カタチが見えてきていた。
橋上駅舎と
ホームにホーム屋根。
近隣の駅にはこんなポスターがあった。でも駅名が定まってないのか、「まや駅」の記載が無い。
外から来た人が「三ノ宮・元町・神戸・兵庫」の並びに戸惑うように「灘・まや」の並びもけっこう紛らわしいように思うのは私だけだろうか??
ホームの床となる部分にはデッキプレートが引かれ、
またホーム先端となる部分にはデッキプレートの準備がされていた。
ホーム屋根も設置可能な部分から設置されているようで
少しずつ駅っぽさが出てきているように思う。
西端部は一部ホームが欠損しているようにも見えるが、
地面から鉄筋も出ていることだし、これから床を組みあげていくところなのだろうと思われる。
ホームの形状としては「さくら夙川」みたいな感じになるのかなと思う。(「甲南山手」は少しホーム幅が狭すぎるように思う)
ここに駅を設置する理由の一つにダイヤ乱れに対する折り返し可能な施設の創造というのがあったけど、別に灘駅でも十分に機能するような気がするし、
お隣の灘駅との駅間距離はまRで阪神電車並みの短さでビックリである。
まや駅に電車が停まるとこんな感じに見えるのかな。
職場でのお昼休みに私のすぐ後ろの席でなにやら物語のことで二人の男女が話をしているのが聞こえてきた。
B子:・・・何がどうなってるの?
A男:A面とB面てあるけど、あれはB面が先にあってそのあとにA面がある。
B子:へえ?全然わからなかった。
A男:俺は途中ですぐわかったよ。
前からずっと気になっていたけど、なかなか手にとってページを繰ることをしていなかったのだけど、なんとなく「イニシエーション・ラブ」のことなのだろうなあとわかってしまった。だから、数日後に書店で手に取って目次を開いたときに「side-A」「side-B」と書かれているのを見て改めて落胆したのである。ところが、読み終わった後にネットでいろいろ調べてみると【ゴンザの園】というタイトルのブログ(かなり詳細な分析がなされていて面白い)の中でこんなことが書かれている。
『最後の2行で、たっくんがA面とB面で別人であることに気がついたのに、この時制のトリックを見抜けなかった人もいるみたいです。「なーんだ、逆なのか。時系列はB面⇒A面なんだね。マユは夕樹を元彼の辰也と似た男に育てたかったから、ファッションチェックしたり、免許取らせたりしたのかー」という勘違い。これはなぜか女性読者に多いようです。』【ゴンザの園】
つまり私は、A男氏の誤った見識を傍らで聴いたうえで、その誤ったストーリーを頭に思い描きながら読み進めていったので、結果的に最後の2行でだまされてしまったのである...orz
ゴンザの園によれば、何故あの衝撃の言葉を最後の1行にしなかったのかということについても分析がなされていてかなり面白かったので、是非ともこの分析サイトの中から見つけて読んでいただきたいと思う。誤った前情報で読み始めたものの、謎解き的な2度目の読み返しはわくわくのしっ放しで、こんなところやあんなところに伏線があったりとか・・・で、いっそのこと時系列的にまとめようと思って、エクセル化してみたので、アップしておくことにする。
イニシエーション・ラブ (文春文庫)
イニシエーション・ラブ Blu-ray
ここから下は超完全ネタバレなので、これからこの小説を読もうと思っている人は、これより下方にはスクロールしないように注意頂きたい。
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<ネタバレ的時系列整理年表>
参考資料:1987(昭和62)年カレンダー
小説とは違った結末を用意しているという映画版も近いうちに見てみたいなと思った。