本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

『きゃりあ女論』:松山情報発見庫#217

2005-07-10 00:00:00 | 松山情報発見庫(読書からタウン情報まで)
「給料が安い」「大きい仕事は男性に回される」「事務職は嫌いだ」「いつも買い出し役」「同期の内勤の男にお茶くまさせないくせに」「課長もひどいこと言うんです」・・・

「女性は仕事でもっと活躍できるはずだ」

『「創刊男」の仕事術』,くらたまなぶ,80,79ページより)

こんな想いがもとになって、始まった雑誌がある。
とらばーゆというリクルートが刊行している雑誌だ。
今回取り上げるのは、最新刊ではなく、2005.1.26号だ。
リクルート(中四国)のアルバイトの本棚の整理で廃棄するぶんを持ち帰って読んだのだ。
内容、コンセプトは最新刊とそれほど変わらないと思うのでメディア紹介として捉えてほしい。

この雑誌は、上の言葉にも通じるように。
もっと情勢に仕事を通じて輝いて欲しいそんな想いに満ち溢れた雑誌だ。
ファッション、インテリア、ブライダル、営業・・・
女性が一度は興味を持ったことがありそうな職からのインデックス検索・・・
「新しいことが学びたい」「好きなものに関わりたい」「人に感謝される仕事がしたい」「アイデア・センスを磨きたい」「形に残る仕事がしたい」・・・
という仕事への想いからの検索。
そして、ハイクオリティーな求人記事。
一種の仕事図鑑という感じの本だ。

このとらばーゆの真骨頂は、
関東の編集記事だろう。
自分の仕事で輝く女性を毎回何らかの形で取り上げ記事にしている。
みんなが知っていそうな有名人から、地道に自分の道を究める女性まで、その幅は広い。

この1.26号では、「やりたいことを見つけた6人からのメッセージ 失敗したっていい。まずは動いてみよう!」という特集がある。
中でもおもしろかったのが、
数回転職を繰り返し、歌手、カラーコンサルタントとして活躍する2名の女性の話し。
彼女らは、
「自分の状況を変えようと、いろんな仕事を通じ、いろんな人に会うことで、そこからヒントが得られ、曲作りにつながり、今の自分につながった。」
「すぐに自分のやりたいことは、わからなかったが、ワクワクすることを探し続けていくうちに今の仕事に行き着いた。目の前にある仕事に全力を尽くすことで道は開ける。」
といったメッセージを残している。

もう一つおもしろかったのは、
バーンロムサイという途上国支援の会社の代表の名取美和さんによる「なぜ仕事するの?#19」という記事。
彼女は、
「自分自身に依って立ち、社会の中で自由に心地よく生きる。私にとって仕事というのはそれを実現するための一部だから」
「生きている以上、人にはお世話になるものなんです。その分自分が恩返しをすることで社会は成り立っているし、仕事はそのための絶好のチャンスをくれます。人の目で世界を見ることをやめ、社会というものは、私たち一人ひとりが動かしていることを意識してみたら、人生はもっと楽しくなるんじゃないかしら」
という風に述べている。

こんなハイクオリティーで、働くということの意識をリアルに磨いてくれる雑誌が、210円で手に入るなんてすごいと思う。
問題はこの本を多くの人がただの求人情報誌としてしか取れていないし、おそらく、他のリクルートが発刊している雑誌がそうであるように、作りて側も、そう見られること以上のことは望んでいないということだろう。
あの『プロ論』がB-ingから編集され売れたように、とらばーゆの最初の編集記事も『きゃりあ女論』見たいな感じで売ればもっと売れるんじゃないかと思う。
それに、多くの人が今だからこそ必要としている情報なんじゃないかと思う。

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