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団塊世代おじさんの日常生活

夏 日本で二番目に気温が高く、陶器と虎渓山と修道院で知られる多治見市の出身です。

<道草のすすめ> 心をなくした教師 香嵐渓から教わった

2022-03-17 00:18:10 | 日記
<道草のすすめ> 心をなくした教師 香嵐渓から教わった
2022年3月15日 



 不登校の小中学生を対象にしたフリースクール設立を目指す元教師がいる。

 部活の指導や授業の準備などに追われ、心身のバランスを崩した愛知県豊田市五ケ丘の信田(のぶた)雄一郎さん(35)。

 「忙しいの『忙』という字のとおり、心をなくしていた」。

 立ち直って新たな道に歩みだしたきっかけは、それまで見向きもしなかった身近な自然だった。

 川のせせらぎに耳を澄ませる。森の空気を吸い込む。

 「やっぱり空気がおいしい。酸素が多い感じがする」。

 信田さんにとっての再生の地は、紅葉の美しさで知られる香嵐渓(豊田市足助町)。

 月に一、二回、自宅から三十分ほど車を走らせて訪れる。

 ベンチに腰掛けて缶コーヒーを飲んだり、気に入った景色をスマートフォンで撮影したり。散策路を踏み締める音が心地よい静かな空間に身を置く。

 教師時代は、こうして自分を見つめる時間を持つことはなかった。

 「少しでも生徒を直接指導する方がいい」と走り続け、気が付けば心も体も追い詰められていた。

 大学卒業後、二〇〇九年に地元の豊田市内の中学校で教壇に立った。

 顧問としての野球部の指導、授業のための資料づくり、行事の準備…。早朝に出勤して日付が変わるころまで働く毎日だった。

 土日も部活の練習や試合でほとんど休めない。それでも「長く働くことが子どものためになる」と考え、疑問は持たないようにしていた。

 六年ほどたつと心身に異常が生じた。

 せきが止まらない。体がしびれる。気持ちの浮き沈みもあり、休んでは復職するという繰り返しになった。

 そんなころ、「体を休めるために、自然豊かな所で心を安らげては」と家族に言われ、香嵐渓に一人で足を運ぶように。

 それまで両親に連れられて行くことはあったが、自分の意思では初めてだった。

 山道をあてもなく歩いてドングリや葉っぱを拾い、川沿いのカフェでコーヒーを飲む。空気を吸うと、こわばった心がほぐれていくような感覚があった。

 立ち止まって自然に身を委ねる。ずっと無駄だと思っていた寄り道をすることで、信田さんは徐々に元気を取り戻していった。

 不登校の問題に目を向けるようになったのは、自らが苦しんだ学校の在り方に疑問を感じ、「子どもたちも無理をしているのではないか」と考えたから。

「勉強と部活だけの生活、学校と家の往復じゃなくて、いろんな経験をしてもらいたい」。

 二〇年に退職してフリースクールの設立に動きだした。

 好きな本をゆっくり読む。

 社会人の仕事を体験して幅広い世界や価値観に触れる。

 点数や偏差値に直接結び付かなくても、フリースクールでは「そういうことを大事にしたい」と青写真を描く。

 場所は豊田市中心部に決まった。オープンは今秋を予定している。 (吉光慶太)

 以上です。


>立ち止まって自然に身を委ねる。ずっと無駄だと思っていた寄り道をすることで、信田さんは徐々に元気を取り戻していった。

 自然の力って素晴らしいですね。

 心が元気になるんだ。

>不登校の問題に目を向けるようになったのは、自らが苦しんだ学校の在り方に疑問を感じ、「子どもたちも無理をしているのではないか」と考えたから。
「勉強と部活だけの生活、学校と家の往復じゃなくて、いろんな経験をしてもらいたい」。

 学校の在り方って、先生だけではなく生徒たちの心も蝕んでいるかも知れませんね。

>好きな本をゆっくり読む。
 社会人の仕事を体験して幅広い世界や価値観に触れる。
 点数や偏差値に直接結び付かなくても、フリースクールでは「そういうことを大事にしたい」と青写真を描く。

 こんなスクールで学びたいですよね。
人生って、点数や偏差値よりも大切なことがありますから。
不登校の生徒さんたちが、少しでも減ればいいですね。
この先生なら期待出来ると思います。





ふれあい 中村雅俊