まっしゅ★たわごと

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コンクラーベ

2005年04月03日 21時06分13秒 | フランス
本日午前4時半過ぎローマ法王ヨハネ=パウロ2世が死去したことに伴い近日中にコンクラーベ(法王選出会議)が行われるという。コンクラーベのもともとの意味はラテン語で「カギのかかった密室」の事であり、実に法王が選出されるまで何日も密室に候補者である枢機卿たちが閉じ込められるのである。

候補者全員が自分以外の誰かに一票ずつ票を入れて、全数の2/3以上の票を得た者が次期ローマ法王になるという。しかし、一回目の投票で決まらなければ話し合いをし再度投票、そしてまた決まらなければ何日でも話し合い(駆け引き)と投票を繰り返すらしいのである。まるで、その語源が日本語の「根比べ」に由来しているのではないかと思うほど気の遠くなる話である。

またこの新法王が選出されるまでの間、事務代行をする枢機卿を「カメルンゴ」といい、投票の結果が出た時点で投票用紙がその場で燃やされ、そのバチカンの煙突から立ち上がる白い煙を見て人々は新法王の誕生を知ることになるのである。つまり、燃やされた投票用紙によって密室で行われたコンクラーベの内容が外に出ることは決してないのである。

さて、ここからが本題・・・

・ローマ法王の死去
・コンクラーベの開催
・カメルンゴによる事務代行

この3点のテーマを核にして書き下ろされた小説が実は「ダ・ヴィンチ・コード」へと続く物語の第一弾「天使と悪魔」なのである。作者のダン・ブラウンがここまでのことを推し量って作品を発表したかどうかは不明だが、トム=ハンクス主演による「ダ・ヴィンチ・コード」の映画化が決まり、その上、社会情勢として何十年に1回しか行われないというコンクラーベが行われるということで一気にまたこのシリーズが注目されるのではないかと思う。