まっしゅ★たわごと

街歩き、建築、音楽、フランス、それに写真の話題を少々

ボンジュール北京04【~鳥の巣、結婚、そして長城~】

2006年10月22日 12時44分17秒 | 都市
[前回までのあらすじ]

意気揚々と入国した中華人民共和国。日本とはちょっと違ったアジアの空気をリアルで体感できた私。残念ながら紫禁城は改修中であったが、本場の北京ダックの美味しさに心を奪われご満悦の様子。さて、中国2日目の行程や如何に!?

てなわけで、「ボンジュール北京」第四話はここから始まる・・・。

今回の目的は中国の2つの城を見ることを主目的としているのだが、出来ればもう一つ見ておきたい建築物があった。それは2008年の北京オリンピックのメイン会場となるスタジアムである。しばらく前の某建築雑誌に施工中の工事写真が掲載されていたが、フツーはこんな建物作れないだろうという奇抜な構造をしているのである。現在、オリンピック会場周辺への交通の便はまだ整備されておらず、まず見る事は無理かなと思って諦めていた。ところが・・・!

遠くからではあるが、その全貌をリアルで見る事が出来たのである。今回の「北京郊外・万里の長城と明十三稜 一日見学ツアー」でたまたま通ったに過ぎないのであるが、とにかく良かった。全く想定して居なかったのでツアーワゴンの中で私は一眼レルカメラを手に撮り座席を移動しながら「うぉ~!」って叫んでしまった。

この叫びは、結果的には良い方向に動いた。というのも、今回のツアー参加者は私を含め4人のこじんまりとしたもので、あとの3人は女性という構成。いちばん前に海外研修中の女子学生2人が座り、その後ろに引率の講師が座っており、いちばん最後にバスに乗り込んだ私が一番後ろの席に座っているというもの。私の「うぉ~!」という歓声がキッカケとなり、旅の情報交換が行われるようになったのである。

ちなみに、一枚目の写真は国家体育場「Bird’s Nest(鳥の巣)」、二枚目の写真は国家遊泳中心「ウォーターキューブ([H2O]3)」である。特に以前から私が注目しているのは前者のバーズネストの方で、設計者はヘルツォーク&ムローンである。この設計者、有名なところでは東京・青山にあるプラダが有名。独創的でフツー有り得ないようなフォルムの建築物を世に送り出している。

バーズネストに興味の有る人はこちらへ

http://plaza.rakuten.co.jp/bjolympic929/diary/200509200000/

http://www.agc.co.jp/news/2006/1004.html

http://ameblo.jp/tonton3/entry-10017618399.html

「プラダ青山店」に興味のある人はコチラのサイトの上から五枚目の写真を参考にして頂きたい。

http://mash-mash.com/mash_photo02.html 

 

ほどなく進むとワゴンは高速道路に入る。支払いの窓口が鉄格子で厳重に守られているのが印象的である以外は、ほとんど日本と同じ感じで、例えば行き先や注意書き等を書いた案内板は全て緑地に白字になっていたりと、かなりの親近感を感じる。

当初は汽車で八達嶺長城に向かうという案も考えたのであるが、一日位置往復しか運行していない上に、たった60キロそこそこの距離を3時間30分もかけて走るという効率の悪い行程に断念せざるを得なかったのである。この行程の唯一の救いは片道100円ポッキリで行けるということである。

途中でサイドミラーに不思議な装飾をし、ナンバープレートを赤い布で隠した車列と遭遇する。日本では明らかに違法走行なのだが、いったいこれらの車は・・・?すると添乗員の人が教えてくれた。これは結婚をする夫妻を載せた車の列だとのこと。

いちばん先頭を走るのはもちろん新郎新婦の乗った車である。なんか華やかで粋でいいなと思った。そうこうするうちに、バスは高速道路をおりて一般道をウネウネと登っていくと八達嶺長城の入り口に辿り着く。8時にホテルを出発して1時間20分で到着。しかも、中国人女性による日本語ガイド付である。今回のツアーに参加するまでは「ツアーなんて」って思っていたが、現地の人であるからこそ教えてもらえる「行間」みたいなものを感じ取ることが出来て面白いなあと思った。

ここから入場し、男坂と女坂に分かれる。ガイドさんはここで待機し、ツアー参加者は1時間20分後の10時40分に画面右手にある休憩所で集合となる。ガイドさん曰く、「女坂の方が歩きやすく景色も美しい。(画面中央付近にあるところまで)行き40分、帰り40分、写真撮影などで40分くらいです」とのこと。

朝の比較的早い時間の到着であったので人もあまり多くなく、目的地までは40分もかからなかったが帰りは、コレから登る人たちの人並みに揉まれてなかなか進む事が出来なかった。オリンピックに備えてハリウッドみたいに山並にスローガンを掲げているのが、とってもイマイチである。

時間的にかなり余裕があるように思えたので、もう少し先に進んでみたが、この先の砲台の入り口で非常に混雑しているので諦めて引き返すことにした。どこまでも続く長城。名前は長城であるが、ただの防御壁である。城と思うから長く偉大に見えるのかと思っていた。けれど、実際の足で登ってみるとこれだけのボリュームを建造すること発想自体は非常に馬鹿げているが、それを構築する技術力と人力は非常に偉大であると感じた。

おまけ写真。必殺!自分撮り・・・背景と本人とのバランスがアベコベだけど、そこは何とかお許し願いたいところである。

[つづく]