まっしゅ★たわごと

街歩き、建築、音楽、フランス、それに写真の話題を少々

「大阪まるごとリノベーション」という考え方

2007年10月22日 23時28分48秒 | 都市

 

ゴリモンさんからのお誘いで「大阪まるごとリノベーション」というトークショウを聞きに行った。会場が淀屋橋のEL PONIENTE CARBON(エル・ポニエンテ・カルボン)であるということが、お誘い頂いたときの最大の関心事であった。一昨年まで淀屋橋に勤めていた際、何度も店の前を通り「美味そやなあ~」と思いながら通り過ぎていた店だったからである。

 

 

【ゲスト】
澤田充(商業プロデューサー)
マーキー(ラジオDJ)
橋爪紳也

(ここより下の写真は、帰りにゴリモンさんたちと夜の都会を撮ったもの。本文の内容とは一切脈絡がないのでご了承くだされ)

 

 

この中で私が知っていたのは設計事務所時代に職場で流れていたFM802のDJであるマーキー氏だけで、「あとは誰??」という感じだった。あまり期待しないで行ったのが良かったというわけではない。本当に中身の濃いトークショウだった。無茶苦茶面白かった。

ちなみに、商業プロデューサーの澤田充氏は淀屋橋WESTを作った人である。この界隈の飲食店は質がとても高いなあと思っていたが、そのいずれもがこの方の手によるものであることに驚かされた。個人的には、住友ビル2号館にあった愛蓮というikari系列の中華料理屋さんが好きだった。そして、橋爪伸也氏、ものすごく人当たりのいい人で、大阪を愛する大阪人だった。

 

 

ところで最近、実家のマンションのエントランスに「リノベーション」と書かれたパネルが置かれていて、オープンハウスが催されている。建築を仕事としながら『「リノベーション」って「イノベーション」の親戚?』くらいにしか考えていなかったが、今回のトークで、それが真っ赤な大間違いであることを知った。

 





で、「リフォーム」との違いは何ぞやという話の中で「リノベーション」というのは既存のものを綺麗に改修するだけでなく、より資産価値の高いものに仕上げるということを目的としているらしいということを知った。・・・確かに、実家のマンションも築年数がけっこうするのにも関わらず、相当な値がつけられていたのだから納得である。


 



ただし、昨夜語られたリノベーションは主に建築物の用途変更を伴う改修であった。建築基準法において、この「用途変更」というのはなかなか厄介で、法体系の中で事細かに決められた仕様に合わせないといけないために、現実的に実現が不可能という事例もある。

 

 

しかしながら「まち・ヒト・活性」を考えたときに「都会の隙間に出来た無用な空間を有用な空間に変える」ことの意義、そして、それが「まち×ヒト=活性」とり得るための「村づくり」であり、一見すると錬金術みたいな怪しい創造と思われがちで有るが、「解体と建築」を繰り返すよりも「ヒトが活きる場」になるのではないかという可能性を感じられたとき、どこか明るい未来を見たような気がした。


 




そして、ふと思ったのが協創LLPが西成で展開している「無心庵」しかり、「ゲストハウスプロジェクト」しかり、「ああ!そのまんまやんけ!!」と、知らず知らずの内に私自身もリアル・リノベーションに参加していたことに気付かされた。そんな夜であった。

 

 

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