『朝日ぎらい』のPART3で「安倍一強」の秘密を次のようにまとめている。
① 国際社会では「リベラル」
② 若者に対しては「ネオリベ」
③ 既存の支持層に対しては「保守」
④ 日本人アイデンティティ主義者に対しては「ネトウヨ」
この分析は納得させられる。ひとつひとつ自分なりのコメントをする。
① 国際社会では「リベラル」
安倍首相はTPPを推進し自由貿易主義の政策をすすめている。グローバル経済を進める政策をとっているのである。これはリベラルな政策であり、国際的には評価される傾向がある。しかしこの安倍政策はソフトバンクや楽天などの新興勢力の企業や、すでに日本についての一強企業トヨタ、そして原子力発電所を輸出したい関連企業など特定の企業のための政策でしかない。もちろん農業は切り捨てである。
② 若者に対しては「ネオリベ」
新自由主義は、実力主義である。これまで日本で行われてきた終身雇用や年功序列は若者に対していいことはない。しかも年金は自分たちがもらえるかわからないような状況である。これまでのような旧態依然とした体制から脱却しない限り自分の未来はない。だから若者は単一労働単一賃金などの政策を強く支持する。もし立憲民主党や共産党がつよくなったら、高齢者優遇の政策をとるだろうから、絶対に阻止しなければならない。若者はそこまで追い込まれているのだ。
③ 既存の支持層に対しては「保守」
安倍政権はあきらかに今回天皇を利用した。新天皇の即位をお祭りにして、さらにはトランプとの会談など自分の手柄としてしまった。さらには大相撲にトランプを招いたことも日本の保守層にアピールすることができた。そしてそれ以上に二階幹事長という自分とはまるで考え方の違う人を幹事長にして、地域の保守地盤をしっかりと守ることに成功している。
④ 日本人アイデンティティ主義者に対しては「ネトウヨ」
韓国と北朝鮮と中国に対して敵対していれば喜ぶ人たちを味方につけている。この人たちは暴力的な発言をするので、だれも反論しなくなる。すると「世論」はどんどんゆがんでいく。
良かれ悪しかれ日本は今安倍政権の戦略にはまってしまった状態にある。