とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

「立川談春独演会」に行きました

2019-12-15 17:14:59 | 落語
 12月13日(金)に仙台電力ホールで開催された「立川談春」独演会に行きました。長い落語が2席。見事な語り芸を聞かせてもらいました。

 一席目は「双蝶々」。めったにやらない演目だそうです。「長いし何がおもしろいのかわからない。」と談春師匠自身が言い訳をあらかじめしながら演じます。しかしそれは自身の芸に自信があるからこその言葉です。

 主人公の長吉は根っからの悪人です。その悪人が親を騙し、奉公先の番頭を騙し、そして人殺しまでして大金を手に入れます。ここまでが前半。後半ではそんな息子をもった父親が逃げるように転居を重ね、不遇な余生を送っています。その父を気遣って、地方で親分になった長吉が偶然出会います。悪人でありながら、それでも親を気遣う長吉にリアリティがあります。人間誰もが悪人です。しかしどれだけ悪いことをしたのかは、時がたたなければ本当の意味では気づかないのだと思います。悪事を働いているその場では、理屈ではわかっても、本当にはわかっていない。心にしっかりと落ちてこないほうが多いのです。そんな悪人長吉の心が伝わっていきます。熱演でした。

 中入り後の二席目は「大工調べ」。江戸っ子の喧嘩の噺です。ケンカの過程がリアルに描かれます。お互いに引くに引けずに感情的になっていく。いつのまにか聞いている私もケンカ腰になっていきます。らんめい調の早口が見事です。

 年末にいいものを聞かせてもらいました。
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「ロン・カーター・フォー・プラス・フォー」に行きました

2019-12-15 08:43:00 | 音楽
 12月11日(水曜日)に山形テルサで開催された「ロン・カーター・フォー・プラス・フォー」に行ってきました。ジャズにクラシックの要素を加え、新たなチャレンジがなされていました。落ち着いた雰囲気で音楽の緊張感を覚えるすばらしい演奏でした。

 ピアノとドラムとコントラバス2人の編成に、チェロの4重奏が加わります。ジャズ対クラシックという構図です。とは言えもちろん張り合っているわけではありません。お互いに協力しながらも、音楽の質の違うものが出会っているので不思議な緊張感が生まれてきます。クラシックのハーモニーにジャズの自由さがプラスされて新たな世界が生まれてくるようです。

 チェロの4重奏を間近に初めて聞いたのですが、ひとつひとつの音が重なってハーモニーを作っているのがよくわかりました。これも私にとってのひとつの発見でした。

 私はジャズの熱心な聞き手ではありません。最近はよく聞くようになりましたが、語れるほど聞いているわけではありません。だからどこがいいとか悪いとかを言うことはできません。しかし音楽のおもしろさを感じた演奏会でした。

 「山形テルサ」は、山形駅近くにある音楽ホールです。普段は山形交響楽団の演奏会が行われるホールです。最近、となりの新県民会館である「やまぎん県民ホール」が完成しました。ふたつの音楽ホールが並び立つ形になりました。今後うまく運営できるのかがちょっと心配になります。
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