昨今、その存在意義について未だに賛否の分かれる神戸空港であるが、神戸市主催で建設中の空港島に立ち入ることの出来るイベントがあるということを前日の深夜に知り、急遽参加してきた。
<空港連絡橋>
ポートライナーの市民広場駅からムービングウォークを10数基程乗り継いでギメックセンタービル南側の空き地にある集合場所へ、ソコから空港島まで片道3km歩く事になる。途中空港連絡橋なるものを渡るがトラス構造や吊橋構造でないので視覚的には面白味のない橋である。1車線ずつの対面通行と歩道、それにポートライナー専用のものが並んでいる。
<ターミナルビル>
未だ竣工していないので内部への立ち入りは叶わなかった。現在は鉄骨造の外壁にALC板が取り付けられたところで、かろうじて部分的にサッシ枠が設置されつつある状態。いわゆる地方空港なりの造りで、あまりをお金をかけて無さそうである。
<エプロン>
ターミナルに駐機するためのスペースで誘導路とターミナルビルの間にある広場みたいな部分を言うらしい。ここの舗装はアスファルトではなくコンクリート舗装になっていて箒目仕上げになっている。なんでもローディングなんたらという工法らしく写真入で工程の解説がパネル展示されていた。一定の幅員毎に各工程が各種作業車によってシステマチックに進められている様子・・・ただし、箒目仕上げだけは人が巨大な箒持ってすいているご様子(^^;)
<滑走路1>
地方空港なりに滑走路は2.5kmのものが一本のみ。但し歩くとかなり疲れる。イベント中、エプロンから滑走路に至るコースは真ん中にある一箇所だけなので東西両端を制覇しようとすると計5.0km歩かされることになる。滑走路なるものを初めて歩いたのだが、歩いてみて初めて気がつくこともあるのだ。それが表面の質感。細かいピッチで進路と直角方向にスリットが入れられている。摩擦抵抗を多くして離着陸の急激な加速度に対してのスリップ防止と雨天時の効率的な排水が主目的だと思われる。
<滑走路2>
ここでは全てのモジュールが異様にデカイ。センターラインの白線の太いこと。多分幅1mくらいありそうなラインである。東西端部の白線は塗りたてらしく黒い網状のシートを被せて養生してあった。まだ全てのラインが引き終わってない部分があるのかチョークのようなものでカーブラインなどの墨出しなどが行われていた。しかも、引き間違えにより何本も線があり、そのそばに○だとか×だとか書かれていたりもした。
<関西空港>
航路というスケールからすると、かなり近いのか滑走路のすぐ(と言っても結構あるけど)南を関空からの離着陸便が何本も飛んでいるのが視認できる。こういう風景をみると神戸空港って本当に必要だったの??って思うけど、関空にその地位を奪われ順次規模縮小を余儀なくされている伊丹空港のことを考えると、国内便利用で大阪の南の果てまで行かないといけないのが金銭的にも時間的にも厳しいので、やはり歓迎したいところである。三宮から近いのが嬉しい。
<ポートライナー>
計画では三宮から神戸空港まで最短16分で繋がるらしい。これは便利!私の最寄り駅からだと新快速利用で30分とかからないのが魅力的かも。但し、このポートライナーの延伸計画も既存路線との乗換え動線計画が全然上手くないのが残念。おそらく延伸事業完成時には空港~三宮間がメイン路線になり、既存路線が支線的扱いになるのだろうけど。「公共事業はこれだから困る!」と思っていたら、コレって神戸市交通局の持ち物ではなかった。なんでも神戸新交通株式会社って言うらしい・・・今の今まで知らなかった。