本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

小説030 : reProfesional#103

2008-10-21 00:44:54 | reProfesional
chapter#30 嘘と正義

口から出た虚像。口から出なかった虚像。ボク等は、決してタバコの煙のように、ふと上を向いて、鼻を突くつかのまの存在に支配されるために、生きているのではない。生を全うするとは、軽く考えているよりもずっと、難易度の高いことである。

ボクは、前の章でボク等はある種の役割を演じながら、社会生活を営んでいるというように述べた。嘘というきりの中で身を紛らわせながら、嘘は虚像、虚実。
ここちのよい自慰意識で塗り固められた甘美なオブラート。
触れてはならない、唾液。

ボクは、彼の嘘が、彼の暴力が終焉していくのを目の当たりにした。彼は現実を破壊的に、破滅的に捉え、放棄すらしているというように、いっていたきがする。
ボクまでもが、決して、嘘をついているわけではないが、嘘を本当についていないかというと、嘘になる。
真実はあまりに危険だ。真実を保身のために正義として振りかざすときもあれば、真実をペテン師のように、巧みに操り、自分の都合のよいように誘導しようという人々もいる。
真実は真実。正義は正義。
人殺しは、人殺しは正義だと、本気で想い、無鉄砲なテロリストは、その行為自体を何の疑いもなく、正義だと信じる。

暴力は終焉していく。
暴力に決して正義はない。こうもりにも正常な部分がある。こうもりにも涙もあれば、情けもある。こうもりの暴力も終焉を迎える。こうもりの暴力が終焉を迎えるとき、ボクは戸惑いを覚える。彼の暴力が終焉を迎えるとき、ボクは、ガラスの窓に衝撃が走り、日々を伴うがごとき、涙がこみ上げてきた。
周囲の輩は、暴力がただ終わったということに、歓喜している。

彼は孤独な象徴。
彼の暴力は確かにこうもりに、大きな打撃を与えた。ボクはこんな屍を食らおうとするほど、堕ちてはいない。
堕落しきったもの同士の争いではない。
高貴な狼に、こうもりへ退治する狼に僕はなれるんだろうか?

空しさはもうこみ上げない。こうもりがした失敗。彼がした失敗。
正義は錯綜する。決して正義などない。

孤独の中での支配。破壊され、朽ちていく、主体性。僕は、何を望んで何を拒否していくのであろうか?
パラダイムを自分で変革していかなければならない。
身を削ってはならない、身を削らなければならない。
ただ生きるという残酷。
孤独の暗闇の中でボクらは回答を必死で探す。

僕も彼と変わらない孤独な存在。
倒錯状態の欲望の中で、疲労を深めていく深夜・・・・・・・・・・・・

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