まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

プッとブーーッ

2010-02-21 23:05:38 | ドライブ人生論
運転していると、クラクションを挨拶や合図代わりに使うことがあります。
これは法律上定められた正しい使い方ではないですが、
実際の道路上ではよく用いられます。
道路脇のお店の駐車場から道に出てこようとしているクルマがいたときに、
どうぞ入っていいですよ、という意味でプッ。
クルマどうしがすれ違うことができないくらい狭い道で、
どうぞお先にお通りください、という意味でプッ。
先に通してもらった方がすれ違いざまに、
どうもありがとう、という意味でプッ。
信号待ちしているときに、信号が青に変わったのに、
前のクルマが別のことに気を取られているのかなかなか発進しないときに、
青になりましたよ、という意味でプッ。
などなど。
運転のベテランになってくると、
こうした手段を使ってクルマどうしのコミュニケーションをはかったりするわけです。

このようにプッと鳴らすためには、
乗っているクルマにもよると思うのですが、
たいていはハンドルの中についているクラクションのボタン (?) を、
軽く叩くようにそっと短く押さなければなりません。
本来のクラクションの使い方だと、そのボタンを強い力でグーッと奥まで押し続けるのですが、
そんな鳴らし方をしたらブーーッどころかパーーッンみたいな、
物凄い轟音が鳴り響いてしまいます。

ところがこのクラクションのボタン (?) はクルマによって本当に感度が違っています。
小さな音から大きな音までさまざまに鳴らし分けられる場合もあれば、
ちょっと軽く触ったり叩いたりしたぐらいではまったく音が鳴らない場合など、
まさにクルマによっていろいろです。
で、今私が乗っているクルマは歴代の愛車の中でも最も感度が悪いほうなのです。
なので、どうもありがとう、という意味でプッと鳴らそうとしているのに音が出ないで、
2、3度やっても鳴らないうちにすっかり通り過ぎてしまって、
けっきょく挨拶ができないままになってしまうなんていうことはザラです。
あるいは、信号で前のクルマがなかなか発進しないので、
ちょっと教えてあげようとプッと鳴らそうとしても鳴らず、
もう少し強く押してみたら、今度はブーーッとけっこうデカイ音が鳴ってしまって、
まるで、なにトロトロしてやがんだこのヤロー
と前のクルマを脅してるみたいになってしまったり。
そんなときは、ごめんなさいごめんなさい、けっして脅かすつもりじゃなかったんです、
とクルマの中で謝っているのですが、
そんな声は相手の運転手に届くはずもなく。
これも受け止め方のゲームですから、相手はきっとコワイ思いをしたり、
なんだこいつ偉そうにと頭に来たりしていることでしょう。

そういうすれ違いが起こらないように、
自動車会社の方にはぜひ、感度のよいクラクションを開発してほしいと思います。
あるいは、普通のクラクションボタンとは別に、
挨拶用のクラクションボタンをつけておいてもらうのもいいかもしれません。
(法律上それが許されるのかわかりませんが)
以前書いたように、クラクションを本来の用途で使うというのは、
よっぽど危険が差し迫っているときに限定されていますので、
それよりも挨拶用のクラクションのほうが使用頻度が高いと思うのです。
クルマに乗っていると相手のドライバーが何を考えているかは直接わからず、
ウィンカーやクラクションやライトやハザードランプによる表現から推し量るしかありませんので、
コミュニケーションのための手段にも十分配慮したクルマの設計をお願いしたいものです。
そして、ドライバーの側もそれらをうまく使って自己表現する術を磨いておく必要があるでしょう。
しかも、そうしているつもりでもなお私のクルマのように、
自己表現できなかったり、表現方法が間違ってしまう可能性もありますので、
受け止める側もいちいちカリカリしたりせず、
押し間違っちゃったのかもしれないなぐらいの余裕をもって臨んだ方がいいと思います。

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