元旦以降、ずっと足が遠のいていた摩耶山に久しぶりに行ってみた。本日の神戸は最高気温が4度、最低気温が0度、そして天気は曇りときどき雪となっている。そして、一般的に神戸の市街地よりも摩耶山上の方が5度寒いと言われている。
市街地を歩いていても、少し固めの雪が降っているので、当然、山上は積もっているだろうと希望的観測を抱いてケーブル&ロープウェイを乗り継いで山上に向かう。ロープウェイの車内から下界を見下ろすと雪の降っているであろう場所が白く覆われているのがわかる。
そして、山上駅の温度は・・・氷点下1度。今日も「摩耶山上の気温は市街地の気温マイナス1度」説は正しいということが実証された。
掬星台にもわずかながらの残雪が・・・その後ろにはウナダレル人が・・・はて。
石から等間隔に距離を取って積もる雪たち・・・はて。
山上駅前の広場から北に向かって石畳の階段を下りて行くと、次第に白い面が増えてくる。普通タイヤだと走るのがちょっとコワイ感じになっている。
バス道から自然観察園に降り、湖面が凍結したあじさい池に辿り着く。石を思いっきり投げつけても、カラーン!コローン!!と大きく飛び跳ねて行く。カチンコチンに凍結しているらしい。
あじさい池から谷を降りて行く沢沿いの道は、冷気の通り道なのか残雪が他の所よりも顕著に多くなっている。
更に進むと徳川道に向かう登山道に入るが、ここまでくると白い部分が増え、見た目だけでも足元が凍結してそうな感じがして危険なので戻ることにした。そして・・・
あじさい池は一種のダム湖のようなものになっていて、沢に向かって水がちょろちょろと落水するようになっているが、この時期になると一日を通じて0度を上回ることがなかなかないらしく、写真のような氷瀑というものが出現するらしい。
巨大な水の流れが瞬間冷凍されたような様相を呈しているが、きっとチョロチョロとした流水が徐々に凍結していったものなのだろうと勝手に思っている。
凍結面の上には今朝降っていたのか雪が積もっていた。
横から見ると飴細工を溶かしたようにも見える。
上から見ると何のこっちゃようわからないけど、
もう少し拡大して見てみると、何ともグロテスクな形相をしているようだ。
自然現象って不思議で、かつ神秘的だなあと思う。行きのケーブル&ロープウェイで他に何組かのカップルと出会ったが、2時間ほどここで氷瀑と対峙していたけど、人っ子一人来なかったなあ。こんな素晴らしいものを見ずに帰ってしまうなんて、ちょっと勿体ない気がする。
やがて氷瀑に夕陽が差し始めた。氷瀑にとってみれば冬の1日において唯一陽の光が差しこむ束の間の時間なのである。
局部的に照らされた氷瀑は妖しげに輝き始める。
よく目を凝らすとキラキラと点滅しているのである。きっと冷え切っていた氷の表面が陽光に照らされたことで部分的に溶け始めたのだろう。溶解して流れ始めた僅かな水滴たちがキラキラと輝いているのである。
面白がって同じところに長居していたのだが、手袋を外して撮っていた両手の先が、あまりの寒さに痛くなってきた。慌てて手袋をしても痛みが消えないし、持参して行ったホッカイロも全然冷たいし、もしかしたらここは氷点下1度よりもあと何度か低いのだろうと思い到ったので、そろそろ引き上げることにした。
摩耶ロープウェイ山上駅のバス時刻表。さっき、同バス停に向かうバスとそこから折り返して六甲ロープウェイ山上駅に向かうバスとすれ散ったが、お客さんは一人も乗っていなかったような気がする。冬の摩耶は閑散としていて、摩耶ビューライン(ケーブル&ロープウェイ)は定期点検のために2週間ほど運休するし、オテル・ド・摩耶もその運休に合わせて1週間休館するのだ。
そんな摩耶山にもホッティーな話題が・・・掬星台の東端にある東屋に不思議なビニールシートがかかっている。
近づいてみると「BAR」と書いてある。期間限定のBARが開設されていて「摩耶ビューライン」の往復乗車券を持っていると一杯目は無料で頂けるというイベントが催されているのである。
我々は「ゆず茶」と「チョコレートカクテル」をオーダーしたのであるが、中でも「チョコレートカクテル」の味は絶品であった!!
手作り感満載の期間限定BAR、周囲にあるビニールシートは防風の効果はあるが、中で息を吐くと真っ白になるくらい寒くて面白くて楽しい。
どのくらい期間限定なのかと言えば、2月の11日(土)12日(日)18日(土)19日(日)の4日間のみである。でもこれはなかなか訪れる価値があると思うよ。
営業時間は17時~19時で、暗くなるとイルミネーションが光るらしい。
詳しくはコチラ→
http://kobe-rope.jp/cont-eve/cont-eve024.htm
体がほっこりしたところで、下山することにした。
17時過ぎの山頂の気温は氷点下2.5度、
ロープウェイで虹の駅まで降りると氷点下4度になっていた。何故かいつも山上よりも途中乗り換え駅の虹の駅の温度計の方が低い値を示してるのが、ちょっと不思議な感じがする。
下りのロープウェイの車窓から見た芦屋・西宮方面の街並。夕陽が雲間に隠れてしまったせいか、ものの1分もしないうちに茜色がどこかに消えてしまって残念だっだけど、すごく綺麗だった。
さて、次はいつ行こうかな?