2015年大晦日の紅白歌合戦。紅白は、私は高校生のころからあまり興味がなくなり、それ以降ほとんど見ていなかったのだが、最近は時々見るようになった。もちろん大晦日の酒のつまみで、積極的にみているわけではない。おもしろい場面が出てくればそれを話題で会話が進む。多くの人がそんなものであろう。
さて、その紅白の視聴率について年明けに話題になっていた。視聴率が悪い。その原因は、演出の失敗だ、構成の失敗だ、出演者の問題だ、などなど。
どうでもいい話である。
そもそも、今はヒット曲がない時代なのだ。音楽番組が成立しづらいのは当たり前である。むしろ今の時代にこれだけの視聴率をとっている方をほめてやるべきである。
テレビ業界の人は視聴率、視聴率と騒ぎすぎである。視聴率がいい番組がいい番組なんてことはない。わかったような口を利くTV業界の人は「視聴率がすべてだ。」と言うが、その考え方がテレビをゆがめているのは明らかだ。せっかくいい番組を作っても、ただ単に視聴率が悪いからと言ってけなされる。これでは才能のある人材は育ちはしないだろう。また、せっかくBSも普及してきたのだから、いい番組は何度も再放送すべきである。そうしないのは視聴率が分散するからであろう。すばらしい番組が気づかれないまま葬り去られているのだ。みんな目先の視聴率を追い求め、二番煎じの番組ばかりになり、結局はテレビ離れを生じさせているのだ。
視聴率しか話題にならない日本のテレビ状況は、閉鎖的なムラ社会であり、しだいに人々を遠ざけ孤立していくだけのような気がする。