とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

「他者から贈られる自分」

2016-06-25 07:41:00 | 折々のことば
  今日の朝日新聞の「折々のことば」から。

 「ひとは自分が思っているほど、自分のために生きているわけではない  平川克美」

 これに対し鷲田清一さんが「自分がここにあることの意味は他者から贈られる。」と解説している。考えさせられる言葉である。

 自分が生きている意味なんて本当は自分ではわからないのだ。他者との関係の中でしか自分は存在しえない。なんとなくわかるような気がする。
 
 他者に認められたくて私たちは必死なのだ。そのために自分のできることを探して、自分が一番できることをやり、何かを成し遂げたいと思う。この必死さの中でいつの間にか他者の存在を見失う。これは情けないことだ。しかしそれが人間である。

 頑張り続け、そして倒れていく人間たちに「そんなにがんばらなくてもいい。」というのは簡単である。しかし、それでもそんな言葉を無視して頑張る人はたくさんいる。そういう人を愚かだと思う。しかしそれ以上にそういう人を美しいと思う。それが人間であるということだ。
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