昨日「そごう神戸」が「神戸阪急」になるというニュースが飛び込んできたので、急ぎ「そごう神戸」の公式サイトに行ってみるもすでにURLが「hankyu-hanshin-dept」だった。
しかも、宣伝写真のモデルさんの背景に阪急電車や阪神電車が写り込んでいるではないか!かつて「阪急」と「阪神」が合併した時は目からウロコ的な感慨があったものだけれども、仲良く躍進しているようで良かったではないか(謎)
ところで、唐突に(少なくとも私にはそう感じられた)発表された「そごう神戸」と「西武高槻」の阪急百貨店化について、いろいろ調べてみたら。まずは、発表元であるエイチ・ツー・オー リテイリングという会社はどんな会社なのかというところからおさらいしてみる。
村上ファンドの株式買収事件に端を発するゴタゴタの末に出来た会社で、ウィキペディアによると「初代株式会社阪急百貨店の百貨店事業を新設分割して2代目株式会社阪急百貨店を設立、初代株式会社阪急百貨店が持株会社となって商号を変更を行い、エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社が発足して経営統合し、2代目株式会社阪急百貨店と株式会社阪神百貨店が事業会社として傘下に入れたという図式になる」らしい。
阪急阪神ホールディングス発足の図式と似ているけれど、阪急阪神ホールディングスの傘下に入らなかったのは、阪急阪神ホールディングスと阪急百貨店との資本関係が薄かったからであるらしい。さらに、図式は似ているが阪急阪神ホールディングス発足時とは、違いエイチ・ツー・オー リテイリング発足の際はかなり産みの苦しみがあったようである。
その後、2016年10月6日、セブン-イレブン・ジャパン及びそごう・西武を傘下に持つセブン&アイ・ホールディングスと資本業務提携したことを発表し、これに伴い2017年8月3日に、そごう・西武が運営している店舗のうち関西圏のそごう神戸店、西武高槻店をエイチ・ツー・オー リテイリングが承継することも発表され、同年10月1日より継承されているみたい。
https://www.7andi.com/dbps_data/_material_/localhost/pdf/20170803_01_ja.pdf
当初予定ではそごう西神店も承継予定だったが、賃料の引き下げがあったため、当面はセブン&アイ・ホールディングス運営のままで残ることになったのだという。
確かにエイチ・ツー・オー リテイリングの公式サイトを見てみると百貨店事業の欄を見ても阪急百貨店と阪神百貨店以外のブランドとしては、「そごう神戸店」と「西武高槻店」のみが挙げられている。つまり西武」「そごう」と言っても「そごう西神」や「西武横浜」の屋号が変わることは無いということになる。
ではなぜ、2016年時点でセブン&アイ・ホールディングスは「西武高槻店」と「そごう神戸店」を譲渡したのだろうか。それは言うまでもなく同ホールディングスにとってはあまり旨味を感じない店舗であったのだろう。西武ブランドにしてみれば、八尾も塚口も神戸も上手くいっていない過去があり、いわば鬼門のような地域になっているのだと思われる。(そもそも東京資本系の百貨店は関西では躍進できない風潮がある)
そごうにしてみればどうか。こちらは、大阪の十合氏の呉服屋さんを祖とした会社で、後の株式会社そごうは直営店舗としては「東京」「大阪」「神戸」の3店舗のみとし、他は全て連結対象外だったのだとか。そんな中3本柱のうちの1つである神戸店が震災で壊滅的な打撃を受けたことが経営破綻の一因にもなっているらしい。
もう1つの柱である大阪店は2000年12月25日に閉店し、2003年 に多くの建築ファンに惜しまれながら解体された。2005年9月7日 - そごう心斎橋本店が新装開店するものの2009年8月31日に閉店し、同年11月14日より大丸大阪・心斎橋店「北館」として使われることになり大阪のそごうは消滅している。
3本目のの柱であるそごう東京店はというと・・・えーっと、どこだ?
そうそう、新橋駅の西側に立地していたが、これも2000年9月24日に閉鎖となり現在はビックカメラ有楽町店となっている。そう考えると「そごう神戸店」はかなり健闘していたのでは無いかとも思う。
東京資本系企業からすれば特に旨味のない店舗であったとしても関西資本系企業からすれば、まあ美味しい立地なのではないかと思うが…もう少し思うところを書いてみる。
神戸阪急
三宮のメイン交差点に面した一等地。
阪急電車の車窓からは見ることは出来ない。なぜならばJRの三ノ宮駅の向こう側に建物があるから。主要民営鉄道の駅との距離間で言えば阪神、JR、阪急の順になる。駅の近さで言えば阪神百貨店とするのが妥当かもしれないが、ここは阪急阪神百貨店のブランド力としては「阪急」の方がしっくりする。逆に「阪神」にされてタイガース色を出されても困るので「阪急」化は歓迎。、三宮界隈では現在進行中の神戸三宮阪急ビル建替の他に、オーパと中央区役所周辺の大規模建替が控えていて集客的にはかなり見込める。将来事業が軌道に乗れば、耐震補強でなんとか持ちこたえてる傷だらけの建物を解体して建替などをすることも視野に入れているのではないかとも思う。そうなれば、それらを元に梅田のように阪急村なんかも形成させたりなんかして、妄想は止まらない。
西武高槻
JR高槻駅直結!阪急高槻市駅へは道のりベースでおよそ500メートル離れているなんて、なんかいろいろ致命的に思えるのだけれど大規模なんかな。妄想が広がらない。。。
今後の展開に注目したいところ。