待望のマヤ遺跡カフェに行ってみた。
普段は立ち入ることのできない柵の中の小道を進んで行くと、その先には何とも美しい貴婦人の姿が眼前に広がった。
とは言っても、ここから先は本当の本当に立入禁止。何故ならばこれはただの廃墟ではなくれっきとした某法人の所有物だからである。そして、今回特別に社長様の許可を得て、この美しき廃墟を眺めながら美味しいケーキとドリンクを頂くというオツな企画「マヤ遺跡カフェ」なるものが開催されたのである。ちなみに、左手前に見える黒電話は、
摩耶観光ホテル時代(昭和36年~42年)にフロントで使用されていたであろう黒電話。
更に別のテーブルには摩耶観光ホテルのオープン記念の記念品なるものが置かれていた。これはかなりレア!!
そして、今回はまさかのサプライズがぁ!!ななんと、もう少し近いところでこのマヤ遺跡を拝見できるのだというのである。
建物の3階部分へ最接近。ちなみに庇部分は崩落の危険があるということで、その先は本当の本当に立ち入ることが出来ないようになっている。
軍艦島の上陸による見学会では、こんなに近くまで建物に近づくことはできないのだとか。
それを考えると合法的な手段で廃墟と対峙できる唯一の機会なのではないかとも思えてくる。
跳ね出しの庇を支持する梁材のしつらえの何とも美しいことか。
建物全体に纏う優雅な曲線も美しいし、
至る所に設置されている丸窓もまた気品があって素敵である。
しかし、いかんせんここ数年で急に老朽化が進んだらしく建物の至るところが段階的に崩落し続けているという。
特に外観上、庇の裏側のコンクリートが剥離し、中の鉄筋が丸見えになっている。もうこうなると末期的なのだが、試算すると完全補修に約10億円、解体撤去に約5億円かかるのだという。
こういうイベントで何が楽しいかというと、参加者の方々の何人かが幼少の頃ここに泊まったとか学生の頃合宿に来たとか、そんな生の声を聴けることである。
わずか50分程の異次元体験であったが、ものすごく楽しかった。次はツアーガイドに参加してみたいところ。
ちなみに、今年から年間パスがいろいろと変わっている。その名も「MaSACa」!!これを買って摩耶山に登るといろいろな「まさか!」に出会える予感がする。
「MaSACa」の「Ma」は摩耶の「ま」である。交通カードのネーミングとしては、なかなか秀逸なのではないかと密かに思っておる。
今年も摩耶山でいろいろな「いいね」を・・・いや、いろいろな「まさか」を楽しみたいと思っている。